サービスの本質。失敗するサービス……

access_time create folderデジタル・IT
サービスの本質

今回はSoichiro Momotomiさんのブログ『No.4』からご寄稿いただきました。

サービスの本質。失敗するサービス……

昨日、近所のとあるつけ麺屋に行きました。そこは、初めて訪れた店だったのですが、色々と学びがありました。

この店、やたらと店員さんが親切で、店に入るや否や色々と懇切丁寧にシステムを説明してくれました。それはもう、違う類のそっち系のお店に入ってしまったかと思うほどにw きっと、僕が初めての客だからそうしてくれたのでしょう。

この店のテーブルには全て電気コンロが設置してあるのですが、それを使ってつけ汁を温めながら食べる仕組みのようです。また、ポイントカードが面白くて、昇進システムみたいなものを採用。通えば通うほどに役職が上がっていき、プレゼントも格上げされていくわけです。そんな再来訪を促す仕組みまで用意されていました。一見、メチャクチャ気が利いています。

でも、僕はこの店に二度と行きたくありません

何故って? 僕はそんなの求めていないからです。つけ汁を電気コンロで温めるなんて、正直、メチャクチャ面倒くさいし、最初に出てきたつけ汁がハンパなくぬるいし、ハッキリ言って食べられたもんじゃないです(全部食べましたけど^^;)。あまりにぬるいので、試しに温めてはみたものの、一瞬で蒸発してしまうレベルまで発熱し、火傷するかと思いました。僕が食べたいのはつけ麺であって、余計なサービスなんかじゃないです。正直、気の利いた付加価値なんかより、ど真ん中のサービスで勝負してもらいたいと思いました。

サービスの提供者が良かれと思って押し出してきた“無駄な機能(過剰サービス)”の失敗パターンがこれだと思います。いわゆる、Too much.

“差別化”とかそう言う言葉に踊らされるとこうなるんだなと感じました。ちなみに、この店の近隣の雑な店はメチャクチャもうかっています。雑だし、大して気も利かないけど、肝心のつけ麺がそこそこ旨いんです。オヤジもムカつくし、汚い店だけど、思わず通ってしまいます。まぁ、そう言うことですね。

つけ麺の味(肝となるサービス)を磨くことを忘れて、内装(UI)とか電気コンロ(コジャレた機能)とか再来訪を促す仕組み(バッジ)とか、まぁ、大事ですけど、僕はつけ麺の味を求めています。旨さがまず第一です。旨ければ通います。そのうえで工夫があれば通い続けます。

極端な喩え話で言えば、出会い系が分かりやすいかも。超使いやすい出会い系サイトでも、まったく出会いたい子がいない出会い系とか、100%出会えない出会い系なんて絶対に使いません。劇的にUIが使いづらくて、発狂したくなるほどチープなデザインのサイトであっても、出会いたい子がメチャクチャ多くいるとか、そこそこ出会える出会い系とかだったら使うと思いますw

僕が食べたいのは旨いつけ麺です。超勉強になりました。

執筆: この記事ははSoichiro Momotomiさんのブログ『No.4』からご寄稿いただきました。

  1. HOME
  2. デジタル・IT
  3. サービスの本質。失敗するサービス……
access_time create folderデジタル・IT
local_offer

寄稿

ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。

TwitterID: getnews_kiko

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。