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〈ONE ASIA ジョイント コンサート ジャパンプレミア2017〉オフィシャル・ライヴ・レポート

〈ONE ASIA ジョイント コンサート ジャパンプレミア2017〉オフィシャル・ライヴ・レポート

10月13日(金)に東京オペラシティ コンサートホールで開催された「ONE ASIA ジョイントコンサート ジャパンプレミア2017」。

アジア各国の民族楽器奏者が集結したこのイベントに、AUN J クラシック・オーケストラが参加。その模様のオフィシャル・ライヴ・レポートが届いたのでご紹介。

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「ONE ASIA ジョイント コンサート」は、AUN Jクラシック・オーケストラがアジア各国の伝統楽器奏者たちと取り組んでいる音楽文化交流プロジェクトだ。AUN Jクラシック・オーケストラは、井上良平(和太鼓・津軽三味線)、井上公平(和太鼓・津軽三味線・篠笛)、石垣征山(尺八)、山田路子(篠笛)、市川慎(箏)、山野安珠美(箏)、尾上秀樹(中棹三味線)、秀(鳴り物)、といった各楽器の第一線で活躍する邦楽家8人が集結し結成されたユニット。東京ドームでの「君が代」演奏、伊勢神宮などでの演奏をはじめ、テレビ番組「題名のない音楽会」「にほんごであそぼ」の出演など、幅広い活動を行なっている。

 さて、そんなAUN Jクラシック・オーケストラが参加する「ONE ASIA ジョイントコンサート」は2013年からアジアのいろんな国や地域で開催されてきたが、今回初の日本開催となった。出演はシンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、ミャンマー、ブルネイ、ラオス、カンボジア、フィリピン、中国、台湾、韓国、そして日本のAUN Jクラシック・オーケストラを加えた総勢32名。使われる伝統楽器は36種類にも及ぶ。

 開演時間となり、ジョイントコンサート実行委員長の服部進氏の挨拶が行われた後、奏者たちがステージに登場。BS日テレ「ONE ASIAの道」メインテーマ曲である「大河の想い」からコンサートが始まった。打楽器の迫力あるイントロ、そしてアジアの風景をイメージさせるメロディーへの展開など、まさにオープニングにふさわしい楽曲だ。

次に演奏されたのはモーリル・ラベルの「Bolero」。始まりは繊細に、そして徐々に楽器の音が増して力強いサウンドになっていく。おなじみのクラシックの名曲も民族楽器の演奏によって新鮮に聴こえてきた。さらに昨年のシンガポール公演のために作られた「Spirit of the Motherland」を演奏した後、「これからみなさんと一緒に旅をしてみたいと思います。音の旅です。演奏する曲は各国の民謡だったりお祝いの席で演奏する曲だったり、その国のみんなが知っている曲です。それらをリレー形式のメドレーでお届けしたいと思います」と紹介し、中国からスタートする音の旅へと観客を連れ出して行った。それぞれの国の奏者が中心となって演奏する楽曲は、その国の雰囲気を感じさせ、曲ごとに会場内の空気さえも変えてしまうほどの個性を放っていた。終着地は日本。「花」の演奏で濃密な音の旅が終了した。

後半は今回のコンサートのために作曲された打楽器用の曲「S.O.A『Seeds of Affinity』」からスタート。各国の打楽器の音が融合し、独特のリズムを生みだす。打楽器の音に合わせて観客も手拍子するなど、会場全体の一体感も生まれた。その後、山野安珠美作曲の「俺たちのブギウギ」、ラオスと日本の国交60周年を記念して石垣征山作曲の「In The Moonlight」を披露した後、日本を代表する唱歌「故郷」を演奏。聴いている観客一人一人がそれぞれの故郷の風景を思い浮かべながら聴いていたのではないだろうか。そしてラストは「ONE ASIA」。タイトル通り、「アジアを音楽で一つにしたい」というメッセージを込めて作られた曲で、2013年12月にカンボジアのアンコールワットで行われた初めての「ONE ASIAジョイントコンサート」のために井上公平が作曲した楽曲だ。曲の終盤で観客も立ち上がり、手拍子で参加し、この公演の盛り上がりも最高潮に達した。演奏が終わった後、ステージ上に奏者全員が一列に並び、観客に向かって一言ずつお礼の気持ちを伝えてコンサートは終了した。

音楽に国境はない。でも、それぞれの国の音楽には個性があり、それぞれ違った魅力がある。「ONE ASIAジョイントコンサート ジャパンプレミア2017」はそんなメッセージの詰まった公演となった。

取材・文:田中隆信

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