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【リポート】アキバよりデカイ韓国の電気街が不況すぎてヤバイ

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ソウル駅から南に2駅下ったところにある龍山は、日本統治中から1988年まで日本軍および米軍の基地があったところで、現在は大規模な再開発が予定されているソウルの新副都心。かつては青果市場として栄えた街でしたが、20年ほど前からは政府の方針で巨大な電気街へと変貌し、「韓国の秋葉原」とも呼ばれる龍山電子商街を構成するに至りました。そのような成立の過程も含めて秋葉原とよく似た、龍山電子商街の現在の様子をお伝えします。

7つのビル群からなる巨大電気街

龍山駅の北西側に広がる龍山電子商街は、『ターミナル電子商店街』『那鎮電子商店街』『電子ランド』『元暁電子商店街』『電子タウン』『ソニンプラザ』の6つのビルと、それらのビルを結ぶように走るアーケード群で構成されています。入居する商店の数は2000とも3000とも。以前よりだいぶ減ったとはいえ、怪しげな商品を売る露天商もそこかしこに店を構えるため、全体の数はとても把握しきれません。さらに、2006年には現代資本によってアジア最大のショッピングモール『アイパークモール』がオープン。電気街全盛期の秋葉原より広い電気専門店街を構成しています。

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アイパークモールの全体像(模型)。駅に直結して建てられた、家電、ファション、カルチャーなどの専門店と映画館、レストラン街が入る複合商業施設。地下3階、地上9階もあり、この中の電気製品売り場だけでもヨドバシAkibaより広い。

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龍山駅と跨線橋で接続された電子街のビル群。昔のラジオ会館のようなビル(のもっと大きいやつ)がいくつもあると思ってもらえばいいかも。パソコン、家電、音響、電子部品、照明、ゲームなど、エリアごとに小さな商店が寄り集まっている。青果市場跡地が電気街になり、2004年のKTX開通以来大きく発展したことなど、秋葉原とよく似た歴史を持っています。

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ソウル市と韓国鉄道公社が主体となり、総額30兆ウォンにものぼる投資を見込んだ大規模再開発が進む龍山駅周辺。車両基地は撤去され、ようやく基礎工事が始まろうとしていました。高さ620mの超高層ビルだの、9.11直後のWTCを連想させるビルだのの完成予想図がいくつも発表されているけれど、着工は遅れに遅れている。っていうか先日発表された仁川の大規模開発計画といい、本当にできるの?

不況と通販のダブルパンチで店内は閑古鳥が鳴いていた

これだけ巨大な電子街、中はさぞかしにぎわっていることだろうと思って店内へ一歩足を踏み入れてみると……お客さんが全然いません。まばらどころか本当にガラガラで、訪れたのが平日の昼間だったとはいえ、なぜこれで営業を続けていられるのか不思議でなりません。店員もいまひとつやる気なさげで、客引きの声もほとんどかからずじまいでした。ただ、裏手の搬出入口には運送業者とバイク便の出入りがあったので、物流はそれなりにあるようです。

韓国の家電販売・流通業はもともと大手財閥系メーカーの力が非常に強く(現在はサムスンとLGの2強、というかそれしかない!)、販売もメーカー主導で行われます。売り上げの4割以上をメーカーの大型直営店および代理店が占め、いわゆる家電量販店のシェアは2割ほど(日本は6割)、龍山電子商街の主役である小型店舗は2割にも届きません。そしてここ数年はテレビやネットの通信販売が急速にシェアを伸ばしていて、リアル店舗がマジでヤバイ状態なんだとか。人口・都市の集積度とネットの普及度が日本より進んでいるだけに、IT化による影響が、いい意味でも悪い意味でも、より強く現れています。

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