『ディアブロ』で世界ナンバー3に入った極悪プレイヤーインタビュー / 前編

DIABLO3

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まだ日本中のインターネット環境が乏しく、テレホーダイなどのサービスを利用してインターネットに接続していた時代。完成度がかなり高く、同時に中毒性も高いオンラインゲーム『ディアブロ』が登場した。当時のオンラインゲームとしては先駆け的な存在であり、オンラインゲームというジャンルを世間に認知させたゲームでもある。

現在のオンラインゲームは仲間や通行人など、他人のプレイヤーを攻撃できるものは少ないが、当時は何でもアリだった。それは『ディアブロ』も同じで、極悪プレイをするプレイヤーが続出。その悪質プレイヤーをランキング化し、有名な『ディアブロ』サイトに掲載。世界中の極悪プレイヤーがランキングに掲載された。そして、そのランキングナンバー第3位に載っていたプレイヤーは東京都荒川区に住む日本人だった。

今回は、その極悪プレイヤーの日本人にインタビューを決行。さまざまなお話をうかがうことができた。

■きっかけはキャンビー
記者 『ディアブロ』をはじめたきっかけって何ですか?
極悪 PC9821のキャンビーというパソコンを持ってたので、パソコンゲームにハマってたんです。
記者 キャンビーで『ディアブロ』をするにはメモリが足りないような……。
極悪 ああ、確か4メガから8メガにメモリ増設して記憶があります。
記者 なるほど。極悪プレイヤーだったそうですが、どんな違反をしたのですか?
極悪 心外です。僕の場合、ゲームのプログラムをいじったりする違反はしません。
記者 というと?
極悪 ゲームが用意した世界のなかで、できる限りの悪を尽くしました。
記者 つまり、ゲーム改造はしてないということですね。
極悪 そうです。ゲームを改造した時点で、ゲームはつまらなくなる。

■親切なプレイヤーをよそおう
記者 では、具体的な極悪行為の方法を教えてください。
極悪 まず、弱者を殺しまくりました。数百人殺しましたね。千人越えてたかも。
記者 すさまじい……。
極悪 そんな感じで、かたっぱしから弱者をぶっ殺してたんですよ。でも飽きました。
記者 では、あなたが次に出た行動とは?
極悪 はじめに、初心者のプレイヤーの師匠のような存在になるんです。
記者 親切な人のフリをすると?
極悪 まあ、そうですね。そして、レベルアップも手伝うし、武器や防具もプレゼントする。
記者 なるほど。まさに師匠ですね。
極悪 ある程度その初心者が強くなったら、いよいよ処刑です。
記者 えっ!?
極悪 師匠と弟子の関係は、時とともに信頼関係も増してくるじゃないですか。
記者 そうですね。
極悪 信頼が築かれた時点で、ぶっ殺します。後方から剣や斧でザックリです。
記者 その初心者はどんな反応を?
極悪 まあ、あれですね。「!?」といった感じですね。
記者 ひどいですね。
極悪 どうして殺されたのかわからないんですよね。信頼してたから。
記者 ひどすぎる。

■精神的苦痛を与える
極悪 あと、ぶっ殺したあとに死体を町にワープさせることもありますね。
記者 と申しますと?
極悪 町では死んだり戦ったりできない仕様なんですが、町に死体を転がすわけです。
記者 どうすればそんなことが?
極悪 初心者が死ぬ瞬間、魔法で出したワープゾーンを死体と重ねるんです。
記者 ほほう。
極悪 すると、死体が町に転送される。タイミングが重要な技です。屈辱でしょうね。
記者 精神的苦痛ですね。
極悪 ア然としているプレイヤーに「Ahehehehehe!! Uhehehe!!」と罵声を浴びせたり。
記者 ……く、狂ってますね。
極悪 特に、ローグという女性の主人公が死ぬときの声は良かったなあ……。
記者 ……ほ、本日はありがとうございました。この続きは後編で。
極悪 はい。
記者 帰るとき後ろから狙わないでくださいね……。

なんでもアリだった『ディアブロ』の時代。そう考えてみれば、いまのオンラインゲームは生易しくも感じるが、秩序を守るためには必要な生易しさなのかもしれない。

■関連リンク
『ディアブロ3』オフィシャルサイト(ブリザード社)
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