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Googleで誕生した、たった「5日」で問題解決へ導く超速プロセスとは?

Googleで誕生した、たった「5日」で問題解決へ導く超速プロセスとは?

■短距離走のように一気に問題を解決する「スプリント」

どんな仕事でも、クリアしなければいけない課題や解決したい問題は次々に現れる。しかし、ほとんどの人や組織は、問題解決をする前に、より困難な問題に直面する。

それは問題に着手するまでに、途方もない時間と労力がかかるということだ。

問題解決に役立ちそうなアイデアを出すため何度も会議を重ね、その結論を上役に報告してGOサインが出るまで待った上で、ようやく動き出せる態勢が整う。

実際に問題に着手できるまで数週間から数ヶ月かかる、ということも珍しくないだろう。

そこから、ようやく問題に乗り出していくのだから、全てのプロセスにかかる時間と労力は果てしない。

そんな非効率なプロセスから脱却できる最強の問題解決手法が、グーグルで生まれた「スプリント」というプロセス効率化メソッドだ。

その手法を誰でもすぐに使える形で紹介した一冊が『SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法』(ジェイク・ナップ、ジョン・ゼラツキー、ブレイデン・コウィッツ著、櫻井祐子翻訳、ダイヤモンド社刊)である。

「スプリント」の意味は「短距離走」。ランナーが短い距離を一気に駆け抜けるように、プロセスを効率よく短時間で回し、一気に問題解決へ導くことから名付けられた。

今やこの手法はグーグルのみならず、フェイスブック、マッキンゼー、ブルーボトルコーヒー、スラックなどの大企業や国際機関、非営利団体、学校でも活用されている。このメソッドを使えば、IT事業、製造業、サービス業など、業種を問わず効率的なプロセスで問題解決が行えるのだ。

だが、驚くべきことはこのメソッドの汎用性ではない。問題や課題が解決するまでの時間だ。

「スプリント」は、問題解決のすべてのプロセス――着手前の会議から解決まで――を、たったの「5日」で完了させる。

しかも、その5日間を不眠不休で働けというのではない。仕事は10時から17時。もちろんランチタイムや休憩も確保されている。仕事にスピードを求められる現代において、これほど心強いメソッドはないだろう。

■「プロトタイプ」と「テスト」で問題解決の答えを出す

本書では、「スプリントとは、アイデアをプロトタイプの形に素早く落とし込み、それを顧客とテストすることによって、重要な問題に答えを出す手法」だと説明されている。

この説明だけではわかりにくいので、実際にスプリントを使ってオンライン販売に着手した、アメリカの人気コーヒーショップ「ブルーボトルコーヒー」を例に紹介しよう。

「ブルーボトルコーヒー」では、コーヒー豆をオンライン販売する計画があった。課題は、「新規顧客の獲得」だ。

ブルーボトルコーヒーの強みは徹底的に豆にこだわっていることにある。しかし、オンラインストアに訪れる新規顧客は、どんな豆が自分に合うのかがわからないだろう、という問題があった。そこで、オンラインストアの“プロトタイプ(試作品)”を作成し、顧客になりそうな人を集めて「このオンラインショップで買いたくなるかどうか?」を“テスト”したのだ。

その結果、新規顧客がどんなデザインやテキストのオンラインストアだったら、ブルーボトルコーヒーの豆を買いたくなるかが判明した。

つまり、「新規顧客が獲得できるオンラインショップの形」という“答え”が見つかったのだ。

これだけ見ると「PDCAサイクル」「カイゼン」の手法に似ていると感じるだろう。しかし、それらの手法と一線を画すのは、やはり5日という限られた時間で全てを完了させるという点だ。

一体どうすれば、一週間もかからずに問題解決まで行き着けるのだろうか?

■「5日」で問題が解決される合理的なプロセス

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