【例文付き】恥をかかないためのビジネス文書3つのルール

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【例文付き】恥をかかないためのビジネス文書3つのルール

ビジネス文書のルールは、電話応対と並んで社会人が最初に身につけるべきビジネスマナーのひとつ。ただ、電話対応と違って日常的にビジネス文書を作成する機会は多くはないため、必要に迫られたときに戸惑ってしまう人もいるのでは。

ビジネス文書には社内文書と社外文書の2つの種類がありますが、特に社外文書の場合は、会社を代表した公式文書になるため、ビジネス文書のルールに基づいて作成することが求められます。今回は、ビジネス文書作成のポイントについてご紹介します。

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ビジネス文書「書き出し」のルール

ビジネス文書の書き出しには「定型」があり、それを押さえて書くことが大切です。書き出しのポイントをお伝えします。

●文書番号

ビジネス文書には一番右上に発信者、発信時期、内容などを記号化した文書番号をつけると管理しやすくなります。「人事.No0001」などが最も簡単な例です。ただし、文書番号は省略されることもあります。

●発信年月日

文書番号のすぐ下に記載します。日付は文書の作成日ではなく発信日です。元号を使うことが一般的です。

●宛名

宛名は文書の左上で、高さは発信年月日の1行下あたりに記載します。企業や組織などに宛てて出す場合は社名や組織名に続いて「○○御中」とします。名前は知らないものの、特定の役職の人宛ての場合は、以下のように記載します。

○○株式会社 人事部長殿

○○株式会社 人事部長様

ただし、「○○株式会社御中 人事部長殿」とはしません。

名前までわかっている場合は「○○様」とします。

○○株式会社

人事部長 山田太郎様

ただし、「山田太郎人事部長様」のように書くのは誤りです。

多数に宛てる場合は「各位」を使います。この場合は「会員各位」などと書くのが正しく、「会員様各位」とするのは二重敬語になるので注意しましょう。

●発信者名

宛名より1行下げた右上に記載します。書き方は宛名と同じですが、自分の名前に「様」はつけません。

●件名

大事なことは「ひと目でわかるように簡潔に書く」、これだけです。

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●頭語・結語

通常は「拝啓・敬具」、丁寧さを出したい場合は「謹啓・謹白(または敬白)」を知っていれば対応できるでしょう。また、拝啓の後に「、」は入れません。拝啓の後、1文字分あけて時候の挨拶を続けても間違いではありませんが、改行して1文字分あけてから時候の挨拶を始めると丁寧さが増します。

●時候の挨拶

月ごとに「陽春の候」「盛夏の候」などの言葉がありますが、「時下」とすれば、季節に関係なく使えるので便利です。「時下」の後は「ますます」という言葉を続け、相手が会社の場合は「ご清栄」「ご清祥」「ご隆盛」、個人宛てなら「ご健勝」を使います。「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」とするのが一般的な時候の挨拶です。

●感謝の挨拶

時候の挨拶の後に続けるのが感謝の挨拶です。これは以下のような定型文をそのまま使えば問題ありません。

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

平素はひとかたならぬお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

ビジネス文書「主文」のポイント

「主文」といっても、ビジネス文書はA4用紙1枚にすべてをまとめることも多いので、長く書くことはできません。要点を端的に伝えることがポイントです。

●用件

大事なのは最初に結論を持ってくることです。「結論」→「概要」と書くことで、こちらの目的が相手に伝わりやすくなります。時候の挨拶の定型文の後、改行して「さて、」という言葉で、結論の前段にあたる「用件」を記載します。

●結論

用件に続いて、こちらが伝えたいこと、お願いしたいことを「つきましては、」という言葉の後に書きます。補足や追加で記載することがあれば「なお、」で続けます。

●短文を心掛ける

1文あたり30~50字程度の短文を心掛けましょう。1行、もしくは2行以内に収まる文章は相手にとって理解がしやすく、好印象を与えられます。

●数字、データを活用する

「多くの」「大半の」といった曖昧な表現より、「前年比30%増の」などと数字やデータを取り入れると、文章に説得力が増します。

――これまで説明したことを踏まえて文章を書くと以下のようになります。

<例文>

さて、このたび弊社では、大変ご好評をいただいております当社製品のエアコン「○○」を改良した新商品といたしまして、「△△」の販売を開始することとなりました。

△△は、「○○」と比べて20%以上の消費電力削減を可能にした画期的な商品で、地球環境に優しく、電気代の節約につながる点が最大のポイントとなっております。

つきましては、一般販売に先立ち、メディアの皆さま向けの発表会を開催いたします。

ご多忙中、誠に恐縮ではございますが、ぜひご来場くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

「記書き」で要点を明確化させる

「記書き」はビジネス文書の中で大きなウエイトを占める大切な要素です。「記書き」にもルールがあります。わかりづらいかもしれませんので、まず例文を提示します。

<例文>

●日 時
平成28年7月29日(金) 午後3時~4時

●場 所
新橋ドームホテル3階 鳳凰の間

●テーマ
当社エアコン新商品「△△」のお披露目発表会

以上

記書きとは文章の中で最も伝えたい部分を箇条書きにしたものです。ただし、

文書が1ページで終わる場合にのみ使用する 「記」は行の中央に書き、1行あけて箇条書きを始める 最後は「以上」を右端に書いて締める

というルールがあります。記書きが2ページ目に及ばないように注意しましょう。

ルールに従って書けば、ビジネス文書は簡単

「書き出し」「主文」「記書き」ともに、ビジネス文書には決まった書式やルールがあり、それに従って書くことで、社内文書でも社外文書でも容易に作成することができます。

ポイントは、短文かつ結論ファーストで、日時や場所の説明は「記書き」でまとめること。こうした点を踏まえれば、相手に伝わりやすいビジネス文書になるでしょう。

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