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待機児童問題 安倍政権が打ち出した切り札

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 先月、「はてな匿名ダイアリー」に投稿され話題を呼んだ「保育園落ちた日本死ね!!!」というタイトルのブログ記事。
 匿名なので真偽のほどは定かではないものの、投稿者は「保育園の抽選に漏れてしまった保護者」だとされている。

 ところで、2015年9月の厚生労働省の発表によると、認可保育施設に入れない「待機児童」の数は15年4月1日時点で、2万3167人。前年同時期よりも1796人多く、5年ぶりの増加となった。
 このような状況への保護者の憤りや不安を「日本死ね!!」は代弁しているといえよう。

■待機児童問題 解決の切り札は小規模認可保育所
 こうしてにわかに注目を集める「待機児童問題」だが、実際には日本の待機児童の多さはずいぶん前から指摘されてきたことで、国として対策を講じてもいる。

 『ど素人でもできる! 口コミで評判の保育園をつくって成功する方法』(TAC出版刊)の著者で、現在20の保育園を経営者でもある若林雅樹さんが注目するのは、2015年4月より施行となった「子ども・子育て支援新制度」。
 これは、「社会保障と税の一体改革」における、消費税率引き上げによる増収分のうち、7000億円を財源とし、幼児教育、保育、地域の子育て支援の充実を図るという制度だ。

 この制度により、国の認可事業として「小規模認可保育所」(以下、小規模保育)が新たに加わった。また、国は「待機児童解消加速化プラン」なるものも打ち出しており、2017年度末までに待機児童問題を解消するため、小規模保育の設立を積極的に支援していこうとしているという。
 つまり、この小規模保育こそが、待機児童問題を解決する切り札になり得るのだ。

■小規模保育が待機児童問題を解決する切り札になる理由
 小規模保育とは、どのようなものなのか。
 そもそも保育園には、「認可保育園」と「認可外保育園」の二種類があり、小規模保育は前者に当てはまる。
 認可保育園の場合、

・保育園開設に必要となる建設工事費の4分の3が行政から補助金として交付される
・毎月の運営費についても補助金が交付される

 といったように、運営側にとっては行政から手厚い支援を受けられるというメリットがある。そして、このメリットは最終的に、利用者に「認可外の保育園に比べて、保育料が安い」という形で還元される。
 したがって、「受け入れてくれる先がない」と頭を悩ませている保護者にとって、小規模保育が増えていくことは朗報なのだ。

 ちなみに、小規模保育の特徴をいくつか挙げると

・3歳未満児に重点を置いているため、利用対象となるのは0〜3歳まで
・利用定員は6人以上19人以下と定められている

 といったものがある。

 注目すべきは、現在問題になっている待機児童の85%は0歳〜2歳児だという点。つまり、0〜3歳児を預かる小規模保育を増やすことは、待機児童問題の根本的な解決につながるのだ。

 本書では他にも、待機児童の問題が起きた背景として、「民間企業の給与の減少」「共働き世代の増加」などに触れながら、詳細な解説がなされている。これまで、この問題を漠然としか理解していなかったという人にとっては手軽に理解を深められる、心強い一冊と言えるだろう。
(新刊JP編集部)

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