“ピンク”を演じるポイントは!? 『映画プリキュアスーパースターズ!』引坂理絵・美山加恋・高橋李依インタビュー

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2018年2月4日から放送されている『HUGっと!プリキュア』と『キラキラ☆プリキュアアラモード』『魔法つかいプリキュア!』が共演、2018年3月17日の公開から2日間で歴代1位の興行収入を記録している『映画プリキュアスーパースターズ!』。

今回、野乃はな=キュアエール役の引坂理絵さん、宇佐美いちか=キュアホイップ役の美山加恋さん、朝日奈みらい=キュアミラクル役の高橋李依さんの三世代のプリキュア“ピンク”に集まってもらい、映画の見どころや“ピンク”を演じる上での心構えなど、お話をお訊きしました。

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ーー『プリキュアスーパースターズ!』に出演することが決まって、台本を受け取ってストーリーを読まれた時の感想や印象を、まずはお聞かせ頂ければと思います。

引坂理絵(以下、引坂):今回初めての映画で、はなちゃんと過去に触れるようなお話で、「約束」という部分が重要になってくると思ったので、はなちゃんをどう演じればいいか色々とイメージしながら台本を読んでいました。テレビシリーズでは見せたことない、約束を守れなかったというところを、いつもの元気いっぱいだけではない姿を「どう表現できるかな」と思いましたが、ほかのメンバーたちと先たちの絡みを見ていて、「ああ、私たちもプリキュアの仲間入りをしたんだな」と感激しました。

美山加恋さん(以下、美山):初めて後輩ができた作品で、先輩の威厳を少し見せられるシーンもあって「いちかやみんなが大人になったんだな」と感じました。1年間演じてみて、『プリアラ』は人の成長を濃密に描いている作品だったので、やっぱり積み重ねてきたものも多かったですし、その分「よし、ここまでちゃんと来れた。ここでバトンを渡そう」という心持ちで挑めたし、ヤパパ役で1年間頑張ってくれてた引坂さんがプリキュアのピンクということで、みんなが現場で知って喜んでいて、私もとてもうれしかったので、アフレコのときも仲間がすごくカッコよく、次は新しいプリキュアとしてすごく頑張っている姿に感動しました。

引坂:うれしい!

美山:本当に引坂さんに託せてよかったなと思いました。

高橋李依さん(以下、高橋):台本を読んで、『魔法つかいプリキュア!』の世界観やみらいたちの時間は全然止まっていなかったんだな、ということを再認識できて、「またあの日常が帰ってくる!」と感じるくらい、楽しくお芝居をさせていただました。ぜひ、放映時に1年間観ていて楽しかったという方は絶対みらいたちに会いに観に来てほうがいいと思います。

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ーー『HUGっと!プリキュア』のメンバーにとっては初めての映画で、2月から放映がスタートして間もない中での公開となりました。

引坂:この1、2カ月は怒涛で流れていって、本当にあっという間でした。テレビ放映開始されて、その上に映画ももう公開されるという流れに、まだ自分の身体が全然追いついていかないぐらいです。本編と同時に映画も撮らせて頂いていて、先輩たちとも出させて頂いて、自分の中では全部が大切なうれしい思い出になっていて、時が流れるのをひたすらに早く感じています。私たち『ハグプリ』のメンバーがまだ出たばかりですけれど、私たちなりの今できる姿を映画の中で精一杯演じているので、それをしっかり見ていただけたなら嬉しいです。

ーー高橋さんや美山さんから見て、はなというキャラクターはどのような印象を抱かれましたか?

高橋:私が一緒に、はなちゃんとみらいと掛け合いをさせてもらって感じたのは、やっぱりピンクとしての地に足がついているその力強さ。「野乃はな」という草木を印象させる名前で、「これは太そうな根っこが地に生えているぞ」と感じるくらいどっしりとしていました。アフレコのマイク前の姿もしっかりとしていて、すごいパワーを感じました。だから、「これは子育てするぞ、母だぞ」と思いました。

美山:引坂さんはすごく努力家でひたむき。その上ムードメーカーでもあるので、はなちゃんに本当にぴったりだと思います。みんなを元気にしてくれるんですよ。そういう部分もはなちゃんにも引坂さんの人柄のよさとかそういうのも出ているんじゃないかなって感じ取れるんじゃないかな、と。やっぱりマイクの前では、本人のことも見れるし、キャラクターのことも見れるし、感じ取れて、応援したくなりますね。でも、応援なんかしなくてもすごいどっしりしているから、もう既にかっこいいし、視聴者にも伝わると思います。

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ーー皆さんが特にこのシーンを観てほしいというポイントがあれば教えて下さい。

引坂:やはり先輩プリキュアと、エールやアンジュ、エトワールとの絡みを見てもらいたいですし、はなちゃんのクローバーに対しての気持ちが繊細に描かれているところを皆さんに見ていただければと思います。

美山:まずピンクが集まる瞬間があって、ほかのみんなが集まる瞬間があって。はじめてそれぞれのチームに分かれたときに、他のメンバーがピンクのことをどう思っているのかを分かるような内容になっていて。私たちの場合は、1年間で仲間の絆と成長を描いてきたので、それぞれの一言一言に思い出がぎゅって詰まっているような感覚になれました。1年間応援してくださったみなさんには感じ取ってもらえるものもあるんじゃないかなとか思いながら収録していて、ちょっと泣きそうになりました。また、『ハグプリ』さんとはじめて出会う作品なので、関わり方というか、「『プリアラ』の個性ってまだまだこんなにあったんだ」と感じる、『ハグプリ』さんと出会うことで「こんな爆発の仕方するんだ」みたいなシーンもあるので、ぜひこの映画ならではのキャラクターたちの自由さを見てもらえたなら、きっと楽しく見て頂けると思いますし、はなちゃんのことを最後まできっと応援したくなるような映画だと思うので、いっぱいライト振ってほしいなと思います。

高橋:特に(『まほプリ』の)メンバーが言葉では目線で語り合うところが好きです。あんなシーンをいただけるなんて思ってなかったんですよ。台本見た時に整理ができなくて、3世代の作品だから「らしさを出していいのかな?」と思ったのですけど、そこに私たちの世代らしさを詰め込ませてもらいました。信頼を言わないでも伝わる空気感があったかなと思います。

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ーークローバー役の小野賢章さんと共演した感想や印象を教えてください。

引坂:CMでちょっと出てくるカットがあったので、どなたがやってるんだろうって最初思っていました。それが小野賢章さんで、実際収録してみるとクローバーの儚さがすごく伝わってきて、私の演技に合わせて「もうちょっとこうさせてください」と実際に私との掛け合いが上手くいくように配慮していただきました。小野さんが演じるクローバーを見て、こちらも涙が出そうになりながら一緒に掛け合いをさせていただいて、本当にクローバーは小野さんにしかできないキャラクターだなって心から思いました。

美山:賢章さんは、ものすごく尊敬している声優さんの1人ですし、本当に今回ご一緒することができてすごくうれしかったです。前にも共演させて頂いた機会があってちょっとお話しすることもできたんですけど、今回は妖精さんじゃないですか。声入れが終わったあとに、毎回「俺、かわいかった?」ってすごい聞いてきて。

引坂:その姿見てました(笑)。

美山:ご本人が気にしていらして、「あ、大丈夫です。誰よりもかわいかったです」って毎回言ってましたね。女の子だけの現場というのがなかなかないと思うんですけど、「どうしたらいいの、俺?」とずっとおっしゃっていて。それで、変身バンクとか必殺技とか劇中にあるんですけど、それ言うときに、テストとかで後ろでこっそり一緒に言ってたりとかして。プリキュアってすごくやっぱりチーム感が強い作品だから、1日だけ入ると、ちょっと気まずかったりするかもしれないんですけど、なるべくそういう気持ちにならないように接したいという気持ちはこちらもあるので、いっぱい話しかけたり、「差し入れどうぞ」とお渡ししたりするんですけれど、賢章さんはその前にご自分から皆さんに話しかけたり、優しさがすごく溢れていて、そういう部分がすごく、「あ、クローバーや」と思って。賢章さんでよかったなろ思いましたし、見てる方にクローバーの優しさや繊細な感じがきっと心にしみる素敵なお芝居をされていたので、じっくり見ていただけたならと思います。

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ーープリキュア15周年という記念すべき作品ですが、その中でも重要なピンクを演じるにあたって、心構えや演じる上でのスタンスといったものがあるものなのでしょうか?

高橋:私もプリキュアになった時に「プリキュアとは」とか「ピンクとは」みたいなお話を頂く機会があっていろいろ考えていたんですけど。正直に言うと朝日奈みらいちゃんがプリキュアに変身しましたという感覚だったんですね。だから、変身前の1人の女の子に1対1で向き合ったら、彼女がプリキュアでたまたまピンクという感覚でした。思い返すと、1年間演じさせて頂いて、周囲の皆さんが支えてくださったからのびのびとやらせてもらえて、逆にピンクを背負ってないんじゃないかなって感じています。

引坂:私もピンクというところで考えるというよりも、はなちゃんとしてどうするかと考えていて、今できることをがむしゃらに演じて、はなちゃんを元気よくそのよさをどれだけ出せているかと思っています。その結果として皆さんにピンクとして認めて頂けたら嬉しいです。今はまだ「ピンクとして」という考えというよりは、いかにはなちゃんに寄り添ってあげられるのか、というのを第一に考えて、一生懸命やらせて頂いています。

美山:どのプリキュアのピンクでも、共通したピンク像は多分ないんだと思うんです。その作品ごとで、みらいちゃんも、いちかも、はなちゃんも、全然違うキャラクター。はなちゃんは正義感がすごく強くて、いちかはすごくスイーツが大好きで、その気持ちのために戦う女の子。だから戦いへの気持ちが全然違うんです。みんなを守るということは同じですけど。だから、皆さんが座長にしてくれるという面がありますね。ピンクの立場はやることがとても多いし、目の前のことに集中してないとどんどんキャラクターが成長していっちゃうので、「自分が追いつかなきゃ。もっともっとこの子をちゃんと抱きしめてあげなきゃ」と、自分も進んでないといけない。だから、目の前のことに精一杯集中していたいし、そう皆さんがさせてくれたと思います。本当に周囲に支えられた1年間でした。

ーーキャラクターに引っ張られて、ご自身も成長できたということですね。

美山:あと、「座長は2種類のタイプがある」と『Go!プリンセスプリキュア』の方から教わったんです。「背中を見せる座長と引っ張っていく座長がいる」とおっしゃっていて、私は「引っ張ることは難しいな」と気づいて、それならば自分はキャラクターに置いてかれないように精一杯1年間歩み続けた姿をみんなに感じ取ってもらえればいいな、と皆さんに頼ってた1年間だったので、そういう意味で、みんなを信じるということが共通していると思います。

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ーープリキュア映画ではファンにとってライトが重要なアイテムです。

引坂:私も『プリアラ』に関わらせて頂いて映画は見に行ったんですけど、ちょうど大人の方が多い時間帯に行ってしまって、ライトを振るお子様たちの姿を見ることができななかったんです…。今年こそは私も大人用のライトを買って、後ろから一緒に振りたいと思っています!あと、今回グッズの中に15万セット限定で「PUNI(ぷに)っと! キーホルダーセット」で3人のキーホルダーがセットで出るというのがすごくうれしいですし、もしかしたらカバンなどにみんなが付けてくれるのかなと思っているので、それを見ることができたら嬉しいです。

高橋:映画館のグッズで、大人も振れるキラキラ仕様のが出たことが、私としては感動的で。プリキュアに関わらせてもらった年に「ライトを頂きました」と『Twitter』とかに上げた時に、「いや、僕は(大人だから)もらえない……」といった方が結構いらっしゃって、悲しそうな感じでお返事をもらったんですけけど、物販あるんだよっていうのを改めて大きな声で伝えたいです。大人の方も振るシーンが多いので振りましょう!

美山:お子さんにとってはライトが本当に宝物なんだなと、この1年間ずっと思っていて。どのショーに行っても、みんな持っているんですよ。それくらい彼女たちにとってはこのライトはプリキュアを応援するための大事なアイテム。自分たちが変身できるくらいの大切なアイテムなんだなというのを感じていました。たくさんのお子さんに届いてほしいですね。それは大人の人も同じで、みなさん「頑張れ!」とは恥ずかしいのかなかなか言ってくれないですけけど、せめてライトでは応援するよという感じで、すごく振ってくれるんですよ。それがうれしくて、大人にとっても大事なアイテムなんだなって思うと、キラキラライトの存在ってほんとうにすごいなと気づかされましたね。大人用も出てよかったと思いました。

高橋:子どもたちにうらやましがられましょう!

ーーありがとうございました!

『映画プリキュアスーパースターズ!』予告編 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=03R5H5CvpFM [リンク]

『映画プリキュアスーパースターズ!』公式サイト
http://www.precure-superstars.com/ [リンク]

(c)2018映画プリキュアスーパースターズ!製作委員会

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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