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いま70〜80年代の少女マンガが密かなブームに!? 代表作家のひとり、萩尾望都について専門家に聞いてみた

今、70〜80年代の少女マンガが密かなブームになっているのをご存知ですか? 近年、この時代の少女マンガ家の特集本が相次いで発行されたり、展示が行われたりして、当時の読者はもちろん、若い世代の読者も増えてきているんです。

特に、最近立東舎より発行された書籍『少女マンガの宇宙 SF&ファンタジー1970-80年代』という本は大注目! 当時のSFとファンタジーマンガに注目して、たくさんのイラストとともに紹介した本です。

この本のカバーイラストは、当時はもちろん現在も精力的に作品を発表し続けている萩尾望都さん。『11人いる!』『ポーの一族』『トーマの心臓』などでおなじみの、日本を代表するマンガ家です。『少女マンガの宇宙』には、彼女の短編「ユニコーンの夢」が掲載されていることも話題になっています。

そんな萩尾さんと、当時のSF・ファンタジー少女マンガの魅力について、『少女マンガの宇宙』を編集した「図書の家」の小西優里さんにお話を伺いました。

ーーー 70~80年代の少女マンガを読んでいた人にとって、萩尾望都さんはどんな人なのでしょうか?

小西さん:70~80年代は、現在「少女マンガ」という言葉でイメージするような「少女マンガ」がその形を整えていった時期だと思います。今ではあまり想像がつかないかもしれませんが、70年代初め頃までの「少女マンガ」は読み応えのある作品は少ないとされていて、その評価も低いジャンルでした。しかしそんな「少女マンガ」に対する偏見を、発表するひとつひとつの作品の力で変えていった女性マンガ家たちが表舞台で活躍を始めたのが70年代です。本書では特に6人をフィーチャーして紹介していますが、彼女たちがそこからずっと現役で創作し続けているのは驚くべきことだと思います。その中のお一人が萩尾望都さんです。

ーーー 萩尾さんをはじめとする当時のマンガ家は、数多くの傑作を作ると同時に、ハヤカワ文庫などで小説の装画も描かれていたんですね。両者には共通するものがあったのでしょうか?

小西さん:ハヤカワ文庫FTの状況は、創刊を手がけた風間賢二(引田直巳)さんや、最初に少女マンガ家による装画を提案した脇明子さん、FT文庫で多くの翻訳をした井辻朱美さんに証言をいただきました。少女マンガ家に装画を依頼した理由については、本書の編集協力者でありファンタジー研究者である石堂藍の言葉「ファンタジーのロマンティシズムと華麗な世界観は少女マンガと相性が良い」、これにつきるのではないでしょうか。風間さんの証言によれば、少女マンガ家の美しい絵に引かれて文庫を購入する人が増えFTシリーズの発行は存続できたそうなので、いわゆる「ジャケ買い」企画として成功したということですね。

ーーー 『少女マンガの宇宙』に掲載されているこうしたイラストは、現在では貴重なのでは?

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