プロ野球をン倍楽しく観る方法

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プロ野球をン倍楽しく観る方法

■そうだ、ファームへ行こう!
今年はどうやらクライマックスシリーズ狙いの3位を目指せ! が現実味を帯びてきた我が読売巨人軍。毎度打てない、しかし打たれる試合展開に、ストレスはもうあふれんばかりにたまっております。

そんな泥沼状態のチームにも、来季を照らす一筋の光アリ。50メートルを5秒8で駆け抜ける俊足のイケメン、背番号54番の藤村大介選手(22)です。6月4日の対楽天戦では、一塁到達まで3.69秒という驚異的な数字をたたき出しております。二塁での巧守も光り、いまや一軍に定着しつつある藤村選手ですが、ほんのふた月前までは、ファームでプレーする若手選手の一人だったんです。

■未来のスター候補生がざっくざく
ファームとは。野球では主に二軍のことを指します。28人の一軍枠に入れなかった選手が日々、昇格を目指して切磋琢磨する修行の場。どの球団もホームグラウンドのほかに、練習場を兼ねたファームグラウンドを所有しています。巨人の場合は、川崎にあるジャイアンツ球場がそれ。新宿から京王線で約30分の「京王よみうりランド駅」にて下車、道々、現役・OBの選手の手形レリーフが埋め込まれたややハードな坂道を10分ほど登ると、小高い丘の上にそびえたっているのが、通称“G球場”です。

どうせ知らない選手ばかりでしょうと、侮るなかれ。ルーキーでいきなり一軍活躍できる選手なんて、ほんのひとつまみ。第一線で活躍しているプレイヤーの中にも、二軍での下積みを経験している選手が少なからずいるのです。例えば、2004年の首位打者に輝いた広島の嶋選手などは、10年もの長い期間を過ごした苦労人です。

磨けば光る原石の宝庫、それがファームなのです。

■ファームのここが素敵~超至近距離!
ファームの魅力は、なんといっても選手との距離が近いこと。ベンチ真上の席に座れば、ミーティングで飛び交う言葉、選手同士のちょっとしたおしゃべりが耳に飛び込んできます。もちろん、声援を送れば選手とはばっちり目線の絡む至近距離。観客のあまり多くない平日の試合では、選手や監督が観客席を通ってグラウンドに下りることもあるため、すかさず駆け寄って握手、タイミングが合えばサインをいただくことだって可能です。

■ファームのここが最高~あの一流プレイヤーが!
ファームには若手選手の育成のほかにもう一つの役割があります。けがなどで調子を落とした一軍選手が復帰に向けた調整を行う場。開幕前に肉離れで戦線離脱した阿部慎之助選手が目の前で素振りをしていたときの興奮。骨折負傷した高橋由伸選手、亀井義行選手がスタメン、ピッチャーは不調ながら基本一軍のゴンザレス選手だなんて、ここは本当に二軍!? という光景が展開されたりもするのです。

■ファームのここが醍醐味~「私が育てた」という優越感!
震災の影響で開幕が遅れたものの、試合数は例年どおりゆえ、最悪Wヘッダーもというタイトな日程を余儀なくされる各チーム。選手層の厚さが勝敗の行方を決する可能性大な後半戦は、若手にとってまたとない台頭のチャンスです。昨日までファームで泥にまみれて練習していた選手が、翌日にはパリッと新品のユニフォームに身を包み、テレビ画面に颯爽登場というのも夢ではありません。それが、自分が間近で声援を送っていた選手だったら……「ああ、○○選手ね。ファームのころから見てたけどさ、やっぱり光ってたよね」と得意げに語ることだってできてしまいます。下積み時代を支えたのは自分―多少強引な思い込みであっても、気持ちのいいものですよね。

■知って得するG球場観戦キホンのキホン
G球場での試合は通常、13時開始です。開場は、2時間半前の10時30分。入場料は1000円です。最前列に座りたいなら、開場前に並ぶことをお勧めします。日よけは一切ありませんので、特に女性の皆さん、日焼け対策をお忘れなく。トイレは洋式完備でとてもきれいです。売店も充実しています。

入場後、席を確保したら、サイングッズ(ペンと色紙、サイン用ボールなど:球場で調達可)を手元に置いてウォッチング。選手によっては、3塁側にあるグラウンドへの通路口までやって来て、即席の“サイン会”を開いてくれることもあります。

どうしてもサインが欲しい! ならば、入り待ち・出待ちという方法も。試合のある日は、ほとんどの選手が9時前に球場入りします。グラウンド隣接の駐車場に選手が現れたときが好機到来! 寮に入っている選手はほぼ自転車通勤ですから、声もかけやすいはずです。

出待ちのチャンスは2回あります。試合終了後、練習をしない投手陣や一軍選手は早々にグラウンドをあとにします。3塁側のグラウンド通路に急ぎましょう。まずは外野寄りの通路入口でお目当ての選手に声をかけて注意を引き(コレ重要)、ダッシュで通路出口に戻って迎え撃ちます。さすがに一軍選手は難しいのですが、子どもの場合は成功率高し、です。

若手選手を狙うなら、体力勝負です。試合後はグラウンドはもちろん、隣接する室内練習場でもみっちり練習を行うため、選手たちが引き揚げるのは時に20時を回ることも。球場は18時ごろには閉まってしまいますから、自動販売機しかない球場外でひたすら、じっと待つ必要があります。そこまでド根性で残ってくれたファンは、選手の顔覚えもめでたい、かもしれませんね。

さて、実は、ひいきのチームの選手からサインをもらうなら、断然、アウェー戦がお勧めなんです。アウェーの選手は、試合が終わるとすぐに帰路につきますから、さほど待つことなくしてアタックが可能です。実際、筆者が観戦したG球場戦では、相手チームの選手はほとんど例外なく、快くサインに応じてくれていました。

AKB以来“会える○○”がブームの昨今、いち早く“私だけの”スターの卵を発掘して、その成長を温かく見守り“世に送り出す”というのも、なかなかオツじゃあございませんか?

※今季のファーム試合日程は、日本野球機構オフィシャルサイトをご参照ください。
http://www.npb.or.jp/schedule/index_farm.html

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