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【博多】人間の飽くなきチャレンジ精神を刺激する、 中華料理店からの挑戦状!?

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2011年のJR博多シティ開業以来、博多駅前はイルミネーションですっかり煌びやかになってしまったが、ちょっと奥の通りに入ると、いまだに人通りの少ない意外と静かな通りがある。ここもそんな通りの一つ。禅寺の塀の先に、黒地に血のような赤で書かれた、何やら不穏な看板が。

「殺人担々麺」!?

そういえば、ここは一時期ネットで“修羅の国”と呼ばれた福岡県。一瞬ひるむが、その脇には「かかってこいやー!」「ビビッてんの?」と、かわいい煽り。

そう。看板から想像がつくとおり、ここ「中国料理陽華樓」は、チョー激辛担々麺で評判の店だ。人間、煽られるとつい挑んでみたくなるもので、お昼時は勇敢なチャレンジャーたちがこの“キラー担々麺”の前に列を成している。

黒地に赤い文字が書かれた不穏な看板は!?

煽るんじゃありません!

やーめーなーさいってば!!!

「陽華樓」は創業38年になる大衆中華の店。先代は愛想のない典型的な昭和の職人タイプで、18年前に二代目の平山博文さんが店を継いだ頃にはお客さんも離れてしまい、経営的に非常に厳しい状況だったという。

「何とかせんばいかん!」

平山さんは起死回生の新しい名物料理を作ろうと決意。およそ1年かけて、クコの実や豆豉(とうち)など美容や健康に良いとされる成分が入った「薬膳担々麺」を完成させた。10時間以上かけてとるダシとクリーミーなゴマペーストのスープが自慢の自信作だったのだが、結果は「ヤクゼンタンタンメン!」ではゼンゼンハイランネン!? インパクトが足らなかったのか、残念ながら起死回生とまでは至らなかった。

1日50食限定の「薬膳担々麺」750円

程よい辛さに旨みたっぷり

インパクト勝負がブロガーにヒット!

そこで平山さんが考えたのが、インパクト勝負の「殺人担々麺」。旨い担々麺なら、すでに「薬膳担々麺」がある。この「薬膳担々麺」をベースに、強烈な辛味を加えて誰もが驚くような名前をつけたのだ。習字を習う娘さんに、黒く塗ったダンボールに赤で太々と書いてもらった看板を作り、表に出した。

これが当たった。当時ブームだったブログの格好のネタになったのだ。

来る人来る人、看板を、担々麺を、携帯で写真に撮って、ブログに上げてくれる。

宣伝なんかしなくても、検索すれば店名も住所もすぐに出てくるようになった。

話題を聞きつけて、テレビの情報番組でも何度も取り上げられた。

「薬膳担々麺」「殺人担々麺」を生み出した店主の平山さん

「殺人担々麺」は、激辛の薬味がレンゲに盛られた状態で出てくる。これを混ぜなければ中身は「薬膳担々麺」。薬味を混ぜて、はじめて「殺人担々麺」となる。これは、激辛の話題性の前に、平山さんが味にこだわって作り上げた「薬膳担々麺」の味を知ってもらいたいからだ。

レンゲにのった辛味噌がミソ! の「殺人担々麺」800円

実食!

そういう訳で、「殺人担々麺」を実食。

まずは薬味を混ぜずに「薬膳担々麺」状態でいただくと、辛さはほどよいピリ辛加減。ゴマのコクとダシの旨みが素直に感じられて、さすがは自信作の美味しさだ。

薬味投入!

毒も薬も匙加減!?

ここで、レンゲにこんもりと盛られた“殺人成分”激辛の薬味を投入。レンゲを持ち上げただけでも、ツンとした刺激が目に染みる。「毒も薬も匙加減」と言うが、まさに「レンゲ加減」で「薬膳」が「殺人」に変わるのだ。薬味の成分は企業秘密! 当時世界一辛いと言われた香辛料で、今でも世界で2番目に辛いと言われているものだとか。しかし、混ぜてみても見た目はよくある激辛もののように赤くない。

名前の割には大したことないのかもと思ってスープを啜ると…痛い! 痛い! 痛い! 熱い! 熱い! 熱い!

口の中に広がってくるのは刺激からくる痛さ、辛さからくる熱さ、そして遅れて辛さ本体。太めの麺を食べてみると旨みも感じるんだけど、痛さと熱さが後から後から湧いてくる。肉味噌もモヤシもいいアクセントではあるんだろうけど、もはや脳が判断を拒絶してしまって、何が何だかよくわからない。

麺は食べ応えのある太めの麺。細麺のチョイスも可能

汗だの涙だの鼻水だの、いろんなものを垂らしながら、なんとか完食。えっ? スープまでは勘弁してくださいよ……。

しかし、さらなる辛さを求めるツワモノもいるそうで、激辛薬味は1さじ100円で追加できる。

ごちそうさまです

「殺人担々麺」のおかげでお客さんも増えた陽華樓

だいたい女性の方が勇敢なチャレンジャーで、男性の方が腰が引けてることが多いとか。あるとき表の看板を見て入ったと思われる感じの良さそうだったカップルの話。

店「何にしましょうか?」

彼女「私、『殺人担々麺』!」

彼氏「どうしようかなあ。う〜ん、『殺人担々麺』ってどのくらい辛いですかあ……。」

彼女「びびってんじゃねーよ! さっさ決めろよ」

彼氏「びびってねーし! じゃあ、『薬膳担々麺』ください!」

彼女「びびっとるやんけ!」

なんてこともあったとか。

常連さんの間では、辛さを控えめにするのに“半殺し”“殺人未遂”といった隠語も使われているのだとか。

店を切り盛りする平山博文さん、良美さんご夫妻

※価格は全て税込みです

お店情報

中国料理 陽華樓

住所:福岡市博多区博多駅前3−7−3皐月マンション博多1階

電話番号:092-473−5861

営業時間:11:00〜14:00/17:30〜ラストオーダー20:30(土曜は昼のみ)

定休日:日曜祝日


書いた人:

兵土 G. 剛

福岡のタウン情報誌の編集部に15年勤めた後、フリーライターに。食うの好き、飲むの好き、きれいな女の人好き。マメさなし、根性なしの偏屈じじぃ。 Twitter:@taul_nakataney

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