家族も愛犬も幸せに おうち飼いの訓練

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家族も愛犬も幸せに おうち飼いの訓練

日本でも家の中で犬と暮らすことが一般的に

犬との暮らしで昔は外飼いの多かった日本も、次第に欧米のように家族の一員として家の中で暮らすことが一般的になってきました。
家の中で暮らすとなると、私達と違う習性を持つ犬達にはトイレを決まったところでしてもらい、家の中で静かに生活してもらうために様々なハウスマナーを教える必要が出てきました。

また獣医療も発達して様々な診療や治療を受ける機会も増え、爪切りやブラッシングなどのトリミングをして体を清潔に保つ必要もでてきたため、犬達には受け入れてもらわなければいけない事も増えてきました。

子犬をお家に迎えたらすぐにトレーニングを始める

そして犬達にとっては何をされるかわからないそれらの行為を、安心して受け入れてもらい、彼らの社会とは違う人間社会のルールを理解してもらう為には、脳が急激に発達していく幼少期に始めるのが良いということで、パピートレーニングが現在では一般的になりつつあります。

生後4ヶ月頃ぐらいまでの子犬は好奇心旺盛で様々な刺激を受け入れやすいので、色々な場所に連れていって楽しい経験をさせたり、家の中の家電製品(特に掃除機など)を見せたり音を聞かせたりしながら、またお手入れの練習をしながら美味しいものを食べさせる事で印象を良くしたり、色々な障害物で全身を使って遊ぶことで自分の身体を意識させたりしながら、人間社会の様々な刺激に対する恐怖心を無くしていくようにします。
これを社会化トレーニングと言い、ワクチンプログラムの終わる前からお家の中ででき、必ずやらなければいけないトレーニングです。

そしてそのためには、寝床とトイレがセットになったような狭いサークルの中で過ごさせては絶対にいけません。
子犬が自由に動き回れるスペース(1.2m四方ぐらい)を用意して寝床(クレート)とトイレを完全に切り離し、中で少し遊べるようにします。
その中でトイレを覚えさせて、少しずつスペースを広げながら普通に家の中で過ごせるようにしていきます。

犬の行動や気持ちを尊重しながら絆を作っていくことが大切

そしてハウスマナーやルールを教え学習させながら飼い主さんとの絆を作っていく上で大事な事は、学習理論や行動学など科学的な視点から冷静に犬達の行動を見てあげることです。
ポイントとしては「悪い行動は報われないように管理(できないようにする)して、良い行動を教えて褒める」事です。

また犬達が出す感情のサイン(喜んでいるのか、怖がっているのか、嫌がっているのか)を見逃さずに読めるようにし、嫌がっていたり怖がっていたりしたらその気持ちを尊重し無理強いしないこと。そういうところから信頼関係は育っていきます。
主従関係や上下関係のように一方的に言うことをきかせるのでは良い関係は築けません。
犬は人間のしもべではありません。犬という人間とは違う種として尊重するべきです。

困った行動をしていたら、なぜそのような行動をするのかという原因を探り、その行動を減らすためには何をすべきかを考える。
やって欲しい行動をもっと増やすためには何をすべきかを考える。
常に穏やかで冷静な視点で見て考えながら、良い行動をしてくれたら思いっきり褒めて喜んであげ、時には一緒に弾けて遊んであげる。

そんな飼い主さんが犬に好かれ、結果的にこちらの言うことを喜んできいてくれるようになり、素敵なパートナーになってくれるのです。

(洲崎 ゆかり/ドッグトレーナー)

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