【電子レンジの歴史を調べてみた!】「卵」を温めると爆発することは発明当初から分かっていたらしい!!

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家電の歴史は面白い。実は全く別のものを開発しようとしていたのに、偶然発見されたり・・・。その代表格が「電子レンジ」。今回はそんな「電子レンジ」の歴史をご紹介しよう。

電子レンジの歴史(発明後「卵」を温めて大失敗!!)

電子レンジは、先進各国で約半世紀の間に爆発的に普及したが、その発端は全くの偶然であった。原理のマイクロ波は通信などで用いられてきたが、これを加熱に使用するという着想は、まったくの偶然から生まれた。発明者はアメリカ合衆国のレイセオン社(Raytheon)で働いていたレーダー設備設置技師パーシー・スペンサー(Percy Spencer)で、ポケットの中の食べかけのピーナッツ・クラスター・バーが溶けていたことから調理に使用可能であることが判明したとされる。最初に電子レンジで調理した食物は、慎重に選ばれた結果、「ポップコーン」であった。2番目は「鶏卵」だったが、これは爆発により失敗した。

1947年にアメリカで発売された、巨大な電子レンジ

レイセオン社はマイクロ波による調理について1946年に特許をとり、1947年に最初の製品を発売した。高さ180cm、重量340kg、消費電力は3000Wの超巨大なものであった。この製品は大変に売れ行きがよく、他社も相次いで参入した。日本での商品化は、1962年にシャープが業務用に出したものが第一号といわれ、1964年開通の東海道新幹線のビュッフェ車にも備え付けられた。一般家庭向けに発売されたのは、1965年が最初といわれている。

1962(昭和37)年 「業務用」の電子レンジ発売

1961年(昭和36年)、電子レンジを開発し、1962年(昭和37年)、業界に先がけて量産を開始したのはシャープ。今では各家庭に普及が進んだ電子レンジだが、当時は人々に理解されるまでには月日がかかると考えられていた。しかしシャープでは、必ず家庭に入る日が来ると確信し、まず、レストランやホテルなどの業務用として、地道な普及への努力を開始した。国産第1号の価格はなんと54万円。ちなみに当時の大卒初任給は、約1万7000円だった。

1964年(昭和39年)年 一気に認知度が広まる

業務用として東海道新幹線のビュッフェに装備されて話題となり、そのスピード加熱ぶりが広く一般に認知された。

1965年(昭和40年) 家庭用電子レンジが発売されるも・・・

「電波で新しい味」「すばやく楽しいホームクッキング」をキャッチフレーズに初めて家庭用電子レンジが発売されたが、実際には業務用として、ホットドッグなどの再加熱用に多く使われていた。

1966年(昭和41年) ターンテーブル式の電子レンジ発売

シャープが、世界初のターンテーブル式電子レンジ「R-600」を発売。庫内の加熱ムラを減少させるため、食品を回転させながら調理するという画期的な商品だった。※当時発売価格198,000円(現在の貨幣価値で200万円)

1972年(昭和47年) 横開きタイプの電子レンジ発売

冷蔵庫の上など高い場所に設置したときの操作性に配慮して、横開きタイプの電子レンジが発売された。

1976年(昭和51年) 低価格のファミリータイプが発売

低価格のファミリータイプ(価格:6万円)が発売され、購入層が大幅に拡大した。また、従来は食品の種類・分量・初温により加熱時間をセットしていたが、温度センサー付きの機種が発売され、自動で再加熱ができるようになった。

1977年(昭和52年) オーブンレンジ発売

内側から温める電子レンジと外側から焦げ目をつけられる電気オーブンを組み合わせた家庭用オーブンレンジが発売される。パナソニックが発売したオーブンレンジ1号機。価格は約15万円と、いまでは考えられないほど高価なものだったが、2台が1台になった画期的商品は、またたく間に世間の注目を集めた。商品企画から販売までに要した期間は、たったの4ヶ月だったというからこれも驚き。

1978年(昭和53年) スチーム発生装置が搭載

焼く・煮る・蒸すなどの調理が一台でできるスチーム発生装置付きオーブンレンジが発売された。

1980年(昭和55年) 音声ガイド機能付き電子レンジ発売

メニューキーを押すだけで100種類以上の料理が自動でできるオーブングリルレンジが発売された。また、下ごしらえから盛り付けまでを声で知らせる、音声ガイドを採用したタイプの電子レンジもこの時期に発売された。

1986年(昭和61年) トースターレンジ&ホームベーカリー機能付きオーブンレンジが発売

オーブントースターと電子レンジが一体化したトースターレンジが、昭和63年には、練りから焼き上げまでパン作りが自動でできるホームベーカリー機能付きオーブンレンジが発売された。

1992年 生ものの解凍がムラなくできるように

パナソニックが、生ものをムラなく解凍できる「一発本生解凍」機能を搭載した電子レンジを発売。

1999年 インターネット対応レンジ発売

献立のマンネリ化も、作り慣れない離乳食も、急な来客にも、これで万全に対応できる・・・。シャープは1999年6月15日、インターネットから料理レシピをダウンロードできる電子レンジ「献立情報レンジ インターネット DE これつくろ!(RE-M210)」を発表した。標準で内蔵しているレシピ・データ(65メニュー分)だけでなく、インターネット経由でレシピ・データを必要に応じてダウンロードし、電子レンジ本体で使えるのが特徴。発売は1999年9月20日、価格は9万8000円。月産台数は5000台。シャープによれば、インターネット対応電子レンジは世界初という。

2004年 家庭用ウォーターオーブン「ヘルシオ」発売

ヘルシオは2004年にシャープが開発・販売した家庭用ウォーターオーブン。水を極度に加熱して超高温の水蒸気「過熱水蒸気」に変え、食品を焼く調理器具である。水で焼くため、普通のオーブンに比べて油脂や塩分を削減でき、ビタミンCの酸化を抑える。メタボリックシンドロームの予備軍が中高年に増えるなか、この“健康効果”が火付けとなり、高価格ながら発売から一年間で十万台を売り上げるヒット商品となった。

最新の電子レンジ スマホとの連動も可能に!!

パナソニックのスチームオーブンレンジ「3つ星ビストロ」。新開発「スピードエリア加熱」機構を搭載し、少量の焼き物や揚げ物調理時に、エリアを絞って加熱することで、電力の無駄を抑えて調理時間を短縮する。
さらに、業界で初めてスマートフォンを本体にタッチするだけで簡単に調理設定ができるようにもなった。自分のオリジナルレシピをサーバーに登録して、本体にタッチで調理設定することも可能である。

いかがでしたか。今後どういった進化をしていくのかも楽しみですね。

(Written by くしBK)

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