正しいクレジットカードの選び方【プロが指南】

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正しいクレジットカードの選び方【プロが指南】

あなたのクレジットカードの選び方は間違っているかも!? クレジットカードの選び方で押さえておきたいポイントをプロに教えてもらいました。クレジットカードをはじめて作る学生さんや新社会人、クレジットカードの切り替えを検討している人も要チェックです。
岩田昭男

消費生活評論家。1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動し、消費生活とクレジットカード研究をライフワークとしている。クレジットカード比較サイト「岩田昭男のカード道場」

基準はどこ?クレジットカードの選び方

© PIXTA

クレジットカードの選び方で迷っているなら、この基準をもうけてみて。最低限、この5つは必ず意識して比較検討しましょう。

 

【基準1】まずは「三通カード」から検討してみる

「三通カード」とは、流通系、交通系、通信系のクレジットカードのこと。
「キャッシュカードについているから」「大きな銀行なら安心」という理由で銀行系のクレジットカードをとりあえず持っているという人も多いでしょうが、より私たちの生活シーンに密接なのは「三通カード」です。
これらの中から、自分のライフスタイルに合ったものを選ぶとクレジットカードの利用価値がアップします。

流通系カード

コンビニやスーパー、百貨店などのクレジットカード。カードを日々の買い物に使いたいという人におすすめ。

 

交通系カード

鉄道会社や航空会社、ガソリンスタンドなどの車関連のカード。特定の交通手段をよく使うという人は候補に入れてみてください。

 

通信系カード

携帯電話やITサービスのカード。携帯をよく使う人やネットショッピング好きなら使い勝手がいいでしょう。

 

【基準2】年会費

クレジットカードを初めて持つ方や、あまり使わない方は年会費無料のクレジットカードがおすすめ。
永年無料のものもあれば、1年に1回利用すれば有料の年会費が無料になるといった条件付きのものもあるので、しっかりチェックを!
有料会員のタイプは、年会費2,000~20,000円程度がゴールドカード、年会費30,000~50,000円程度がプラチナカードの相場です。
ポイント還元率をアップさせたかったり、保険などを充実させたい場合は、有料カードを検討してみてください。

 

【基準3】ポイント還元率

少し前まではポイント還元率の高いカードもありましたが、いまはポイント還元率は1%程度の横ばい状態。
還元率だけでなく、ポイントアップキャンペーンの有無やポイントの有効期限なども含め、ポイントを貯めやすく、使いやすいカードなのかを基準にした選び方も大事ですよ。

 

【基準4】付帯サービス

海外旅行保険やショッピング保険をはじめ、提携ホテルや店舗での優待、空港ラウンジの利用など、クレジットカードによって幅広いサービスがついてきます。
世界規模の大型ホテルチェーンのカードでは、系列のラグジュアリーホテルの無料宿泊券が1年に1枚もらえるというものも。
年会費がかかっても、そのサービス内容を考えてみると実質負担額は格安に感じるはず。
自分にとって価値あるサービスがあるカードを選ぶと満足度が高くなります。

 

【基準5】電子マネー

提携している電子マネーを基準にした選び方も◎。電子マネーにクレジットカードでチャージすることで、クレジットカードのポイントと電子マネーのポイントが二重取りできるケースがほとんど。よりお得度がアップします。

 

実録!ライター岩本にぴったりなクレジットカードの選び方を診断してもらった!

© PIXTA

この記事の筆者でもある私・岩本が、クレジットカードの選び方を岩田さんにレクチャーしてもらいました。すると、ちょっとショッキングな結論に・・・。クレジットカードの選び方、侮れません!

 

岩本の現状「クレジットカードでがっつりマイルを貯めたいのに貯まらない・・・!」

私が所有しているクレジットカードは全部で3枚。

M銀行のクレジットカード

高校生の時に作った口座のキャッシュカードに、いつからかクレジット機能がつくように。1,300円ほどの年会費がかかっているものの、クレジットカードとしては全く使っていません。
でも、コンビニATMの手数料が月3回まで無料になるから、「まあ、いっか」とそのまま年会費だけ払い続けている始末・・・。

 

ネットショップR社のクレジットカード

ネットショッピングが多いのと、ポイントが貯まりやすいこともあり、今ではメインカードとなっています。
ポイントアップキャンペーンもしょっちゅうあるので、気が付いたらけっこうポイントが貯まっているのも嬉しいところ。

 

鉄道会社と航空会社Jが提携した交通系クレジットカード

「マイルを貯めて、少なくとも年に1回は海外旅行に行くぞ!」と意気込んで作ったクレジットカード。
移動手段はもっぱら電車なので、交通系電子マネーのオートチャージに対応しているのも、このカードにした理由の一つです。
ショッピングでのマイルが倍になる有料サービスにも入り、電気代や携帯電話代などの固定費の支払いを集約させているものの、いまいちマイルが貯まりません・・・。

3枚目の交通系カードは自分としてはサブカード的な位置づけ。
でも、気が付いたら月々の支払額はR社のメインカードと同じくらい、あるいはそれ以上になっていることもあります。
もしかして、メインカードはこっちの方がいいんでしょうか!? 

 

プロの回答「火と水の組み合わせ!メインとサブがケンカしています」

岩本さんのカードの選び方は、R社とJ社のクレジットカードの組み合わせが悪いですね。まさに火と水の関係です。
R社のカードをメインカードにしているならば、ポイントとマイルの相互交換ができる航空会社A社のクレジットカードの方がおすすめです。
岩本さんがJ社の飛行機が好きでよく使うなどのこだわりがあれば別ですが・・・。
さらに言えば、メインカードとサブカードの利用金額が同じくらいになっているのも気になります。
サブカードはメインカードがカバーできない部分をフォローするものですが、現状だとメインに近いカードが2枚ある状態でポイントが分散してしまいます。

結論として、現状の所有カードのままでマイルをがっつり貯めたいのなら、J社のクレジットカードをメインカードにした方がいいです。
あるいは、ネットショッピングが多いとのことなので、R社のカードをメインにしたまま、マイルを貯める航空会社をA社に切り替えてみるのもいいでしょう。
その際、サブカードをJ社のカードからA社のカードにすればさらにマイルが貯まりやすくなります。
それと、銀行のキャッシュカード一体型のカードは岩本さんのように放置している人が多いもの。まったく使っていないのであれば解約を検討してみては?
年会費1,300円程度とはいえ、もったいないです!

ちなみに、よくありがちなクレジットカードの選び方の失敗例も紹介しておきます。
読んでドキッとしたあなた、ぜひ持っているカードを再検討してみてください。

 

ポイント還元率が高いからといってカードを作ったものの、使わずにただ持っているだけ

よく使うコンビニが変わったのに、カードは以前近所にあった別のコンビニ系カードのまま

「何となく安心」という理由だけで銀行系カードを作ってメインカードにしている

 

実は奥が深いクレジットカードの選び方。作るときに吟味するのはもちろん、一度作ったらおしまいではなく、年に1回は見直しを。月々の利用額や付帯サービスの変更などをチェックして、その時々の自分のライフスタイルに合ったクレジットカードの選び方をしてくださいね。

正しいクレジットカードの選び方【プロが指南】
こちらのマネー記事も参考にしてみて!

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