ゲームショップ店員「ここまで価格が急落するソフトは5年に一本出るか出ないか」
ゲーム情報サイト『ファミ通ドットコム』でコラムを連載している秋葉原のゲームショップ店員・稲越一之さん(メッセサンオー勤務)。いつも辛口コメントでコラムを書いており、ゲーム業界のみならず、コラムを掲載している『ファミ通』に対してまで不満を書きつづることがある稲越さんだが、今回は今までにないくらい強烈なことを書いている。
発売されたばかりの人気Wii専用ゲームソフト『モンスターハンター3(トライ)』に対して、「長年ゲーム業界に携わっているけど、ここまで価格が急落するソフトは5年に一本出るか出ないか」と、価格の下落に対してバッサリと本音を語っているのだ。
これがまだ、人気のないゲームだったらここまで話題にならなかっただろう。しかし、『モンスターハンター3(トライ)』は人気ゲーム雑誌『週刊ファミ通』のゲームレビューで満点を獲得した、いわゆる「最高におもしろいゲーム」と評価された内容であり、30年近いゲームの歴史のなかで満点を獲得した数少ないゲームのひとつなのだ。
しかしながら、店頭では『モンスターハンター3(トライ)』の売れ行きが急にガクンと落ちてしまったためか、発売されて間もない新品であるにもかかわらず値下げをする店が続出。ガジェット通信が独自に新宿やその近辺のゲームショップや家電量販店を調査してみたところ、価格に違いはあれど、ほぼすべての店で大幅な値下げをしていた。
稲越さんはコラムの最後で「だって40点満点じゃないか!(爆)」と、『週刊ファミ通』のゲームレビューに対して、事実上の “痛烈な批判” をしている。
なぜならば、ゲームショップやゲームソフトの問屋は、『週刊ファミ通』のゲームレビューの点数で仕入れる本数を決定することが多いからである。つまり、「このゲームは満点だから、100本仕入れても完売するだろう」、「このゲームは点数が低すぎるな。10本だけ仕入れよう」と、『週刊ファミ通』のゲームレビューを読んで、仕入れ本数の調整をしているわけだ。
ゲームショップの人たちだけでなく、レビューを信頼しているのはゲームプレイヤーも同じである。ちなみに、『モンスターハンター3(トライ)』の新品最安値は某家電量販店の2,980円となっている。新品であるにもかかわらず、初代ゲームボーイソフト以下の価格に。ゲーム業界にいったい何があったのか? いろいろと考えてみるいい機会かもしれない。
イラスト: ピョコタン
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