ヒトラーと橋下徹に共通する「独裁者の話法」

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ヒトラーと橋下徹に共通する「独裁者の話法」

 今や新聞・雑誌・テレビなどでその名前を見ない日はないといっても過言ではないのが橋下徹大阪市長です。
 「独裁者」と評されることもある橋下氏。しかし、「独裁者」と聞いて多くの人がまず思い浮かべるのはアドルフ・ヒトラーではないでしょうか。
 『独裁者の最強スピーチ術』(星海社/刊)の著者でスピーチ・演説分析家である川上徹也さんは、ヒトラーと橋下氏を共に演説の名手だと評価したうえで、二人の演説には共通点が多いとしています。
 本書ではこの共通点を「独裁者になるためのスピーチ術」として紹介していますが、ビジネスや会社での“独裁”は、よほど社会倫理に反するものでなければ一般的には許されています。“独裁”を「言葉に説得力を持たせる」「人の心を動かす」「カリスマ性を得る」と解釈すれば、このスピーチ術はビジネスでも大いに役立ってくれるはず。
 今回は、そんな「独裁者になるためのスピーチ術」をいくつか紹介します。

■何よりも話し手本人が「熱」をもて
 これは自分の気持ちを相手に伝える時の大前提。
 話し手の熱い感情に触れて初めて聴き手の気持ちも動きます。
 大阪市長選挙の際の橋下氏の演説を思い出してみてください。テレビ画面を通してでも、同氏からの「熱」が伝わってきたはずです。

■自分の政策(伝えたいこと)をワンフレーズで表現しそれを繰り返せ
 話し手としては、スピーチで多くのことを伝えたくなるものですが、聴き手の記憶に残るのはせいぜいワンフレーズ。しかも、ワンフレーズなら何でもいいわけではなく、キャッチコピーとして優れていなければ、聴き手の印象に残りません。
 ヒトラーも橋下氏も、それぞれ「職とパンを!」「ワン大阪」という印象的なワンフレーズを持っています。

■具体的な政策は語らず、聴き手に夢を見させろ
 人を引き付ける話し手になるには、あまり具体的な政策や施策を語りすぎると、「総論賛成・各論反対」という人が必ず出るため、マイナスが大きいようです。
 人を引き付けるスピーチをするためには、自分が計画している施策が実現できれば、バラ色の未来が生まれるかもしれないという夢を見させること。
 そのためには、あまり具体的に語りすぎず「自分にまかせてくれれば何とかする」という態度を押し通すことも大事なのです。

■かならず敵をつくれ、その敵をできるだけ巨大化せよ
 ヒトラーが「国を分裂させる存在」を敵にしたように、元首相の小泉純一郎が構造改革に反対する一派を「抵抗勢力」と名付けたように、独裁者やカリスマと呼ばれる人は敵を作るのが上手です。
 スピーチのなかで、敵の存在を明確にすることで、聴き手に対立の構図わかりやすく見せてあげることで、その敵に立ち向かうという“ストーリー”を聴き手と共有できるのです。これも、聴き手を引き込むスピーチのテクニックの一つです。

 「独裁者になるためのスピーチ術」は、今回取り上げたものだけではなく、全部で10カ条あり、ヒトラーや橋下氏をはじめとした演説の名手から、人の心を動かすスピーチとは何か?を考えていきます。
 「魅力的に話す力」はビジネスでも必須。それどころか、この力があるのとないのではプライベートの人間関係にも大きな差が出そうですね。
 自分のスピーチで人を惹きつけたいと思う人は、ぜひ本書のノウハウを参考にしてみてください。
(新刊JP編集部)



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