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PCデポ炎上問題 労務的な企業のリスク管理のあり方とは?

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PCデポが顧客への対応を誤り炎上 株価にも深刻な影響

ピーシーデポコーポレーションのネット被害が深刻なようです。
事の発端は、8月14日に契約者である高齢者の方(80歳代)が同社との契約解約を申し出たところ、約20万円の解約料を請求され、契約者の息子(元従業員の可能性も)が交渉したところ、10万円になり、税込10万8千円を支払わされたというものです。

このことを、契約者の息子がネット上に投稿したことが始まりでした。
twitter上では、この時のレシート明細まで公開されている状況です。
ネット住民は、金額を捉えれば、解約料が高額すぎる、高齢者を食い物にしたなどと炎上に傾いています。

出来事から1か月ほどですが、PCデポの株価は、大変な下落を見せており、売上高も8月は前年同月全店で89.5%の水準にまで減少を強いられました。
PCデポでは、業績原因の一つとして、先の出来事の影響によることを指摘しています。
ここでは、労務的な対応の視点から整理しておきたいと思います。

問題の解決に向けた取り組みを労務的な対応の視点から考える

PCデポでは、8月17日、同月25日に立て続けに今後の対策をホームページ上で公表しています。
その一つが、300人のプロジェクトチームを作り、社長直属で実行するものです。
社員・アルバイトの教育徹底、契約に当たり、担当者とは別に品質管理スタッフがその内容の妥当性を二重に確認するとなっています。
また、今後は、70歳以上の高齢者の新規加入契約は、家族や第三者の確認をとることにするとの方針も打ち出しています。

労務的には、企業の組織対応として、きめ細かな対応をする方針として一定の評価ができると考えます。
特に、300人が社長直属チームに属しますから、緊張感を保持した業務遂行になると考えられます。
社員・アルバイトの教育を徹底するというのは、出来事の有無にかかわらず日頃から実行されるべきだったとは言えますが、今後は気を引き締めて続けて言ってほしいと思います。

在職中の従業員にネット投稿の影響について教育することが重要に

問題は、教育や研修の中味になるかと思います。
今回の投稿主はPCデポの元従業員との話が出ています。
ただし、PCデポは、在籍した者であることを否定しています。
リスク対策として労務的に言えることは、在職中や退職後に関係なく、人の行為として、ある企業の不祥事を投稿するといかなる状況を招くことになるかということを現在の従業員に教育すべきと考えます。

今回は、契約者の息子の投稿行為に対し、PCデポは、投稿の削除等を求めてきたとも言っています。
仮に元従業員だとしても、退職後では、業務指示になり得ません。
もちろん、就業規則で規定したところで、「退職後、故意に会社の誹謗中傷などをしないこと」の事項は誓約できるにしても、顧客として不利益と感じた点の内容のネット投稿を防止することは困難です。
それを就業規則で規定しても、退職した元従業員には就業規則の効力が及ばないと考えられるからです。
可能な対策は、社会人として一時の感情などで安易にネット投稿することの影響を在職中の徹底した教育で意識づけしておくことかと思います。

バイトテロなどとの言葉が生まれている社会では、IT世界との関係におけるこうした教育で、少しでも、風評被害を防御することが組織的な労務対応になるでしょう。

(亀岡 亜己雄/社会保険労務士)

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