発電事業者と消費者をつなぐブロックチェーンベースのプラットフォーム「WePower」

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英領ジブラルタルで2017年に創設された「WePower(ウィパワー)」は、再生可能エネルギーの発電事業者と投資家、消費者とをつなぐ、ブロックチェーンをベースとしたオンラインプラットフォーム。

独自トークンによって、再生可能エネルギーを取引可能なものにしている点が画期的だ。

・独自トークンで再生可能エネルギーを取引可能に

一般に、太陽光発電設備や風力発電機などに要する設備費用が高額なため、再生可能エネルギーの発電には多額の初期投資が必要で、これが再生可能エネルギーの普及を妨げる要因のひとつとなっている。

そこで、「WePower」では、再生可能エネルギーのための新たな資金調達プラットフォームとして、再生可能エネルギーの発電設備などにあてる資金を発電事業者が広く募り、これに応じる投資家や消費者に、報酬として、「WPR」と呼ばれる独自トークンを発行する仕組みを構築。

「WPR」は、投資プロジェクトが発電する1キロワット時(kWh)の電力量に相当する、いわば“再生可能エネルギーの使用権”で、将来、この権利を行使して市場価格よりも安く再生可能エネルギーを利用できるほか、「WePower」のプラットフォーム上で売買することもできる。

つまり、「WePower」は、再生可能エネルギーの発電事業者と消費者を直接つなぎ、消費者間で余剰エネルギーを融通し合うことのできる、P2P型のエネルギー取引プラットフォームとしての役割も担っているというわけだ。

・2018年以降、欧州を中心に展開する方針

「WePower」では、北欧リトアニア共和国のエネルギー省からも支援を受け、2018年3月までにオンラインプラットフォームを公開することを目標に、準備をすすめている。

当面は、スペイン、ポルトガル、ドイツなどの欧州を中心に展開していく方針だ。(文 松岡由希子)

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