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【調査部レポート:SNS 第1回】本当? 日本ユーザーのSNS離れ

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2002年にはじまった『Friendster』以降、つぎつぎに新しいサービスが誕生したソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)は、世界の総ユーザ数は10数億人を超えるまでに成長。日本では、全人口の6割強にあたる約8000万人のネット人口のうち、4人に1人が利用するというほどだ。

国内の SNS もまた、ホットな話題を振りまいている。昨年発表された『Facebook』、『MySpace』などのオープン化の波を受けて、今年11月に『mixi』が招待制から登録制への移行を発表。12月17日には『gree』を運営するグリーがマザーズに上場するという。

しかしその一方で、ユーザーの SNS離れを指摘するデータも発表されてもいる。実際のところ、SNSブームはもはや終わりに近いのだろうか。それとも Web2.0時代以降のネットコミュニケーションのインフラとしてさらなる発展を遂げていく過程にあるのだろうか――。ガジェット通信調査部では、ネットサービス界で最も旬なSNSの現状に迫るため国内外のデータを集めて調査を行った。

■日本のユーザはSNSへの興味を失っている?
2008年10月に発表されたシノベイトの調査(世界17カ国、13,000名を対象)によると、「SNSが何かを知っている」と回答したのは、オランダが1位(89%)、日本が2位(71%)、アメリカが3位(70%)。4位と5位に台湾(62%)、アラブ首長国連邦(61%)と続いた。さらに、ネット上のコミュニケーションや友人関係について、いくつかの文章を提示して同意できるかどうかを質問したところ下記のような結果が得られた。

シノベイトニュースレター2008.10 No.6

シノベイトニュースレター2008.10 No.6

表の最下段を見てほしい。「SNSへの興味を失って来ている」と回答した人は全体で36%、SNSの認知率の高い国ほどそのパーセンテージは高く、日本ではすでに55%にも上っているのだ。SNSでは知らない人と出会いを求めるユーザーは、全体から見ると多くはなく、知人や友人をひととおり招待・追加した後は、日記などを見せ合う以外に新しい行動が鈍っていく。特に日本のSNSの場合は、招待制が主流だったため、ユーザーの広がりが限定された側面もあるほか、海外SNSに比べるとSNS上のアプリケーションの開発がまだ活発ではないことも原因の一つだと考えられる。

ユーザー層の拡大をねらって、2008年11月27日、mixiは招待がなくても参加できる登録制を来春に導入することを発表。年齢制限も18歳から15歳へと引き下げている。同時にmixi connectによるオープン化も進め、サードパーティによるアプリケーション開発を視野に入れている。

『mixi』の今後のサービス展開について
http://mixi.co.jp/press_08/1127.html

■マーケットシェアも下降ぎみ
SNS へのユーザーの興味が低下するにともない、ネット閲覧における SNS のマーケットシェアもまた減速を見せている。2008年4月、HitwiseUS が発表したレポートによると、アメリカのネットユーザーのページ閲覧数における SNS のマーケットシェアは2007年後半から下降しはじめている。同レポートはこの原因を、SNSユーザーが過剰なフレンドリクエストなどに対しプライバシーに対する危機感を感じていることにあると見る。たとえば Facebook では、アプリケーション経由のフレンドリクエストやプライバシー侵害に対して、50万人を超えるユーザーがグループを作って抗議をしており、ユーザー離れに影響を与えたようだ。

HitwiseUS/Social Networking Report March2008より

HitwiseUS/Social Networking Report March2008より

しかし、同レポートでは SNS への訪問が落ち込む一方で、ユーザーがSNSで過ごす滞在時間が延びていることも指摘。このデータは、ユーザーの SNS離れを表すものというよりは、SNSにおけるプライバシーの取扱いに対するユーザーの不満が、マーケットシェアを一時的に低下させたと考えるのが妥当なようだ。

ただ、Facebook のような巨大な SNSよりも、目的を限定した小さな SNS のほうが急激に成長しているようだ。2008年1月には、Facebook が前年比34%のユーザー増加にとどまったのに対して、同窓会 SNS の MyYearbook は633%もの増加を達成している。今後は、このような「ニッチSNS」と呼ばれる、目的を明確にした SNS が成長していくと考えられる。

次回は SNS のトレンドになりつつある「ニッチSNS」についての調査結果をレポートする。
 
 
■参考資料
シノベイトニュースレター 2008.10
Hitwise US Report:  The Impact of Social Networking (要登録)

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記者:

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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