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国立大学の入試が変わる!2021年までにAO・推薦が3割に?

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センター試験の変更を前に、国立大学の入試改革が加速!

 

2020年にセンター試験がなくなり、「大学入学希望者学力評価テスト(仮)」が始まる(※1)。

 

この新しいテストで重視されるのは、知識だけではなく、論理的思考力、判断力、表現力などのより幅広い力。

 

選択肢から正解を選ぶのではなく、自分で考えて答えを導き出すような問題が出題される。

 

「でもそれって4年も先のこと。私たちには関係ないでしょ?」

 

とみんなは思うかもしれない。

 

でも、新テストに先駆けて、大学の個別入試がすでに変わり始めているとしたら?

 

そうした変化の一つが、「すべての国立大学で2021年度までに推薦入試、AO入試等による入学者を定員の30%まで増やす」という動き(※2)。

 

平成26年度、国立大学にAO・推薦入試で入学した人は全体の14.8%。これをあと6年でほぼ2倍に引き上げるというから、大きな影響がありそうだ。

 

具体的に国立大学の入試がどんなふうに変化し始めているかを、大学入試事情に詳しいリクルート進学総研の林 知里さんに聞いた。

 

「なぜこの大学に入りたいか」「何を学びたいか」が問われる

 

「例えば今年から京都大学で始まった特色入試では、『意欲、買います。』をコンセプトに、以下のような点が評価されます。

 

・高校での活動・学習履歴:何に興味をもって、何を頑張ってきたのか

・「学びの設計書」:大学入学後に何を学びたいのか、それを将来どう生かしたいのか

・センター試験の得点:大学で学ぶのに必要な基礎学力をもっているか

 

京大のこの入試での合格者は、今年は全体のわずか4%ですが、今後恐らく増えていくはずです。ほかにも、大阪大学、九州大学、お茶の水女子大学、徳島大学、高知大学、島根大学、長崎大学などで、続々と独自のAO・推薦入試が始まっています」

 

ちなみに東北大学は2000年から「第一志望の受験生を合格させたい」という目的でいち早くAO入試を導入しており、AO入試で入学する学生は全体の2割を占める。

 

 

選考方法は、小論文、面接、調査書、志望理由書などが中心。

 

AO入試で入学した学生の追跡調査では、学生生活の満足度や成績が一般入試での入学者より高いのだという。

 

よくAO入試での入学者は学力や学ぶ意欲が低いなどと言われるが、「第一志望=本気で東北大学に入りたいと思っているか」を問う東北大学のAO入試では、その心配はないようだ。

 

受験勉強とは別の準備が必要なこともあるので、早めに調べよう

 

本気で学びたいこと、そのために行きたい大学がある人は、学力だけではなく、意欲や志も評価してもらえる国立大学のこのAO・推薦入試によるチャンスを、ぜひ生かしてほしい。

 

その際どんなことに気をつければいいのだろうか?

 

「偏差値が合っているかどうかや自宅からの距離だけでなく、どこの大学で何が学べるのか、どんな教育が受けられるのか、さらにどんな入試があり、自分がもっている能力や経験、思いのうち、何が評価されるのかを今まで以上によく調べたほうがいいでしょう。オープンキャンパスや学校ホームページ等で情報を集め、早めに準備を始めてください」

 

と林さん。

 

例えば九州大学が実施している「21世紀プログラム」の入試に挑戦した鵜木くんの場合。この入試では実際に講義を受け、それに関するレポート、討論、面接などが課される。このため鵜木くんは高校2年生の秋ごろから同じ入試に挑戦する仲間と一緒に準備をスタート。

 

 

高校の先生に予想問題を出してもらって評価のポイントを聞いたり、ディスカッションの練習をしたりして、みごと合格した。

 

「新しく導入される入試では、多くの場合、高校の授業で習った教科・科目別のテストではなく、教科を横断した総合問題や、あるテーマに対して自分の意見を文章でまとめたり、論述したり、ディスカッションしたりといったことが求められます。自分の考えをまとめてそれをほかの人にわかりやすく表現するにはある程度の訓練が必要なので、通常の受験勉強とは別に自力で取り組まなければなりません。それは確かに大変。でもたとえAO・推薦入試で不合格になっても一般入試には再挑戦できるので、それだけ合格のチャンスが増えると考えることもできます」

 

社会に出てからも役立つ力がつくAO・推薦入試は、挑戦する価値あり

 

さらに新しいAO・推薦入試に挑戦するメリットは他にもあると林さんは教えてくれた。

 

「そもそもどうして大学入試を変えるのでしょうか? 一番の理由は、今の入試で問われる力が、社会で必要とされる力と合わなくなっているから。“共通の知識をベースに、決められた時間内に正しい答えを出す力”は、アメリカなど先進国の“正解”を真似し、追い付き追い越せばよかった高度成長期の日本では役立ちました。でも、高齢化や少子化、地域の過疎化など、世界的にも“課題先進国”となった今の日本において、誰も解いたことのない課題を解決する力にはなりません」

 

 

「IT化やグローバル化が進んだ今、例えば『20年後に今ある仕事の半分はなくなる』、『企業の平均寿命は18年(つまり、一生同じ会社に勤め続けることは難しい)』とも言われます。変化が激しいこれからの時代に求められるのは、自分の頭で考え、目の前の課題を周りの人々と一緒に、なんとかして解決していく力。そのためには、新しいことを積極的に学び、自分自身も変化していかなければいけません。新しいAO・推薦入試で問われているのは、まさにそうした力や姿勢。この入試にチャレンジすることは、自分のそうした力を伸ばすチャンスだとも言えます」

 

これから数年後に社会に出たときに、本当に活躍できる、稼ぎ続けられる人になるために、こういった新しい大学入試にチャレンジしてみるのもいいかもしれない。

 

***

※1:参照元 :文部科学省ホームページ

※2:参照元 :一般社団法人 国立大学協会「国立大学の将来ビジョンに関するアクションプラン」

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