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「保活」で「区役所詣で」は本当に有効なのか 超激戦区の世田谷区に聞いてみた

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子どもが生まれたばかりの共働き夫婦にとって、1~3月は4月から希望する保育園へ子どもを預けることが出来るか否か明暗が分かれる季節だ。はてな匿名ダイアリーでは、保育園に落ちて激怒する女性の投稿や、希望する保育園に預けることが出来たものの、「保活」が大変だったと苦労を語る投稿が反響を呼んでいた。

保活について語った投稿では、第一志望の保育園に娘を入れることが出来た男性が、その詳しい方法を説明。妻の妊娠が判明した時点で区役所の「保育関連課詣で」をし、担当者に顔を覚えてもらったり、出産後もすぐに母子で出向き、子どもの名前と顔を担当者に刷り込ませていたと語っていた。

だがこの「保活攻略法」に対し、2月19日、匿名ダイアリー上で反論が寄せられた。筆者は都内で保育行政に携わっているという女性。区役所詣では「仕事の邪魔になるだけですのでやめてほしい」と批判している。

「書類だけ出してその後一切来ない人」の方が好印象

毎年新しく入園を希望する子どもの数は区によってバラつきがあるものの500人~1000人。その親が全員何度も「区役所詣で」をしたら、その度に仕事を中断せねばならず、仕事が進まないというのだ。

「はっきり言いますが『迷惑だから何度も来るな』ということです」

むしろ、「書類だけ出して(しかもきれいな字で、添付書類も完璧で、こちらの仕事を余計に増やさない人、最高!)その後一切来ない人」の方が好印象だという。

特に女性が「論外」だと否定した行動は、「出産直後の子どもと母親を連れて区役所に来る」こと。心象として「『最悪』の部類」に入るという。かえって子どもに虐待する可能性のある親としてリストに入ってしまうかもしれないとのことだ。

女性は男性の「保活法」をバッサリと否定したが、実際の行政も同じ意見なのだろうか。そこで、東京23区の中でも待機児童の数が多く、激戦地である世田谷区の子ども・若者部保育園認定・調整課の入園担当者に話を聞いた。

世田谷区の担当者「逆に区役所詣でが有利だったらまずいことになる」

区役所詣でに関しては「有利ではないです」ときっぱりと否定。利用調整(入園選考)は家庭の状況などによる利用基準や調整基準により指数化し、指数の高い人から内定しているという。

「逆に区役所詣でなどが有利だったらまずいことになってしまいます。国からは公平性を求められているので、恣意的な要素が入らないようになっています」

実際に区役所詣でをする人がいるのか、という点については、「窓口の職員に顔を覚えられるまで足を運ぶ保護者はいないのでは」と語る。また、嘆願書などを書く人が中にはいるようだが、そういうものはあくまで補足資料であり、指数に反映されるものではないと話す。

では、こちらもまことしやかに語られている「その地域の議員の口添えがあると有利」という噂はどうなのだろうか。これについても、「反映されたら大変なことになってしまいます」と否定した。

「入園選考については指数が基本です。噂みたいなものはあると思いますが、個人の感情というのは入りません。同一指数の場合は各家庭の状況を踏まえた上で、優先順位の高い家庭から順番に決まっていく形になっています」

と一蹴した。保活攻略法を投稿していた男性は苦労したことについて「ふざけんなボケ!」と怒りをあらわにしていたが、その成果は自身の思い込みだった可能性も高そうだ。

あわせてよみたい:「保育園落ちた日本死ね!!!」の匿名ブログが大反響
 

カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ :
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