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それ本当にあってる?“知識を疑う”授業が公立高校でスタート!

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「国際バカロレア(以下IB)」って聞いたことある?

 

実は、「世界に通用する教育プログラム」として昔から評価が高い。ジュネーブに本部がある国際バカロレア機構が提供するもので、「国際的な視野をもち、世界をよりよくすることに貢献できる人間」を育てることを目指している。

 

世界でも通用する大学入学資格としても知られていて、日本の主要大学でも「国際バカロレア」認定取得者を対象とした入試を設けるところが増えている。

 

そこで、グローバルに活躍できる人材を育てるために、日本では2018年までにIB認定校を200校にまで増やすことを目標に掲げている。

 

現在、日本の認定校はインターナショナルスクールや私立学校を中心に35校。

そのなかでも2015年5月に、公立高校としては初めて認定を受けたのが東京都立国際高校だ。

 

そもそも「知識」とは何かを考え、意見を交わす

 

いったいどんな授業が行われているのだろうか?

 

2015年10月17日に、IBコースの特徴がわかる科目「Inquiry-BasedLearning(探究型学習)」の授業の様子を見学した。

 

画像:Inquiry-BasedLearningの授業の様子

 

この授業は、現代社会のさまざまな課題を分析しながら批判的思考力(クリティカル・シンキング)を鍛えることが大きな目的だという。

 

この日のテーマは、『自分が学んだことや、わかっていることを分析する』こと。前回の復習として、自分が学んだことやわかっていることには、自分自身の経験から得たものと、常識のように皆が共とおしてもっているものとがあることを確認した。

 

そのうえで、経験をとおして学んだことやわかっていることについて、さらにどのように分析できるか、例をあげてディスカッションすることになった。

 

「友人をつくる方法」

「スズメバチに襲われたらどうするか」

 

など経験をとおして学んだことやわかっていることについて英語で次々と発言が出た。先生が誘導することはなく、生徒自身が自主的に進めていくところもポイントだ。

 

生徒たちはこの授業をとおして自分が学んだことやわかっている(と思っている)ことに対して本当にそれは正しいのか、別の見方はないのかと批評したり価値を判断したりする力をつけていくという。

 

生徒たちに感想を聞いてみた。

 

画像:毎日がとても充実していると話す丸山くん

 

「ぼくは小学校も中学校も日本の公立学校で、海外で暮らした経験はありません。英語も苦手です。でもTVで見てあこがれた海外の大学に行きたいと思い、IBコースを志望しました。入学してから、英語には苦労もしましたが、数人の小グループで話し合い、自分の意見を言える授業は刺激的で毎日がとても充実しています」

 

という丸山君。

 

海外経験が長い深澤さんも、この授業スタイルに最初は驚いたそうだ。

 

画像:さまざまな視点をもつことができるようになったと話す深澤さん

 

「毎回、討論や主張をしなければならないので、意見を考えるスピードが早くなりました。どんな問題にも『自分ならこう思う』という視点をもてるようになりました。学ぶとは与えられることではなく、自分から学んでいく姿勢のことなんだと気づきました」

 

日本の”ふつう”の教育のなかでも「IB的思考」は鍛えられる

 

IBの「主体性を重んじる」教育は、今後の日本でどう生かされるのだろうか?

 

「日本では、今後ますますさまざまな所で国際化が進み、生活でも職場でもいろいろな国の人とコミュニケーションをとることが求められるようになると思います。そのとき、自分とは異なる文化や考え方をもつ人に、自分の考えや意見を、根拠をもってわかりやすく説明する力をつけることはとても大切なことだと思います。そしてこのことは、日本人同士でも必要となってくると思います」

 

と語るのは同校副校長の市村裕子先生。

 

「授業で学んだ内容について、別の見方や考え方はないか、別の視点から主張している資料はないかなど、自分が獲得した知識を疑ったり、批評したりすることを意図的に行う姿勢を身につけるといいと思います。そのなかで、疑問に思ったり、学んだことと異なる考えが浮かんできたりしたら自分の視野や考え方の幅を広げる大きなチャンスです。ぜひ、友人や先生に話したり尋ねたりしてください。そこから学びがより一層、深まったり広がったりすると思います」(市村先生)

 

 

IBの教育は単に英語が話せるようになるだけでなく、自分の意見を考え、論理的に伝える力などを育てる教育だ。国際社会で活躍したいと思っている人は、市村先生が提案してくれたように、今受けている教育の良さを生かしつつ、「国際バカロレア的な要素」を取り入れてみてはいかがだろうか?

 

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