小池美由さんインタビュー「“オタク”が良いものとしてアピール出来るとんでもない時代になった!」

2014年に放送された『ゴッドタン』の「このアイドル知ってんのか!?2014」にて紹介され、とにかく苦労している、友達がいない、タメ口など個性的なキャラクターで大ブレイクした小池美由さん。2年ぶりのCDリリースとなった『恋する二人』は、ロックバンドOKAMOTO’Sのオカモトコウキ作詞・作曲によるメロウで王道なアイドルソングとなっています。

久しぶりの音楽活動について「ついにやらなくちゃいけない時が来た」と笑いながらも、本格的なボーカルレッスンや衣装への想いなど、アイドルらしいこだわりを見せてくれた小池さん。「アニメイトに行くと言って親に心配された」など、“オタ女”な一面についても色々とお話を伺ってきました。

―『恋する二人は』は、小池さん久しぶりの楽曲リリースとなりましたが、決定した時はどんなお気持ちでしたか?

小池:ついにやらなくちゃいけない時が来たな……、と重い腰をあげた感じですね。「アイドル」って名乗ってるからには、ちゃんとCDリリースをしなくてはいけない。「アイドル」という名前を維持する為にはやらなくてはいけないな、と(笑)。

―その久しぶりのリリースとなる楽曲がOKAMOTO’Sのオカモトコウキさんの作詞・作曲・プロデュースという事で、意外な組み合わせというか、すごく面白いなって。以前からOKAMOTO’Sはご存知でしたか?

小池:それが小池、曲を聴いたら「あっ、これがOKAMOTO’Sだったの?!」ってすぐ分かったんだけど、それまではバンド名と曲がちゃんと結びついてなくて。

こうやって誰かにプロデュースしてもらう事は初めてで、コウキ君が作詞も「こうした方が小池っぽいよ」ってアドバイスしてくれたり(カップリング『ひとりごと』にて小池さん本人が作詞)、曲も色々考えて作ってくださって。アイドルって、曲が一番という方もいるけど、やっぱり曲以外の事が重視される世界だなと思ってて。でも今回は曲作りにすごく力を入れてくれたので、すごく気に入っています。

―こう歌って欲しい、という要望はあったんですか?

小池:そういうのはあまり無かったですね。小池、今回初めてくらいに歌の練習をしたんですよ! これまでは「ぶっつけ本番GO!」みたいな、アハハ(笑)。今回は先生にしっかり教えてもらって、『恋する二人は』は出来たばっかりの曲だけど、これまでで一番多く歌ってる曲なんです。

―初めて練習したとは意外でした! これまでのライブ映像とか拝見して、素敵だと思っていたので。

小池:いや〜もう、先生が聞いたらチッて舌打ちですよ! いや、先生そんな人じゃないんですけどね(笑)。

―先生に教わって、改めて気付いた部分はどんな事ですか?

小池:これまで聴いた自分の歌って、CDに仕上がってからだったんですよ。ちゃんと完成した状態の。今回はiPhoneに吹き込んだ歌を聴いたりしていたので「うわ、とんでもねえな!」って思って。歌をちゃんと習わずになんとなくやってきたんだなって気付いたのは、結構歌うって疲れるんだなって事。これまではなんとなくやってきたから、汗かかなかったんだなって。

―じゃあ今回は汗いっぱいかいて?

小池:そうですね! アハハ。あと飲み物もお茶と乳製品両方を用意した方が良いだとか、それまで全然知らなかった事ばかりだったので。喉が乾燥するので、お茶でうがいして、その後に喉に膜をはる為にミルクティーだったり乳製品を飲むと良いと。冷たい飲み物を飲むよりも常温が良いとか、そういう事も知らずにこれまでは冷たい水ガンガン飲んでたから!

―小池さんはインディーズ活動を経て、今こうしてメジャーレーベルに所属しているわけですが、一番何が違うって思いますか?

小池:色々あるんですけど、今回のシングルで特に思ったのは衣装ですね。これまでは自分でデザインして、布生地を買ってきて……ってやってたんですけど、今回移籍して、予算がある!(笑) 衣装さんが作ってくれると、すっごい可愛いし、早い! やっぱりすごいな〜って。今回は、このジャケットの衣装とライブ用の衣装とかいくつか種類も作れたので嬉しかったです。

―小池さんは衣装のデザインを考えたりする事がお好きなんですね。

小池:好きですね! 小池、特に二次元が好きなので、二次元の女の子達の衣装って完全に重力を無視してるじゃないですか。それがすっごい可愛い! そんな衣装を作ってみたいなと思って、興味を持ち始めたのがきっかけで、今回も衣装さんに「ここがこうなってる方が良い」「ここの生地は透けてる方が可愛い!」など意見を出させていただいて。

「『犬夜叉』の“四魂のかけら”を作りたくて石探しに熱中」

―二次元で特に好きな子はどなたですか?

小池:『THEiDOLM@STER』の水瀬伊織ちゃんっていう子がいるんですけど、二次元なので、とにかく衣装の数が多い! ツンデレな部分とか甘えん坊な部分とかを主に衣装で表現しているなと思っていて、二次元の衣装をデザインしている方は本当にすごい! キャラクターの衣装ってじっくり見ている人も中にはいるでしょうけど、基本的には細部まで見る人は少ないと思うので、小池はじっくりディティールまで見るんですよ。そうすると「ああ、やっぱり水瀬伊織ちゃんは生きてるんだな」って思うんですよね。後は、二次元のアイドルの子って衣装に加えて、アクセサリーとかヘアアクセサリーが必ずセットになってくる。小池は今回の衣装で自分からはヘアアクセサリーが欲しいとは言わなかったんですけど、衣装さんが作ってくれていて。頼んでもいない事が自分から出来る人はすごい! 頼んでも出来ない人が多いこの世の中で(笑)。

―ぜひ、この記事をその衣装さんにも読んでいただき、小池さんの感動を伝えたいです(笑)。二次元的な世界観は昔からお好きでしたか?

小池:好きですね。ファンタジーで夢がある! そういう意味ではアイドルも一緒かもしれないですね。夢がある!

―子供の頃、一番最初に好きになった作品って何ですか?

小池:『犬夜叉』ですね。“破魔の矢”ってどうやったら打てるんだろう? って思って。『もののけ姫』のアシタカが最初の方で弓に糸をかけるシーンがあるんですけど、あれがめちゃくちゃ格好良くて、自分で弓を作った事があったんですよ(笑)。その名残で破魔の矢も打てるんじゃないかなって思って色々やりましたけど、全然ダメでしたね。アシタカすげえ、かごめすげえなって!(笑)。後は、“四魂のかけら”も自分で作りましたね。つるつるの石を川で拾ってきて、でも丸くないから自分で一生懸命やすりかけて。

―お話聞いていると、昔から物を作るのが好きだったんですね。

小池:好きでしたね。つるつるの石を必死に探しすぎて、親は心配してたでしょうね(笑)。今は「オタクです」って女の子が言っても「わ〜、ギャップ!」って受け入れられるけど、小池が子供の頃って『電車男』が流行ってたので、オタク=気持ち悪いみたいな。あんまり良いイメージじゃなかったんですよね、だから両親は「これってオタクってやつなのかしら?」って色々調べていたみたいです。「Yahoo! 知恵袋」とかで相談するタイプなんで(笑)。

―私は小池さんよりずっと年上なので分かりますが、本当に昔と比べてオタクって市民権得ましたよね。

小池:本当に! 今はオタクが良いものみたいにアピール出来るから、とんでもない時代になりましたよね。それこそ昔は「アニメイト」に行くって母に告げたら「えっ?! 嘘でしょ?! なんでそんな所に行くの!」ってすごく心配されましたね。ポイントカードを作って来た日には「なんで! また行くの?!」ってまた心配されて(笑)。小池、収集癖があるんで、アニメイトに行くともらえる冊子を大切に保存したり、漫画についてくる帯も全部とっておいていましたね。今はやらなくなっちゃったんですけど、昔はお小遣いの制限もあったから「何回こいつ(漫画)で楽しめるか」みたいな所に命かけていましたね。

昔は漫画の発売日とか一生懸命調べて「何時に本屋が開くぞ」って待ち構えていたのが、今は大人になってAmazon様が当日に届けてくれたりするから、すごいなAmazonって。感動ばっかりしてます。

―それこそ、この小池さんのシングルも3タイプジャケットありますから、収拾癖のある方にはもってこいですよ。

小池:そう! しかも特典でもらえるトレーディングカードまであるので、収拾癖のある小池が出す側にまわるとは、って思ってます。

―今も集めているものはあるんですか?

小池:う〜ん、やっぱり漫画ですね。電子書籍とかかさばらない物が出てるにも関わらず、漫画は紙が良いんです。何度も何度も読むのはなんか紙の方が楽しくて。後は表紙をはずした時に、表紙と中の絵柄が違ったりすると嬉しいし!

―あ〜! そのちょっとした工夫めちゃくちゃ嬉しいですよね! 最近読んで面白かった漫画は?

小池:『マギ』ですね。あれも最高のファンタジーで、ああいう世界に生まれたかった! ダンジョンを攻略して一攫千金を狙う、しかもそこに至るまでにはそれぞれの理由があって……ってめちゃくちゃカッコイイ! 後は、仲間を集めて行くじゃないですか? 小池も仲間集めたいな〜!って(笑)。

―ブログによくファイナルファンタジーの事を書いてらっしゃいますよね。

小池:『FF14』はバトル以外にも採掘や裁縫、家事とか色々な事が出来るんですよね。マイホームをもてたり。マイホームを建てるお金が無くても、アパート持てたり。小池みたいな貧民はアパートなんです、そこがリアルっていう(笑)。一番良いなって思ったのが、自分が作った道具に名前が入れられるんです。よくスーパーで見る「私が作りました」みたいな! それが嬉しい。それで自分の作ったものをマーケットボードに出品する事が出来て、街で小池が作った武器を身につけている人がいると「わー! 嬉しいな〜!」って思ったり。キャラクターのお顔も選んで作る事が出来て、小池のはめちゃくちゃ可愛い「小竹さん」ってキャラを作ったんですけど、もしかして『FF14』の中で一番可愛いかもしれない。

―わっ、そのお話聞いてたら私もやりたくなってきました……。

小池:ぜひ、本当に面白いです! 後は『ポケモン』ですね。これまでも大好きだったんですが、どちらかというかキャラを育てたりする事に楽しみを見出していて、でもポケモンの番組に出させていただいたら、周りの方が本当に皆さん強くて! バトルする喜びを知ってしまったんですね。小池も強くなりたい、と。そして、その番組ではじめて新年会というものに参加したんですが、新年会ってこんなに楽しかったのか! って衝撃を受けました。

―友達も結構増えましたか?

小池:いや〜! 皆さん気を遣ってくれますね(笑)。やっぱり色んな番組で「友達がいない」って言っていて、まだ自分から話しかける事も勇気がなくて出来なくて、皆さんから話しかけてくださって有り難いです。自分より年下のりん香ちゃん(大谷りん香)がめちゃくちゃ気を遣ってくださって、大先輩の中川(翔子)さんもたくさん話しかけてくれて、皆に助けられています。今年はそういう所もちゃんと成長してきたいですね。

―今日は本当に、楽しいお話をありがとうございました!

(撮影:周二郎探検隊)

小池美由「恋する二人は」MV(ショート)
https://www.youtube.com/watch?v=CaVnn5D6udM [リンク]

小池美由公式ブログ
http://lineblog.me/kkkkkoike/ [リンク]

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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