大倉眞一郎&杏の「1ページ目から夢中にさせる本」

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大倉眞一郎&杏の「1ページ目から夢中にさせる本」
J-WAVEで放送中の番組「BOOK BAR」(ナビゲーター:大倉眞一郎・杏)。10月22日のオンエアでは、「1ページから夢中にさせる本!」というテーマで、第6回日本ホラー小説大賞を受賞した『ぼっけえ、きょうてえ』(岩井志麻子著・角川書店刊)を杏が紹介しました。

「ぼっけえ、きょうてえ」とは、岡山県の方言で、「ぼっけえ」が“すごい”、「きょうてえ」が“怖い”という意味。遊女の一人語りで進んでいく短編作品とのことで、杏いわく「一人語りの入り込み方」が今回のテーマに合っているのだとか。読み始めると、遊女の語る話の続きが気になってしまうそうで、その1行目というのが…

「きょうてえ夢を見る? ……夢ゆうて、何じゃったかのぅ。ああ、寝ようる時に見る、あれ。あれか。 なんと旦那さん、子供みてぇじゃな。いやいや、笑いやしません。夢いうもんは、きょうてえものと決まっとりましょう 」

夢は怖いものに決まっているでしょう、と眠れない客のために遊女が語る1行から始まる本作ですが、次第に日陰を生きる遊女の凄惨な出来事に話は続いていくのだとか。お化けが一切でないホラー作品ですが、「背中に髪の毛1本入ったときの感じみたいな。長〜い髪の毛が1本だけあって、『なんでここに髪の毛が?』みたいな怖さなんですよね。」と、杏はその怖さについて語りました。

一方、大倉が紹介した本は、『海峡』(伊集院静著・新潮社刊)の3部作。伊集院静さんの自伝的小説で、伊集院さんが社会に出るまでを描いた「幼年編」「少年編」「青春編」の3部構成になっています。幼年期から大学生くらいまで、社会に出る手前までを描いているのだとか。中でも大倉が1行で物語に引きずり込まれたというのが「幼年編」の…

「海流はそびえる大きな樹に似ている」

という文。山口県の瀬戸内海、昭和30年代の幼年期が舞台という本作。主人公の英雄は、街を牛耳る高木家に生まれ、多国籍な従業員や父との関係、あらゆる人々との友情、出会いと別れ、そして死など「ここまであるのか! というくらい詰め込まれています」と大倉が評するほどに、本作には伊集院さんが感じてきた世界が詰め込まれているそうです。

ホラー小説と自伝的小説、毛色の違う2作を紹介しましたが、1ページ読んだら止まらなくなる読み応えのある作品とのこと。皆さんも、ぜひお手にとってみてください!

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【番組情報】
番組名:「BOOK BAR」
放送日時:毎週土曜 24時ー25時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/bookbar/

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