自転車屋×自転車工房×喫茶店! 京都にある超ハイブリッドな自転車乗りのオアシスでカレー&昼酒【喫茶ヒャクヨウバコ】

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京都は日本一の自転車シティ!?

どうも、ライターの平山です。みなさんは自転車には乗ってますか?

京都は全国で最も自転車の保有台数が多い街。市内中心部は平坦な道が多く、街そのものもコンパクトにできているので、日常生活においては自転車がすこぶる便利なんです。場所によっては車を使うよりもずっと短時間で目的地に向かうことができます。

街を走る自転車の数が多いということは、それだけ自転車屋の数も多いということ。近年、大型チェーンの自転車販売店に押され、個人の自転車屋が減ってきていますが、それでも京都はまだまだ個人経営の自転車屋が各地でがんばってます。

そんななか、自転車屋×自転車工房×喫茶店のお店が左京区にあると耳にしました。ハイブリッドすぎて話だけじゃ全容が全く見えん!

実際に行ってみました。

3つのお店がつくりあげるオンリーワンな空間

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チャリで来た。

さてお店は、左京区の百万遍交差点を少し東に行ったところにあります。百万遍周辺は、京都大学が隣接していることもあり、学生街の容相。自転車もたくさん走っていました。

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到着したのは「アオヤマサイクル×チクリカツオ×ヒャクヨウバコ」。町家を改装した建物の外には、ズラリと自転車が。軒先に下げられた大きなタペストリーも目を引きます。

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写真には納めていませんが、入り口には「Wi-Fiあります」の文字が。ノマドワーキングもできそうです。

最初に出迎えてくれたのは、アオヤマサイクルの青山さん。 

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車輪にスポークを取りつけているの図。壁にかけられたたくさんの工具が目を引く作業場です。

私:あれ、自転車屋さんが工房と喫茶店をやってる訳じゃないんですね。

青山さん:うちは男3人それぞれが自転車屋、自転車工房、喫茶店をやってます。別の店っちゃ別の店なんですが、ひとつの店でもある。自転車修理に来たお客さんが、修理のついでに2階でご飯を食べてくれたり、喫茶店のお客さんがチクリカツオの自転車を発注してくれて、僕が組み立てたり。3つの領域が少しずつ重なっているような感じです。もちろん、喫茶店利用のお客さんも多いですよ。

なるほどー。シェアオフィスのような形に近いのかもしれませんね。せっかくなので、自転車工房のほうも見せていただきました。コンパクトな工房には、プレス機などの機械がギッシリ。

工房主のカツオさん。ちょうど自転車のパーツをつくっていました。

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なぜか「アオヤマサイクル」のTシャツを着ていますが、彼がまさしくチクリカツオさんなのであります。

私:このお店、もといカツオさんの場合は工房ですが、ずっとこの場所からあったんですか?

カツオさん:もともとは、ぼくチクリカツオと、アオヤマサイクルが別の場所でお店をしてました。上にカフェをオープンさせる形でいまの場所に引っ越したのが去年になります。

私:店舗を拡大して、引っ越ししてよかったなと思えることは何ですか?

カツオさん:カフェが2階にできたおかげで、軽く1杯飲みながら商品の打ち合わせができるようになりました。お客さんとの距離感をより近くに感じながら仕事ができますね。

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カツオさんが眺めているのは、注文された自転車の図面。普段何気なしに使っているだけでは、全てのモノには制作者がいるということを忘れてしまいがち。チクリカツオさんではセミオーダーからフルオーダーまで、幅広く製作を受け付けているそう。自分だけのオリジナル自転車って、すごく愛着が湧きそうですね。

さて、いよいよ2階の喫茶ヒャクヨウバコにお邪魔しましょう。

映画好き店主のつくる、こだわりのスパイスカレー

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2階は木をふんだんに使用した内装。お店の名前である「百葉箱」を連想させます。大きな窓からは、心地良い光が差し込んでいました。

DJブースに、雑誌やマンガが置かれた本棚。雑誌はとくに映画関連のものが多く、店主の映画好きをうかがわせます。

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こちらがヒャクヨウバコ店主のテルさん。

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さっそくお店の看板メニューである、カレーをオーダーしました。

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スパイスチキンカレー 700円

10数種類のスパイスをつかうというカレーは、食欲をそそる香り。鶏肉はスプーンで簡単に繊維がほぐれるくらいにホロホロです。ご飯が玄米なのもポイント高。

個人的にうれしかったのは、カレーがたっぷり入っていたこと。ほら、たまにあるじゃないですか。カレールーがちょっとしかないのにご飯が多くて、最後の方はカレーの残骸で白メシ食うみたいな悲劇が……。

付け合わせのピクルスも良い小休止になり、ペロリと完食。トッピングでチーズや目玉焼きなんかも注文できるみたいです。

私:ヒャクヨウバコっていうのは、どういう由来でつけられたんですか?

テルさん:百葉箱って、その場所の温度をはかるものですよね。箱のなかは雨風の影響を受けないように、いつでもフラットな状態がつくられている。このお店に来た人が、誰でもフラットな気持ちでカフェタイムやバータイムを楽しめるように、と名づけました。

私:コンセプトからもうオシャレだ……。

食後のおやつにおすすめの、フレンチトーストもいただきました。

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フレンチトースト500円、コーヒー400円。コーヒーは市内にあるふたつのお店から豆を仕入れている。

卵液がしみ込んだフレンチトーストに、アイスクリームとココア、砕いたくるみがON。熱々のフレンチトーストに冷たいアイスの組み合わせがたまりません。ほろ苦いココアの風味がアクセントになって、こちらもパクパク食べちゃいました。これでワンコインってリーズナブルだなぁ。

そして昼酒へ……

ヒャクヨウバコはカフェバーなので、アルコールメニューも充実しています。カクテルもさることながら、驚いたのはビールの種類の多さでしょうか。ハートランドやレーベンブロイ、よなよなエールなど、実に6種類のビールを楽しむことができます。

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私:なんでこんなにビールが多いんですか?

テルさん:僕がビール好きだからです!

私:単純。

テルさん:ビール好きのため……というわけではありませんが、ハッピーアワーもやってます。ビール1本とワンプレートのおつまみ3つで1000円。ビールのチョイスは何でもいいので、ハートランドなんかはすごくオトクですよ。

私:そりゃいいですね。ちょっと1杯飲んで帰ろうって日とか、友達の待ち合わせで待ち時間ができちゃった時とか、ハッピーアワーがあるとうれしいんですよね。

テルさん:まあうちは15時からやってますけど。

私:オヤツやんけ。

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ハッピーアワーセット1000円。

おやつなら仕方ないので、さっそくオーダーしちゃいました。大きなソーセージが半分と、ピクルス、アンチョビとベーコンのマッシュポテトのセットです。ビールは当然オトクなハートランドをチョイス。だって500mlだもんよ。こういう時は質より量!(現金)

乾きものではなく、きちんと調理されたおつまみが出てきて酒飲みにはたまりません。ソーセージは肉厚、マッシュポテトはコクのあるオイルがじゅわり。脂をピクルスもしくはビールで流すルーティーンができあがります。ああ~たまらんち。

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カリーブルスト800円。

最近メニューに登場しました、との声に負け、だめ押しでもう1品おつまみを注文。アカン、完全に昼飲みモードになってきた……。

カリーブルストは、カレー風味のトマトソースがたっぷりかかったソーセージ。ドイツのファストフードとして人気の食べ物です。トマトソースはポテトにつけて食べても。肉肉しい、食べ応えのある一品でした。

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my自転車よ、すまん。

取材後、せっかくなのでアオヤマサイクルさんで自転車のメンテナンスをお願いしました。普段は空気を入れたり、たまに油を注すくらいできちんとメンテナンスをしていないので、ボロクソにおこられたらどうしよう。

青山さん:……。

私:あ、あの、どこか悪いところがあったら直してください。

青山さん:アレとコレとソレとドレと……

私:!!!!

青山さん:ある程度の期間乗ってはるんで、劣化してきてる部品が多いですね。普段のメンテナンスにもよりますが、2年も乗れば色々と気にかけてやった方がいいです。もっと早く走りたいとか、たくさん荷物をつみたいとか、特定の要望があるなら、パーツを交換してグレードアップするなり、思い切ってロードバイクに買い替えるなりするのもいいかもしれませんね。

私:お、お金貯めます……。

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カツオさん「……」

最後は私がヒヨってしまいましたが、青山さんは丁寧にメンテナンスをしていただきました。この日は全体のメンテナンスと、ボロボロになってたペダルを交換。いままでいろんな場所に私を運んでくれたのに、ちゃんと気にかけてあげられてなくてごめんよ……。

私の懺悔はさておき、こうしてカフェでお茶やご飯を楽しみながら、同時に自転車の修理ができるってすごく便利。行楽シーズン、サイクリングの休憩にもピッタリですね!

今回紹介したスパイスチキンカレーだけではなく、バターチキンカレーやタコライス、サンドイッチなど、豊富なメニューが自慢のヒャクヨウバコ。カフェタイムからバータイムにまたいで、長居するお客さんが多いというのも納得でした。今度はまったり飲みに来たいなあ。

自転車乗りも、そうでない人もぜひ「アオヤマサイクル×チクリカツオ×ヒャクヨウバコ」へ!

店舗情報

アオヤマサイクル×チクリカツオ×ヒャクヨウバコ
住所:京都京都市左京区吉田本町26−9
電話番号:075-202-6588(代表のアオヤマサイクルに繋がります)
営業時間:11:00~23:00(LO22:30)
定休日:水曜

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書いた人:
平山(おかん)

京都在住。編集者/ライター/たまにイラストレーター。阪神間の酒場をうろつく酒好き。大学時代のあだ名「おかん」がいまや通称に。趣味は料理とアジア旅行。

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