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「たねが七分で腕三分」天ぷらが江戸で流行したワケ

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外食産業が花開いた江戸時代は、「屋台」という形態が登場してブームを巻き起こした時代でもあります。家庭料理のおかずを扱う「煮売り屋」「煮染め屋」が現れたのを皮切りに、そば、うどん、うなぎの蒲焼、鮨、おでん、麦飯、焼き芋、ゆでたまごなど実にさまざまなスナックフードが通りの両側にずらりと並んでいたのだとか。そのなかでも江戸っ子にひときわ繁盛していたのが「天ぷら」です。

天ぷらという語源には諸説ありますが、有力なものがポルトガル語の「tempero(調理)」にちなんでという説。南蛮文化が長崎に伝えた西洋料理が、長崎から大阪、江戸へと伝播して日本風にアレンジされたといわれています。

天ぷら向きの町だった江戸

では、なぜ江戸の街で天ぷらが大流行したのでしょう? それは天ぷらが「たねが七分で腕三分」といわれる料理だからこそ。つまり、料理人の腕がいくら上等でも、材料が悪かったら美味な仕上がりにならないのが天ぷら。その意味でいえば、江戸の町の前海は理想的な漁場でした。穴子、芝エビ、コハダ、イカ、きす、貝柱など、江戸前の小魚や貝類は天ぷらと相性抜群。さらに、物流が発達したことで郊外からゴボウやれんこん、さつまいも、長芋、山菜などが運び込まれ、野菜揚げも大人気に。また、江戸中期から菜種油やごま油の増産が軌道に乗り、安価に入手できるようになったことも大きな要因のひとつでしょう。

高級料亭が金持ちな商人や武士たちが行くところとすれば、屋台は江戸庶民の大半を占めていた長屋住まいの江戸っ子たちが通う場所でした。

魚介は高温でカラッと揚げる

天ぷらは「たね」に小麦粉の衣をつけて一気に揚げるため、材料に含まれている栄養分がそっくり守られ、また水分が蒸発する過程でうまみが凝縮されるという特長があります。おいしく作るためのコツは、高温でカラッと手早く揚げること。新鮮な魚介類などは200~210℃と高温で、野菜も180℃前後で素早く揚げましょう。油の量が少ないと、材料を入れたときに油の温度が下がったままとなり、カラリという軽さがなくなってしまいます。天ぷらを作るときは、油はたっぷり多めに使うこともお忘れなく。

参考文献:『大江戸食べもの歳時記』 永山久夫 新潮文庫 『料理 なぜそうすると美味しくなるの?』 服部幸應/監修 河出書房新社

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