「谷崎純一郎や筒井康隆の方がよほど……」 大阪府門真市立中学校図書館のライトノベル問題視にネットユーザーから異論噴出

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大阪府門真市の市立中学校が生徒のリクエストを受けて『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』『エロマンガ先生』『恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。』といったライトノベルを購入していたことが、市議会で「わいせつ扇情的な描写がある」として問題視。学校図書として不適切だったと判断されて生徒への貸し出しは行わないといった措置がされているというニュース。とりわけ表紙に胸が露出されているものがあることが「性的感情の刺激が懸念される」とされているようですが、ネットではこれに対して疑問の声が多数上がっています。

ある『Twitter』ユーザーは、次のようにツイート。

ライトノベルがわいせつ扇情的ねぇ…

確かに、表紙イラストだけ見れば、ライトノベルはエロい雰囲気のもあるかもしれない
だが中身を見てみろ
中身で比べりゃ、古典の方がよっぽどド直球であり上級者向けであり、エロいぞ(笑)

また、ほかのユーザーからも「純文学」とされている作品の方が性的描写があるといった意見が多く見られました。

エロマンガ先生がアウトで谷崎潤一郎がセーフな理由を140字以内で述べよ。

確かに、谷崎作品など『痴人の愛』などはテーマからしてアウトになるのでは……という印象を受けます。

そういえば中学の図書館には筒井康隆全集があり、もうエロやらグロやらでたいへんお世話になりました。最高でした。

筒井康隆先生も「七瀬三部作」などでは相当に洗浄的な描写が多くあるので、それで“ヰタ・セクスアリス”に目覚めたという人が多いのではないでしょうか。

さらには、「村上春樹だってアウト」「川端康成の『伊豆の踊り子』など教科書に乗っている」といった声や「古文や神話も近親相姦しまくりで扇情的」「古事記・日本書紀も危ない」「源氏物語は?」といった古典作品についてに対してもツッコミが多数寄せられ、「学生に人気のタイトルを排除しておきながら若者の読書離れを嘆くのはおかしい」といった意見も見られました。

いずれにしても、表紙イラストで判断するのではなく、その内容も含めて精査する必要があるのではないでしょうか。

※画像は『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)より
http://dengekibunko.jp/title/netoge/ [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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