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光と闇が共存する。香港一の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)

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【旅ブログキュレーションメディアHUGLOG(ハグログ)より寄稿】(2014年11月の記事です)

ネオン輝く繁華街や金色の水上レストランなどギラギラした部分だけでなく、今にも崩れそうな雑居ビルに侵入するなど、煌びやかな香港のもう一つの顔にも迫ります。

アジアよりもヨーロッパや中近東を訪れることが多かった私だが、沢木耕太郎の「深夜特急」を読んで以来、香港には少なからず興味を持っていた。

煌びやかな摩天楼とその裏に黒々と聳える雑居ビル、洗練された100万ドルの夜景と、おもちゃ箱をひっくり返したような雑多な繁華街。今回は同行者の希望で香港を選ぶこととなったが、光と闇が共存する香港の混沌を、ふと感じてみたいと思った。さて、一息ついたらまずは香港一の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)へと向かう。地下鉄から一歩出ると、そこは夥しい人が行き交う世界有数の繁華街。

目当ては彌敦道(ネイザンロード)から少し入ったところにある、北京ダックの名店「鹿鳴春」。人気店のため予約がベター。しかしHPが無いので電話予約となる。片言の英語を喋るスタッフがいる。店はなんともいえない雑居ビルの一角にある。

日本では皮のみを食べる北京ダックだが、本当は肉も食べるのがスタンダード。

ここではパリッとした皮にジューシーな肉がついて運ばれてくる。しかし、いかんせん量が多い。一羽単位で頼まなければいけないので、2人で食べる場合はもう必死である。

他のメニューに割いている胃のスペースなど無い。

食後は彌敦道をヴィクトリアハーバーに向かって歩くことにした。尖沙咀。多国籍の人種が行き来し、ネオンと人に溢れ返る。猥雑という言葉がよく似合う、安宿や両替商、雑多な店の入った雑居ビル重慶マンション。

かと思えば、彌敦道の入口には最高級ホテルであるペニンシュラ香港が堂々たる姿で鎮座している。

そのままヴィクトリアハーバーまで突き進むと、すでにプロムナードには人だかりができていた。人を掻き分けて海沿いに出ると、目の前に眩いばかりの夜景が広がった。

いずれ本土に吸収される香港の街。ゆっくりと、しかし着実に本土化の波は押し寄せている。自由を謳歌するかのように煌めくこの夜景も、そのうちくすんでしまうのだろうか。色とりどりに変化するビルの光を見つめているうちに、なんだか切ない気持ちになった。

海沿いのアベニューオブスターズには香港映画スターたちの手形があり、それらを辿って東へと歩いていく。

そして、DFSギャラリア前から予約していたオープントップバスに乗り、香港名物ナイトドライブの始まりだ。まずは海沿いを彌敦道まで戻り、そこから旺角方面へとひた走る。

いよいよジャッキーチェンの映画の世界へ。

頭上ギリギリに迫る極彩色のネオンの渦。

降り立った女人街は、安価な土産物と観光客に溢れ返っていた。

思うに、尖沙咀は今や観光客のための尖沙咀と化した。とりわけ、近年急激に増加の一途を辿る中国本土からの客人の夥しい数に、もはや崩落寸前である。かつては高級ブランドを棚買いしていた本土客も、近年様子が変わってきたという。彼らが今香港へ来て最も購入するものは、紙おむつやベビーグッズ、化粧品など。もしくは宝石などの宝飾品。尖沙咀には彼らを目当てにしたドラッグストア、化粧品店、宝石店の占める割合が高くなり、アジアの雑踏に迷い込んだ時に感じる、突き動かされるような得体の知れない熱気や地元ならではの独特の匂いというものをあまり感じない。

だがしかし、それはそれで尖沙咀という変わりゆく繁華街のひとつの姿なのだろう。極彩色に光るネオンの残像を瞼の奥に感じながら、深夜近くになってホテルへ戻った。

[寄稿者:mamfuj]
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