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「取材対象が自殺したら、どうするか?」 オーストラリアの記者の声

「取材対象が自殺したら、どうするか?」 オーストラリアの記者の声

今回は小林恭子さんのブログ『小林恭子の英国メディア・ウオッチ』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/277905をごらんください。

「取材対象が自殺したら、どうするか?」 オーストラリアの記者の声

「取材対象が自殺したら、どうするか?」 オーストラリアの記者の声

(2人のDJの写真、シドニー・モーニング・ヘラルド紙のウェブサイトから)
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/0199.jpg

キャサリン妃がつわりで入院していたロンドンの病院の女性看護師が、7日、亡くなった。これが今、大きなニュースになっている。

というのも、この女性(ジャシンサ・サルダナさん、46歳)は、4日、オーストラリアのラジオ局「2Day FM」のDJらによるいたずら電話を最初に受けた人物。キャサリン妃のいる病棟に取り次いだことで、同妃の容態にかかわる情報が外に漏れてしまったのだ。

7日朝、通報を受けて警官がロンドンのウェイマス・ストリートの住所に行ったところ、サルダナさんが意識不明状態となっており、その場で息を引き取った。詳しい死因などは公表されていないが、ロンドン警視庁は「不審な点は認められなかった」としており、一部では、いたずら電話を取り次いだことを苦にした自殺説も出ている。

8日朝時点で、サルダナさんがなぜ亡くなったのかは、不明だ。ただ、いたずら電話の一件で相当の恥ずかしさ、ショック、罪悪感などに悩まされていたと見るのは、自然だろう。ただし、繰り返すが、これが直接の引き金だったかどうかは、まだ分からない。病院側はサルダナさんに懲罰的な処分を下しておらず、英王室側も病院に苦情を出していないという。

死因が不明でも、ラジオ局の親会社「サザン・クロス・オーステレオ」(SCA)側は動き出さざるを得ない。情報がネット上で急速に展開してゆくからだ。

サルダナさんの死が報道されると、SCAのフェイスブックのページにはラジオ局やDJ2人への批判が殺到。キャサリン妃が住む英国のツイッター界ではDJ2人を追放するべきという声が相次いだ。2人のツイッターアカウントは、現在までに閉鎖されている。

SCAは声明文を発表した。サルダナさんの訃報に「大きな悲しみ」を表明し、「ショック状態にある」DJ2人が、今後、「追って通知があるまでは」、局の番組には登場しないことを明らかにした。

DJたちを守るべきという人も

まず、事件の概要を振り返ると、いたずら電話事件が発生したのは4日午前5時半ごろ。エリザベス女王を装った「2Day FM」のDJメル・グレイグが「私の孫娘のケイトと話せるかしら」とエドワード7世病院に電話をかけた。この病院は王室が頻繁に利用している。

同じ番組のDJマイケル・クリスチャンがチャールズ皇太子に成りすまし、グレイグとともに、病院側からキャサリン妃の容態を聞くことに成功した。

当初、「2Day FM」側は、一連の電話の会話をウェブサイトで紹介するなど、「冗談がうまくいった」というスタンスであった。

一部始終はこのアドレスに記録が残っている。
「Australian DJs in hoax call off radio show for now」 2012年12月07日 『CBCnews』
http://www.cbc.ca/news/world/story/2012/12/07/wrd-london-nurse-death-prank-transcript.html

しかし、サルダナさんの死、それも自殺である可能性が報じられると、事情が変わってきた。

オーストラリアの公共放送ABCのウェブサイトなどによると、「2Day FM」の親会社SCAは、8日の時点で、ラジオ局への広告をすべて停止する決定を行っている。停止措置は、少なくとも10日まで続く。マーケティング評論家アダム・フェレルによると、スポンサーからの非難を未然にかわすための措置だという。既に、一部のスポンサー、例えばオーストラリア最大の通信会社テルストラやスーパーのコールズが広告停止を宣言している。

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