どんな意味がある? そば屋の店先に置いてるタヌキの置物

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そば屋やうどん屋、居酒屋などの店先にタヌキの置物があるのを見たことがあると思います。あのタヌキは滋賀県甲賀市信楽を中心に作られている信楽焼でできており、信楽焼といえばタヌキというぐらい代名詞的な存在になっています。いったいなぜ、そんな信楽焼のタヌキが飲食店の店先に置かれるようになったのでしょう。

信楽焼のタヌキの歴史はそんなに古いものではなく、昭和30年代頃に全国的に広がったとされています。最初に作ったのは京都から信楽に移住した陶芸家の藤原鋳造氏で、夜道にタヌキが輪になって腹を叩いている奇妙な光景を目撃したことが、あのタヌキの置物を創るきっかけになったとか。笠をかぶってギョロ目で首をかしげ、片手に徳利、片手に通帳を下げ、でっぷりとしたお腹を見せつけてるユーモラスなタヌキの造形は少しずつ評判を呼び、昭和25年に昭和天皇が信楽を訪れたときにこのタヌキに日の丸をもたせて沿道に並ばせたところ、昭和天皇がその情景に感動して歌を詠んだことが新聞に報道されて全国的に知られるようになりました。

この信楽焼のタヌキは飲食店の店先に鎮座するようになったのは、縁起物としていろんな意味が含まれていたからです。かぶっている笠は「七難を笠で避ける」、大きな目は「目配りよく、遠くまで見通す」、お腹は「太っ腹」、徳利は「徳が身につく」、通帳は「商売繁盛」、そして「タヌキ」は「他抜き」という語呂合わせで「他の店を抜く」と、飲食商売に縁起のいい要素がいくつもそろっています。飲食店の経営は“水物”と呼ばれ、繁盛するか失敗するか、なかなかわかりづらい難しい商売です。だからこそ、縁起のいいものにはすがりたくなるということで、数多くの飲食店の前に信楽焼のタヌキが置かれるようになったのです。

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