中古物件で大儲けした人の 「空室物件」で稼ぐテクニック

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中古物件で大儲けした人の 「空室物件」で稼ぐテクニック

会社員として働きながら副収入を得られるということで、不動産投資は今も昔も人気です。

ただ、不動産仲介会社のオススメ物件を購入するだけでは、なかなか継続して利益を出すのは難しいもの。不動産で成功する人は皆、独自の戦略と工夫を持っています。

今回はその成功の秘密を探るべく、『3年で年収1億円を稼ぐ 「再生」不動産投資』(ぱる出版刊)の著者、天野真吾さんにお話をうかがいました。その後編をお届けします。

(新刊JP編集部)

――空室率の高い物件の中で、自分が購入する物件をどう見極めればいいのでしょうか。

天野:個人的には、あえてリスクの高い物件や、他の人ではひるんでしまうような物件を再生させることでリターンを大きく取るのですが、投資家の人へのアドバイスとなるとまた違った答えになります。

RC(鉄筋コンクリート)物件で築20年以内、というのは一つの目安なのではないかと思います。こういう建物は、二流物件の中では失敗しにくいといいますか、やはり築古の木造物件の再生は難易度が高いので。

――とはいえ、手堅い「一流物件」を避ける手法なだけにリスクも感じました。リノベーション投資の失敗パターンのようなものがありましたら、教えていただきたいです。

天野:想定していたより空室が埋まらないというケースはありますね。

ただ、一つ知っておいてほしいのは、リノベーションが失敗したから入居者が集まらないというケースは少なくて、ほとんどは物件を高値で買いすぎて、リノベーションに十分な予算が割けていないんです。

二流の物件を魅力ある物件に変えようと思ったら、修理修繕も含めてある程度お金はかかります。ただここをしっかりしておかないと、二流物件だった頃とあまり変わらない状態で運営してしまい、結局入居者が集まらず、資金繰りが悪化してしまいます。すると、さらにリノベーションにお金が使える状況ではなくなり、一層入居者が離れるという悪循環になってしまうんです。

――リノベーションの余力を残して物件を購入し、購入したらまずリノベーションをすべき。

天野:リノベーションと清掃ですね。リノベーションをしなくても、クリーンであれば住んでくれる方はいますから。家賃が安ければいいという方もいますしね。

――天野さんの投資法は「一棟買い」が前提になっています。不動産投資の本を読むと「はじめはワンルームから」と書かれていることが多く、いきなり一棟買いというのはかなり勇気のいることのような気がします。

天野:そうですね。一棟買いだと、当然ワンルームを買うよりも初期費用がかかります。物件によっては億単位になるので、尻込みする投資家の方もやはりいらっしゃいます。

ただ、これはその人のスタンスの問題で、どちらがいいという問題ではないと思っています。たとえば、今サラリーマンで年収1000万円を稼いでいる人が、早くそれと同じくらい不動産で稼げるようになって独立したいと思ったら、それなりに利益を出さなければいけませんから、ワンルームでは厳しい。

ただ、小さく初めて、勉強しながら少しずつ手を広げていきたい人もいるでしょう。そういう人は一棟ではなくワンルームで始める方が成功確率は高いのではないかと思っています。

――本書では、買い付けた二流物件を競争力のある物件にするために、いかにリノベーションするかについても書かれています。興味深かったのは、天野さんは同じ物件でも、それぞれの部屋に変化をつけて、画一的にしないというところです。

天野:床や壁紙の色ですとか、家具の配置、照明器具などにバリエーションをつけて、部屋ごとに雰囲気を変えるようにしています。そうすると、内覧に来たお客さんがひと部屋見て気に入らなかったから帰ってしまう、ということになりにくく、契約につながりやすいんです。家賃設定が高めの物件では、部屋ごとに間取りを変えることもありますよ。

――費用面では、全部屋同じようにリノベーションするより高くつくんですか?

天野:間取りをいじらないなら、実はそこまで変わりません。

空室率が高い物件のリノベーションは、一度にたくさんの部屋を新しくしますから、ボリュームメリットといいますか、割安になりやすいんです。ひと部屋作業するのも、1日3部屋作業するのも、工数としては同じなので。

――不動産ビジネスは基本的に「不労所得が得られる」と考えられがちです。ただ、入居者のことを考えれば、やることは凄く多いわけで、会社員が兼業で物件一棟の管理をやっていくことはかなり大変な気がするのですが、この点についてはいかがですか?

天野:率直に言いますが、大変です(笑)。ただ、リターンはやはり大きいですし、何よりスピード感が違います。

会社の仕事はいろいろな人とコミュニケーションを取りながら進める必要がありますが、自分が持ち主である以上、物件管理は自分が意思決定して動けばどんどん物事は進みます。

物件購入などは、物件を見つけて、精査して、買い付けるまで、それが億単位の物件であっても1日か2日で済むこともあります。不動産で資産形成をするにしても、自分さえ動けばスピード感を持って資産を作れるところが醍醐味ですね。

――最後になりますが、不動産投資に興味を持っている人にアドバイスをお願いできればと思います。

天野:やはり、自分の投資のスタンスを決めるのが一番大切なことではないかと思います。「不労所得」の話が出ましたが、手間暇かけずに家賃収入を得たいなら、その条件を満たす物件を長い時間がかかっても探すべきですし、手間暇かけてリノベーションした分大きな利益を得たいなら、それに見合った物件が必ずあります。

また、あくまで副業として不動産投資をしたいのか、いずれ会社を辞めて一人立ちしたいのかでも適した方法は違うので、自分の進みたい方向性を見極めたうえで投資する物件を決めるのが大切だと思いますね。

(新刊JP編集部)

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