ストレスから自分を守るコーピングとしてのアロマの効果は?

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ストレスから自分を守るコーピングとしてのアロマの効果は?

ストレスから自分を守る方法として今注目の「コーピング」

私たちの日常で避けては通れない「ストレス」には様々な対処法が提唱されています。
その中で最近、ストレスから自分を守る方法として“コーピング”という方法が注目されています。
コーピングとはストレス対処行動のことで、ストレス反応の発生を抑え低減する行動のことを意味し、効果的なストレス対処法として、企業や学校でもメンタルヘルス対策として注目されています。

コーピングの具体的な方法は2種類に分かれます。
・問題焦点型・・ストレスの元を取り除くために、直面している問題に対策を立て解決する方法
・情動焦点型・・ストレスにより引き起こされた怒りや不安などを低減していく方法

ストレスの原因を取り除くことは中々難しいのですが、自分が受けたストレスを自分自身で減らしていける、そのような方法が簡単かつ即効的に効果を得られる方法の一つがアロマテラピーなのです。

アロマテラピーの効果効能

今回は、情動焦点型のコーピングの一つとして、ストレスに対処する為のアロマテラピー(芳香療法)の効果効能をお話したいと思います。
ストレスを適切にコントロールして自律神経をととのえ、気分よくいられるように心掛けましょう。

まず、アロマテラピーとは植物(花、葉、果皮、樹皮、樹脂、根、種子、心材、樹脂)から抽出した天然の素材で、リラックスやリフレッシュなど、心や体の不調に対して様々な働きがある芳香療法で、その効果は学術的にも明らかになっています。
昨今では認知症に対しても効果があると大学発信のエビデンスがあり、アロマショップが老人であふれたりもしました。

次に、ストレスはどのようにして発生するかについて。
ストレスは下記のようなメカニズムで発生すると言われています。
①脳でストレスを感じる
②脳の中の大脳辺縁系という部分にある偏桃体(アーモンドのような形をしている) が環境の変化や恐怖、不安を感じる
③その影響が体全体に広がりますが、ここでストレス反応が体に起こってきます。
④副腎からストレスホルモンが放出される
 →これにより心臓の心拍を上げ、血糖値を上げます
⑤自律神経の交感神経が優位になる
 →血圧上昇、心拍数上昇、血管が収縮させます

この状態というのは狩猟民族でしたら”戦闘モード”の状態です
戦闘モードが長く続くと自律神経のバランスが崩れて、心身に悪影響が起こります。
まずは、ストレスで負担のかかった脳をアロマコーピングによって緩めましょう。

ストレスに対処するためのアロマテラピーの活用法

五感の中でも嗅覚だけは快不快を司る脳に直結しており、このメカニズムのおかげでアロマテラピーによる芳香が手軽、簡単、即効的に作用していきます。
心地よい脳環境作り=ストレス軽減状態にするために、良い香りを嗅いで嗅覚経由でストレスを解消することは脳のメカニズム的にも有効な方法です。
脳の偏桃体は、環境の変化や恐怖、不安を感じる部分なのでアロマテラピー(芳香療法)の薬理作用で偏桃体を癒して心地よさを感じることも良い効果ですね。
ストレスを感じるたびに、その都度効果的な薬理作用のある天然精油を嗅ぐことは、とても簡単で手軽、即効性が期待できるメンタルセルフケアだと思います。

早速、コーピングにアロマテラピー(芳香療法)を使って頭のチャンネルを変えるきっかけを作り、ストレス再生を低減させましょう。
あまり難しく考えることはありませんが、精油には薬理作用がありますので、ストレスの種類によって精油を選んで効果的に活用すると良いです。

☆ストレス続きで気分が良くない時
ユーカリ・・スッとした清涼感のある香りは気分をリフレッシュさせ、頭痛にも効果的。
オレンジ・・甘く温かみのある香りは安心感を与えてくれます。

☆心身の疲労困憊の時
ローズマリー・・血行を刺激して生気を与えてくれます。
ベルガモット・・柑橘系の香りは、精神疲労にも効果的です。

☆心配事があってとても不安、恐怖、イライラするとき
シダーウッド・・森林系の香りで、木々の香りは不安を和らげてくれます
ラベンダー・・鎮静効果は心身を安らかにしてくれて不眠にも効果的です。

☆女性のPMS対策として
イランイラン・・ホルモン調整作用で気分をととのえてくれます
ゼラニウム・・甘くやわらかな香りは女性特有の不調やむくみに効果的です。

アロマテラピーの具体的な使い方ですが最も簡単な方法は、ストレスを感じるたびに、ティッシュペーパーなどにアロマを垂らして嗅いでみるという方法です。
その時には深呼吸しながら心身のモヤモヤを洗うようなイメージでやってみましょう。

メンタルヘルスをセルフマネジメントしていくことは、自律神経をその都度ととのえ今日と変わらない健康な明日を迎える為の秘訣なのですね。
自分の心身に関心を寄せて上手に対処していきましょう。

(斎藤 れいこ/アロマテラピー 、メディカルハーブ、 漢方アロマ精油取扱)

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