「Amazon転売で月収100万円!」一体どのくらい大変なのか、1か月やってみた結果、驚きの展開に!

「Amazon転売で月収100万円!」
「1日たった1時間の作業で、サラリーマン収入を超えた!
そんなウマイ話があるわけないとは思いつつも、「もしかしたら自分にもチャンスがあるかも」と期待してしまうのが人情というものだろう。
都内の会社に勤務するTさん(37歳・男・営業)もその一人だ。先日、読み終わった本を処分しようと買取り業者に出したところ、驚くほど低い値を付けられたことがきっかけでAmazonマーケットプレイスへの出品を決意したという。

「同僚が結構、稼いでるらしくて、前から俺も目を付けてたんだよね。これで独立する人もいるらしいじゃん」(Tさん)
◆始めるのは意外と簡単にできる
Amazonマーケットプレイスは、不要なモノを出店して売ることができるプラットフォーム。店舗名などを決めて出品者登録を済ませたら、あとは商品を登録するだけ。時間にして15分程度で取引を開始できる。
ちなみに、収益や手数料のルールは次のようになっている(「書籍、雑誌、その他出版物」カテゴリーの場合)。
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・基本成約料:100円(※)
・カテゴリー成約料:60円
・販売手数料:販売価格の15%
※月額固定費の掛かる大口出品者の場合は基本成約料が免除される。
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つまり商品が売れた際には、手数料160円と、販売価格の15%は自動的に引かれる。また、書籍の場合は、販売価格に257円が送料として加算されるので、販売価格と送料257円の合計から上記の手数料などが引かれて、残りの金額を受け取ることができる。
さっそくTさんも商品を登録して、価格やコンディション(商品の状態)を追加していく。登録が完了したらあとは注文が入るのを待つばかりだ。
<今回Tさんが出品した商品>
「ちょっと前まで好きだったアイドルの写真集も手放すことにしたよ。今何かと話題になってる人だから高く売れるかもしれないし。まあ散々オカズにさせてもらったけど、最後は晩酌のオカズ資金になってもらいますよ(笑)」(Tさん)
◆売れたら送料を節約して利益率を上げる
Tさんの狙い通り、アイドル写真集にはすぐに注文が入った。Amazonでは書籍の送料として一律257円を徴収しているが、ここは更に利ザヤを稼ぐことができるポイントだ。サイズや重さに制限はあるが日本郵政の「クリックポスト」なら全国一律164円で送ることができる。「これを利用しない手はないよね」とTさん。

◆全く売れない!値下げは有効だが“思わぬワナ”も。
それから二週間後、再びTさん宅を訪ねたところ、売れ行きが不調のようでかなり不機嫌な様子だった。
「文庫は大口出品者が1円で売ってんだよ。これじゃ売れるわけないわな」(Tさん)
大口出品者の場合、基本成約料が免除されるため実際に送るときの送料を安く済ますことで、たとえ1円で出品しても利益が出る。これは小口出品者には真似できないプライシングだ。うっかり価格を下げ過ぎると、送料や梱包材の準備などで赤字になるなんていうことにもなりかねないのだ。
「試しに200円の文庫を1冊だけ、100円にしてみるか」(Tさん)
◆1カ月やってみた結果
出品から約1カ月、注文があったのは例の写真集(3000円)と、200円の文庫本が1冊、値下げした100円の文庫本が1冊のみだった。つまりこういうことだろう。自分にとって不要なモノは、他人にとっても同じく不要なものである可能性が高い。すると価格競争の原理でどんどん値が下がり、前提条件として販売手数料で優遇されている大口出品者には太刀打ちできないのだ。
記者: 新刊JP
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