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『孤独のグルメ』18年ぶりに新刊! 久住昌之「五郎は失敗するから面白い」

エンタメ
『孤独のグルメ』18年ぶりに新刊! 久住昌之「五郎は失敗するから面白い」

 今や日本にとどまらず、海外にも熱狂的ファンが多い『孤独のグルメ』。ビジネスマンの井之頭五郎が仕事の合間に立ち寄ったお店で料理を食べる様子を、五郎の感情とともに淡々と描く異端のグルメ作品で、ドラマは2012年からテレビ東京系でスタート。10月2日(金)の深夜0時12分から待望の新シリーズとなる「Season5」が始まる。

 この『孤独のグルメ』がマンガ作品として生まれたのは実に20年以上も前のこと。久住昌之さん原作、谷口ジローさん作画という名コンビで、扶桑社から刊行されていた『月刊PANJA』誌上で連載されていた。連載は1996年に終了し、1997年10月には単行本が発売されるも大きな反響を呼ぶことはできなかった。しかし、2000年に本書が文庫化されると少しずつ人気が広がり、扶桑社の『週刊SPA!』で不定期ながら連載が復活。2008年には単行本の新装版が出版され、一大ムーブメントへとつながっていく。
 そして2015年9月、18年ぶりとなる新刊『孤独のグルメ2』(扶桑社/刊)がついに発売されたのだ。

 10月1日には新宿ロフトプラスワンにて「マンガ『孤独のグルメ2巻』発売記念マニアックトーク」と題されたイベントが開催された。
 イベントは全部で3部構成となり、第1部では原作者の久住昌之さん、漫画家の田中圭一さん、漫画&映画レビューサイト「BLACK徒然草」管理人のじゃまおくん、司会役として編集担当の新保信長さんが登壇し、マンガ版『孤独のグルメ』にまつわる裏話を披露。第2部は久住さん、新保さん、フードブロガーの平野紗季子さんの3人によるトークが展開され、第3部では久住さん率いる音楽集団・The Screen Tonesのライブが行われた。

 第1部では、じゃまおくんが『月刊PANJA』掲載時と単行本収録時で五郎のセリフが違うことを指摘し、大型スクリーンに映して検証した。
 まず出てきたのが1巻第8話「京浜工業地帯を経て川崎セメント通りの焼き肉」で五郎が言った、「うおォン 俺はまるで人間火力発電所だ」というセリフ。実はこれは単行本発売時に修正されたもので、『月刊PANJA』では、「俺はまるで人間火力発電所か…」と言っているのだ。
 この事実に対して、久住さんは「単行本で見てみたときに、これは『…』を使うよりも勢いをつけたほうが合っているんじゃないかと思ったんだよ」と当時の心境をコメント。さらに話は作画の谷口ジローさんのエピソードへと転ぶ。

久住:谷口さんはかっこいいんですよ。田中さんは単行本にするときに直しませんか?
田中:やっぱりちょこちょことは直しますね。
久住:漫画家って、(連載中)〆切で時間が間に合わなくて書かなかったことを(単行本化するときに)書き足したりとか、気に入らないところを修正したりすることがあるんです。
田中:そうですね。
久住:ところが谷口さんは一切書き直さない。
全員:(驚き)
久住:書き直す時間があったら次のを書きます!って。なんてかっこいいんだろう。
田中:それはかっこいいですね!
久住:しびれるよね。
田中:頭にイメージしているものが原稿段階であったら、迷わないということですよね。

 さらに「腹もペコちゃんだし 夜食でも食ってひと息つくか」など、ファンを唸らせてきた五郎の名言の数々がどのようにして生まれてきたかを久住さんが説明した。ちなみにじゃまおくんは、検証するために国会図書館まで足を運んだそうだ。
 他にも、久住さんに「これは欲しい!」と言わしめた井之頭五郎をめぐる人物相関図や、五郎の下戸エピソードがネタになり、会場は大いに盛り上がった。

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