「嫌な仕事でもとりあえず3年続けなさい」は信じるな
「どんなことがあっても最後まで諦めない」
「困難に突き当たっても、逃げない」
「嫌なことがあっても我慢する」
一般社会ではそれらが美徳とされています。
「逃げてもいい」「3年も我慢しない」「空気は読まない」
株式会社paperboy&co.を立ち上げ、史上最年少でジャスダックに上場させ、その後も数々のビジネスを立ち上げている実業家の家入一真さんは、著書『もっと自由に働きたい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/刊)のなかで、常識を疑い、その逆をいくもっと「自分に正直」な生き方、働き方を提案しています。
■「仕事は3年やらないと意味がない」は信用しない
社会に出たときによく言われるのが、
「嫌なことや理不尽なことがあっても、とりあえず3年は続けなさい」
「仕事は3年続けてようやく面白さがわかる」といったこと。
しかし、家入さんは言います。「社会の理不尽さを受け止める忍耐力を身につけて何になるっていうんだ」、「我慢じゃなくても、今できること、3ヶ月後にできることを積み重ねていけば、3年後はおのずと変わってくるはずだ」と。
3年後の社会がどうなっているかなど、誰にもわかりません。そう考えると、自分の「今」を我慢に費やすなんてもったいない。
我慢しなくたって、楽しめる場所はあるはずなのですから。
■会社の価値観に従わない代わり、会社の制度に依存しない
これから社会に出る、あるいは社会に出たばかりの人ほど、はじめに触れる社会での価値観やルール、制度に抱く違和感を大事にしたほうがいいと、家入さんは言います。
もし、自分がいる社会の価値観に慣れていくことに危機感を覚えたなら、積極的に外に出てみることをおすすめする、と。
例えば会社であれば、交友関係を社内だけにとどめず、色々な業界や仕事をしている外部の人と交流することで、自分が常識だと思っていることが他の人にとっては全くそうではないことがわかるはず。
その結果、自分のいる会社の価値観が合わないと思ったら、無理に従う必要はありません。その代わり、会社が与えてくれる制度にも甘えたり依存したりしないことです。
会社の言うことだけを聞き、制度に依存している受け身な姿勢では、いずれ生き残っていけなくなります。
そうならないためにも、組織に依存せずに生きる自分なりのやり方を今のうちから探っておくべきなのかもしれません。
■「居心地のいい場所」から離れる
先行き不安定な時代だから安定を求めるという気持ちも理解はできるものですが、「安定」や「居心地良さ」は自分の世界を狭めてしまうことにもなります。
もし、今自分がいるコミュニティーに安心や、居心地の良さ、満足感を覚えるのであれば、それは実は危険信号。そういった感情は個人の進化を止めるものだと家入さんは言います。
安定よりも刺激。
自分にとって居心地のいい場所を離れることは、新しいスタートでもあるのです。
本書には、常識や既存の枠超えて、IT業界を牽引し続ける家入氏ならではの働き方論・生き方論がつづられています。
中学生時代は引きこもり、高校は退学と、“逃げてばかり”の人生を送ってきた同氏だからこそ得られた持論は、私たちの背中を強く、そして優しく押してくれるはずです。
本書は、ディスカヴァー・トゥエンティワンの若者に向けた新シリーズ「U25/サバイバル・マニュアル」の創刊号の一冊として刊行。同時発売に『自分の強みをつくる』伊藤春香(はあちゅう)著があります。
(新刊JP編集部)
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