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電力小売完全自由化を契機に経費の見直しで経営改善!

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2016年4月から電力小売りが全面自由化に

「高圧契約はすでに自由化になっていますが、50kw以下の低圧契約もこの4月から自由化になります。少なくとも高圧の場合、購入先を変更することで平均8%前後、条件によっては15%ほど電気代が下がることは珍しくありません」―――。

上記は阪和興業、太平洋セメント、日立製作所、東芝、前田建設工業などを株主に持つ、新電力事業者イーレックス株式会社(東京都中央区日本橋)の正規代理店である、株式会社新電力サポート(北九州市小倉南区)、尾首政彦社長の意気込みです。この発言からも分かる通り、2016年4月に家庭などに向けた電力小売りが全面自由化され、電力会社やプランを 自由に選べるようになります。

契約電力が50kw以下の低圧契約が多いコンビニや商店、中小企業などの電気使用状況によるものの、上記の発言は電気の購入先を変更することで利益に直結する収益改善が可能になることを示唆しています。

継続的なコストダウンが可能

新電力会社から電力を購入する場合、現契約の送電線・変電設備・メーターなどは今まで通り電力会社のものを利用するため、工事も設備投資も一切不要です。また、電気の質・安定性も従来通り変わらず継続的なコストダウンが可能となり、契約手続きも書類を提出するだけと至って簡素です。安価な電力を供給できる理由は、工場などが所有する余剰電力を競争力ある条件で調達するほか、電源の開発に力を入れており、独自の供給ルートから調達できるからです。

事業再生の現場では、窮境企業の初期の体質改善策は貸借対照表の不要不急資産の売却、あるいはセールス&リースバックなどを活用するBS(貸借対照表)調整、損益計算書(PL)の原価率の低減、あるいは販売費及び一般管理費(販管費)を削減するPL調整が主になります。とりわけ販管費の圧縮は利益増加に貢献するため、決して軽んじてはならないのは言うまでもありません。

企業でも人件費削減は慎重かつ優先事項を最後に

その販管費の中でも、3Kと言われる(旅費)交通費、広告宣伝費、(接待)交際費の削減は比較的容易ですが、固定費的要素が強い地代家賃、生損保の保険料、電気代などの水道光熱費の削減は専門家の協力が必要でしょう。注意しなければならないのは、販管費の中で最も占率が大きい人件費の削減は慎重かつ、プライオリティーは最後だと考えます。PL調整の要諦である売上高の構築に影響を及ぼしかねないからです。

現在、家賃削減を専門とするコンサルタントのほか、日進月歩でスペックが上がる最新の保険商品と比較し、最適な提案を行う保険代理店、そして水道光熱費などの契約内容を見直す省エネ診断の専門家などが的確なアドバイスを行っているため、ニーズに応じて相談されることをお勧めします。

電力自由化を業務改善のきっかけに

電力小売自由化を前に各社とも顧客の囲い込みを企図し、電力と自社サービスを組み合わせたサービスを相次いで打ち出しています。昨年12月時点で、119社の小売電気事業者が登録しています。顔ぶれを見ればガス、ケーブルテレビ、携帯電話、ハウスメーカーなどが新規顧客開拓あるいは既存顧客囲い込みのクロスセル、またアップセル商品として電力小売市場に参入しています。

とりわけガス会社の参入が多い背景には、電気と並行して2017年4月にガスの小売が全面自由化になることがあります。つまり、来年4月以降は電気とガスのセット販売が可能になるための布石と捉えることができます。国は各市場の自由化を進め、競争を促進することで景気浮揚を目指しています。ユーザーである中小企業、小規模事業者はフォローの波にうまく乗り、業績改善のきっかけにして欲しいものです。

(村上 義文/認定事業再生士)

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