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200円で美味しく楽しく歯の健康状態をチェック! 『Dentapple』を試してみた

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「リンゴをかじると歯茎から血が出ませんか?」なんていうCMが流れていたのを覚えているだろうか。
今でも覚えているということは、相当インパクトのあったキャッチだったということだろう。
リンゴを丸かじりすることにより、歯の健康状態を診断してくれるという、面白いプレミアム付きのリンゴが発売されるというので試してみた。
松本りんご協会は長野県産りんごの活性化を目的とし、長野県松本市のりんご農園の有志により設立された協会で、りんごをかじったときの歯や歯茎の痛み、出血などで自分の歯の健康状態がテストできる歯科診断サービス付きのりんご『Dentapple』(デンタプル)を発売した。


やってきたのは、デンタプルを店頭販売している品川区大崎の旬八青果店。
いわゆる高級八百屋さんではない。自社で農場も経営し、そこでの収穫物や、直接農家から仕入れた形の悪いが味は変わらぬ新鮮な野菜や果物を集めて、比較的安価で販売している八百屋さんだ。

「都内に9店舗ありますが、ここはビジネス街で平日はビジネスマンやOLの方がほとんどです。その方たちが野菜を買うわけではないのですが、ランチタイムにはここで調製したお弁当を売ってます。今のお忙しい方はなかなか八百屋で新鮮な野菜を購入して調理して食べるということがないと思います。そこで、お弁当にうちで販売する野菜をふんだんに入れて、八百屋さんの美味しい野菜を食べていただこうという試みです。女性のお客様には新鮮な野菜や果物のスムージーも人気です」

要するに、八百屋さんで野菜を買わなくてもお弁当を食べるだけで、スムージーを飲むだけで新鮮な野菜が取れる仕組みを提供しているということのようだ。確かに値段を見てみても「バナナ100円」というポップを見かけ、高級なものばかりではないようだ。

このリンゴは税込み1個200円と、値段的には少し高めだが、その固さの中に豊富な甘みを含んだ長野県松本産の「ふじりんご」を使用。
味は折り紙付きとのことだ。

このリンゴを発売した背景は多少複雑だ。
記者が取材したところによると、リンゴそのものの需要の落ち込みに危機感を抱いたというのがそもそものきっかけ。
そして、歯の健康を保つにはあまりにも現代人は忙しすぎるという点。
これは、小中学校で毎年行われている歯科検診を最後に、以降は定期的な検診は行わない日本人がほとんどだという現状がある。虫歯になったり、親知らずが痛み出したりした時だけ歯科医に駆け込む現状を何とかできないかということもあり、リンゴと歯科医とのコラボが実現した。

もっと深い事情は後回しにして、早速11月8日の発売日に記者の知り合いでとってもお忙しい20代のOL二人に来てもらい、モデルになっていただいた。ちなみに11月8日を発売日としたのは「いい歯の日」という語呂合わせからだ。

都内のIT系企業に務める二人の仕事は超ハード。普段はスーパーでちょっと見かけた時に旬の果物を買うことはあるが、わざわざ八百屋さんで買うことはないという。そもそも帰宅時間に八百屋さんは開いていないというのが正しい表現なのかもしれない。
とりあえずデンタプルを4つ選んで、買い物かごへ。

コンビニやスーパーでの買い物が日常の二人にとって、八百屋さんでリンゴを4つだけの買い物というのは、非日常的な買い物なのかもしれない。

丁寧にビニール袋に入れてくれた4つのデンタプルは税込み800円。
これから場所を移動して、かじってもらう。

まずは、色と香りをチェック。

デンタプルにはシールが貼ってあり、診断のためのスマートフォンアプリへの導線と認証の役割、また品質を保障する意味があるという。

シールにはQRコードが印刷されていて、それを読み取ることによりiOSでもAndroidでもアプリをインストールすることができる。

記者のスマホはAndroidなので、Google Playに飛んだ。

正規の歯科検診ではなく、リンゴをかじったあとや、その感触を質問に答えることによって診断する簡易的なものだが、専門家がリスクを判定してくれる。

そして、アプリの指示に従って実際にかじってみる二人。

「甘ーい!これは蜜リンゴだ!」

と、味は一級品のようだ。かじった瞬間に手であふれる果汁をおさえなければならないほどジューシーだということだろう。

診断のためにかじる動作は合計4回。

そして、アプリの指示に従って質問に答えていく。音声指示もあるのでわかりやすい。

最後にかじった跡をカメラで撮影して送信。
リンゴをかじった跡など人には見せたくないものだが、ここは歯の健康のために二人にはしっかり撮影してもらう。

記者のモノで恐縮だが、このように撮影して送信する。

診断が終了すると、あとは結果を待つだけ。
概ね1日後には届く。結果が届くとプッシュ通知で知らせてくれる。

診断結果はカルテとして残すこともでき、また不安な人へは近くの歯科医を検索する機能も搭載する。

連れてきた「お犬様」にもリンゴの切れ端をおすそ分け。
恐る恐るくわえたかと思うと、一気に食べてしまった。
さすがに「犬歯」というだけあって、固いリンゴもなんのその。

余談だが、ペットとして飼われている犬は、意外と歯やあごの病に悩まされているという。
お犬様も高級リンゴにご満悦の様子。

二人に感想を聞いてみた。

「リンゴはおいしいですよね。定期検診の代わりということなら、毎日というわけにはいきませんけど、家族や友達にもやらせて、美味しく歯の健康状態を見るというのはいいアイデアだと思います」

「実は私、質問にあったように、リンゴをかじるときにちょっと恐怖感があったんです。そしたら次の質問にあったのですが、少しあごが痛いんです。質問事項が自分の心配と一致していてびっくりしました。どれくらいリスクがあるか診断結果が待ち遠しくもあり、心配でもあります」

翌日、記者のもとに診断結果が届いた。
虫歯、歯周病、顎関節症の3つのリスクについて診断してくれる。

結果はすべてF判定で、問題は見つからなかったとのこと。

リンゴは仮にTPPが発効すると11年後には関税が撤廃される見通しだ。
もちろん、TPP発効には定められた条件での各国議会(日本では国会)での条約批准手続きが必要だが、こういうところにも、リンゴ農家の危機感があるのは事実。
しかし、ここで記者が指摘しておきたいのは、関税撤廃は安い外国産の農産物が大量に日本に輸入されることには違いないが、逆に加盟国に対して無関税で輸出できることを意味する。
このようなプレミアムサービス付きのリンゴは、日本もちろんだが、外国に対して安心安全でおいしいリンゴと、日本の優れた医療技術を同時に手軽に輸出できるチャンスと見ることもできるのだ。
その意味で、日本での定着を図り、その間に外国語でもサービスが提供できる環境を整えておけば、メイドインジャパンのブランドを世界に広める絶好の機会になるのではないだろうか。

200円で手軽に歯の健康診断、前述の旬八青果店だけではなく、通販サイトでも手に入れることができるので、一度試してみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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