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ぷよぷよ生みの親レジェンド仁井谷『にょきにょき たびだち編』トークイベント・レポ

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「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!」

このセリフがしっくりくるイベントが、2016年11月16日(水)に秋葉原で行われた。“レトロゲームショップで新作ゲームの発表を記念して『ぷよぷよ』生みの親であるおじさんのリサイタルが行われる”という情報濃度高めの出来事だ。

レジェンド仁井谷とは?

20代後半以上の人であれば『ぷよぷよ』シリーズはかなりの知名度ではないだろうか。

名作『ぷよぷよ』を輩出した株式会社コンパイル、その創業者である仁井谷(にいたに)正充氏は、次々に『ぷよぷよ』を中心とした続編を開発していき、会社の業務拡大を図った。一時は文字通り栄華を誇ったコンパイルであったものの、その後経営破たんをきたし2004年に破産廃止という形で消滅してしまう。

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その後、紆余曲折あるものの仁井谷氏は、2016年新たにコンパイル○(まる)株式会社を立ち上げ『ぷよぷよ』を超える新作タイトルとして、『にょきにょき たびだち編』(以下『にょきにょき』)を生み出したのだ。コンパイルの消滅から実に12年である。

2016年11月16日(水)、『にょきにょき』3DSダウンロード版リリースを記念して、秋葉原『BEEP』にて20:00からリサイタル含むイベントが行われることになった。今回はその模様をレポートしたいと思う。

関連記事:■【耳疑情報】ぷよぷよ生みの親、仁井谷正充さんが新作「にょきにょき たびだち編」発売を記念し秋葉原でリサイタルを開催、ツーショットチェキ会もあるよ | ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/1549408 [リンク]

レジェンドに意気込みを聞いてみる

イベント開催前。前にお会いした時同様、レジェンド仁井谷氏は飄々(ひょうひょう)としている。
今回のイベントの意気込みを聞いてみた。
「いつもチャラチャラと適当にやってるんで。こういうのは意気込みとか、そういうので気張るとしくじるんですよ。普段のカラオケ屋さん行ったとおりにやる。自然体でね。」

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特別なことはしない――そう言って『BEEP』店内でのセッティングをする傍ら、かつてリリースしたタイトルの中古品などを見ながら「これは良く残っていたねえ!」と目を輝かせていた。

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大方のセッティングやマイクチェックを終えるとレジェンドは着替えに。戻ってくると、目にも鮮やかなピンク色の衣装で登場。「足はさ、運動靴だから写さないでよ(笑)。 白いエナメルとか履いたらいいんだろうけどさ」そう言って、少し恥ずかしそうに笑った。

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『にょきにょき』対戦イベントからスタート

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時間になると行列を作っていたファンが店内に流れこんできた。小さなお店に作られたスペースはたちまち一杯に。総勢20~30名のファンといったところだろうか。

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また、この日にはTVの取材も入り、ファンのまなざしに加えて、複数のカメラがレジェンドを狙い続けていたのも印象的だった。

「みなさん、お久しぶりです。私としては新作を出すのは10数年ぶりです。私の人生の中では大学の合格発表以来、発売まではドキドキしました。発売、無事できて、みなさんにこうして集まってもらえてありがとうございます」レジェンドの開幕あいさつに、店内には暖かい拍手が沸き起こった。

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「ところで(にょきにょきは)ダウンロード済みですよね~?(笑)」呼びかけるレジェンド。笑いながら、皆、3DSを取り出す。開いた画面にはそれぞれ、当たり前のように『にょきにょき』が映っていた。

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『にょきにょき』対戦イベントは、店内での勝ち抜き戦。この日、勝ち抜き暫定チャンピオンが決定するという内容だ。
各々、3DSを取り出し、店内でマッチングを行う。『にょきにょき』はCPUと対戦し勝ち進むとレベルが順次上がっていく。しかし、個人間の対戦の場合にはレベルが高いほどハンデを追うので、「高レベル者が勝つのは相当難しい。レベル1が一番勝ちやすい」のだそうだ。
『にょきにょき』はCPUと戦ってRPGのようにレベルを上げ「上がらなくなったところが自分のレベル」と仁井谷氏。「なので、どんどん自分のレベルを上げていくのが正しい遊び方です」

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店内、知らない人同士でまずは1回戦から。負けた人は座っていく形を取り、3回戦で最終的に勝ち残ったのは、ゲソさん、もじゃげさん、こうしさんの3名。「3、2、1、ファイアー!」の掛け声とともに巴戦が開始された。

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レジェンドの解説で常に言っていたのは「防御と攻撃」。こと『にょきにょき』2色対戦においては、「チキンレースになりやすい」ので「防御を立てて」「ジャブをどう打つかがポイント」とのこと。しかし、今回は発売日での対戦なので、積み上げるだけ積み上げるという戦法が多かったようだ。この場合、組み立てるスピードと“発火”タイミングが勝敗を決する。

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結果、勝負を制しこの日のチャンピオンとなったのはこうしさん。「ちょっと練習してきて今日勝つつもりで来たんですけどかなり厳しかったです。楽しかったです」と嬉しそうに語った。げそさん「いやー、間違えちゃいました」、もじゃげさん「全然歯が立たなくて。お二人ともすごい強かったです」と二人もにこやかに感想を述べた。

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その後、エキシビジョンとしてこうしさんと「3日前のチャンピオン」ことCOPさんの対戦が行われた。COPさんはテストプレイヤーとしても『にょきにょき』に貢献していた強者だ。この名人同士での対戦にてレジェンドは「ジャブかませばいいのに」「チキンレースが始まっちゃったな(笑)」「ネットでは連鎖、って言われてますけど、(攻略的には)2色同時発火の方がいいです」と開発者ならではの解説を加えていた。

「(にょきにょきは)某ゲームと違って気が抜けません。某ゲームは一瞬で勝負が決まるけども、その後があります」と言葉を選びながらにょきにょきのゲーム性を説明した。

最終的に勝利したのはCOPさん。「気の抜けない戦いでした。楽しかったです」と述べた。レジェンドによれば「最終的に連携が多く火力が強かった」のが勝因の模様だ。

そして「今日勝った人をチャンピオンとして、毎月僕の家で決定戦やりたいです。ぜひ来月、今日優勝した人を倒したいという人は松戸のコンパイル○まで挑戦しに来てください」という異例のアットホームさで締めくくった。

禁断の?質問タイム

『にょきにょき』に対して、あるいは今後のコンパイル○に対して質問コーナーが設けられた。

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Q「にょきにょきの関連商品のグッズ化予定はありますか?」
A「売れ行き次第だし、今日のポスターがどのくらい売れるかなど、それ次第ですね」(会場笑)「だってグッズいっぱい作っても様子見なきゃいけないから。様子次第かなあ、と思っていますよ。こつこつ、こっそりやりたいと思っています。」

Q「コンパイル○のロゴは緑なのに、(今日は)なんでピンクのスーツなんですか?」(会場笑)
A「イベントってのは派手な服の方がいいから、昔そんな派手な服を着てた、――そんな記憶がよみがえったかも?みたいな。」

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Q「コンパイルと言えばディスクステーションのイメージがあって、今は仁井谷社長ひとりでゲーム作られてますけど、今後、3DSダウンロード用のソフトをまたミニゲーム集のような形で出すのは」
A「そこは全部お金がかかるんで、今後の売れ行き次第ですね。ある程度公言しておくと、次は“ナントカ物語”を出したいと思ってるんですね。その流れの中で、お金があればグッズもやるだろうし、今おっしゃったような、3DSなのかSwitchなのかわからないけど、やりたいとは思っています。軍資金があったらいろいろやります。なかったらやりませんよ(笑)」

Q「(※編注・株主的な人からの話につき、伏せます)」
A「ここでは公なので言えないかな。僕の家に来たらこっそり言うかもしれません。僕も不思議です。世の中にはそういう不思議があります」(会場爆笑)

Q「シューティング(ゲーム)は作らないんですか?」
A「お金があったら!ですね。(中略)シューティングは会社にとっての“金看板”だと思っていました。会社の看板として1000万でも5000万でも、その価格の看板を出してもいいと考えたら作るかな。基本的に稼げないと思ってるんだけど、やった結果意外とペイするかもしれない。シューティングはそういう考えで、やるならちゃんと作らないといけないと思っている。」

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このほかにも、会社拡大に関する質問、『にょきにょき』の火力レートに関する質問など、ファンならではのツッコんだ内容の質問が飛び交った。

『灼熱のファイヤーダンス』熱唱

最後は『ぷよぷよ通』でおなじみの『灼熱のファイヤーダンス』をレジェンド仁井谷が熱唱。何かを辿りながら歌うかのようなレジェンドに合わせて、会場のファンたちも合唱した。

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かつてのファンが新作ゲームを携えて集まり、社長が新作ゲームの発表会として地下のレトロゲームショップでかつての作品の曲を熱唱する――10年以上の思いと“今”が交錯する、不思議な空間となった。

盛り上がるツーショットチェキ撮影

最後は『にょきにょき』をダウンロードした人を対象に、チェキ大会が行われた(といっても、来た人ほぼ全員が対象だが)。価格はチェキのフィルム代100円のみなので、実質ファンサービスだ。
一緒に撮ってもらうファンたちはもれなくレジェンド仁井谷氏に言葉をかけ、二人が嬉しそうにファインダーに収まっていた。

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この日を振り返ってみると、非常に幸せなイベントだったといえよう。破天荒だけれども、過去をかみしめながら今を織りなしているレジェンド仁井谷氏。そこには変わらぬファンたちが集まり、“優しい世界”が醸成されていた。

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2016年11月16日、『にょきにょき たびだち編』は過去をふまえた新たな作品として世に送り出された。同時にそれはコンパイル○、そして仁井谷氏の“たびだち”の道標を皆で確認した日となった。

「のーみそ にょきにょき コンパイル!まる!」新しい掛け声と大きな拍手で、イベントは結びとなった。

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compile-o | にょきにょき
http://www.compile-o.com/blank-6

取材協力:BEEP 秋葉原店
東京都千代田区外神田3-9-8 中栄ビル 地下1階
http://www.akihabara-beep.com/ [リンク]

追加情報:本イベントはTV TOKYO系列『あの天才のその後…今を追跡してみました(仮)』11月28日(月)と12月5日(月)深夜0時12分~1時(全2回)にて放送される予定です。
(テレビ東京・テレビ北海道・テレビ愛知・TVQ九州放送)

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記者:

「予備校生のような出で立ち」で写真撮影、被写体(スチル・動画)、記者などできる限りなんでも、体張る系。 「防水グッズを持って水をかけられるのが好き」などの特殊な性質がある。 好きなもの: 食べ物の写真、昔ゲーム(の音)、手作りアニメ、昭和、穀物

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