体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

足を運びたくなる邦題へ――『推理作家ポー 最期の5日間』プロデューサーに聞く原題と邦題の関係とは? 

推理作家ポー 最期の5日間

秋になると何故か自然とミステリー作品を観たくなりませんか? 10月12日に公開される映画『推理作家ポー 最期の5日間』は、コナン・ドイル、江戸川乱歩、東野圭吾ら後世の推理作家に影響を与えた作家エドガー・アラン・ポーの最期の日々を、史実とフィクションを交えて贈るミステリー作品です。

原題は『The Raven』と、私たちにとってはぱっと見ただけではイメージが浮かびづらいものですが、『推理作家ポー 最期の5日間』という邦題になった時、ミステリー作品であることや、ポーの物語であること、“最期”と言うフレーズから何かただならぬ状況を想像する事が出来ます。

今回は、この邦題を担当されたウォルト・ディズニー・ジャパンの宣伝プロデューサー、脇坂守一さんに映画と邦題の関係、『推理作家ポー 最期の5日間』というタイトルをつけたポイントなどお話を伺いました。

脇坂さん

――映画『推理作家ポー 最期の5日間』の原題は『The Raven』というものですが、これにはそもそもどの様な意味があるのでしょうか?

脇坂守一さん(以下、脇坂):エドガー・アラン・ポーの最も有名な詩の中に『大鴉(オオガラス)』というものがあります。アメリカでは『The Raven』=『大鴉』は教科書にも載っているくらい著名な詩なので、このタイトルでもピンとくるわけですね。

――そのタイトルがそのまま日本で使われてしまっては、私もそうですが、映画をイメージしづらいですものね。

脇坂:そうなんですよ。僕もそうです。ポーの作品を読んだことがあったとしても、『モルグ街の殺人』などの推理小説の名前はパっと出てきても、『大鴉』はなかなか出てこないですよね。

――ポーが詩人でもあったという印象自体無かったので、今回の映画で知る事が出来て面白かったです。

脇坂:ポーは後のSF作品に通じる発想を持っていたり、ポーのゴシック・ロマンスの世界に影響を受けたナボコフが「ロリータ」を執筆し、ゴシック&ロリータ(ゴスロリ)という言葉が生まれたりと、色々な影響も与えている人物なので、すごく多才な人だったんですね。

――『The Raven』から邦題を作るときに意識したことはありますか?

脇坂:アメリカ版のポスターはポーが中央にいて、カラスが羽を広げているという“スリラー”的な、非常に怖がらせようとするデザインにしているんですね。でもこのイメージをそのまま『The Raven』というタイトルで日本に持ってきては、観客のターゲット層とは合わないかなと思う、邦題をつけるというところまではスタッフの共通の認識だったんですね。

推理作家ポー 最期の5日間

――日本版では邦題、ポスターのイメージ共にミステリーファンの興味を“そそる”仕上がりになっていますね。

脇坂:この作品を全て観終わった時に『エドガー・アラン・ポー 最期の8日間』というタイトルが頭に浮かんだんですね。8日間というのはなぜだか分からないのですが。なので、「もし日本で公開をするんだったら『エドガー・アラン・ポー 最期の8日間』というタイトルにしたいです」という事は言っていたんです。

そこで、本当にタイトルを決める頃になって『エドガー・アラン・ポー 最期の8日間』では長いというのがあったり、ポーの認知を考えて“推理作家”という職業をつけたしたり、実際にポーが亡くなる直前5日間の行動が非常に謎であるという事実から、現在のタイトルにしたわけです。その邦題と背景にある理由をアメリカ本社に連絡して、説明をしてOKをもらって決定しているので、トータルで言うと1ヶ月ほど時間がかかっています。

1 2次のページ
藤本エリの記事一覧をみる

記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
GetNews girl / GetNews boy

オスカー2018年晴れ着撮影会