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石原慎太郎×田原総一朗(6) 「俺は怒ってない。いま、悲しんでいる」

石原慎太郎・東京都知事

 石原慎太郎・東京都知事が第1回ゲストとして招かれたニコニコ動画の討論番組『田原総一朗 談論爆発!』(2011年5月17日放送)。番組の視聴者から寄せられた質問がいくつか読み上げられた。その一つは「いま怒っているのは何ですか?」。だが、石原氏は「俺は怒ってないんだけどね・・・。悲しんでいるよ」とポツリ。そうつぶやきながらも、田原氏が憲法問題に言及すると、米国や中国、そして「NOと言えない」日本を批判する言葉が次々と出てくるのだった。

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 以下、番組でのやりとりの全文を書き起こして紹介する。

田原総一朗氏(以下、田原): ちょっと待って。メールを。

アシスタント: はい。都知事への最後の質問は、「石原都知事はいつも怒っているような印象があるのですが、いま一番怒っているのは何ですか」という、愛知県の男性の方からの質問。

石原慎太郎東京都知事(以下、石原): (ため息をつきながら)俺は怒ってないんだけどね・・・。いま悲しんでいるよ、俺は。

田原: さっきも聞いたが、嫌な都知事になってしまったんだから、何かしなくては。

石原: 嫌でもないよ、全然。まぁ、やりますよ。

田原: 石原じゃないとできないことをやってよ。

石原: 何をやったらいいか教えて、あなた。

田原: やろう、それは。

石原: この人(田原氏)は、僕の軍師みたいなものだから。

田原: いやそんなことはない(笑)。石原さん、さっき言った日本の自立の問題だが。この「憲法を変える」というのは、2つ意味があると思う。いまの憲法は進駐軍が作ったと、占領軍が。ほとんどを。憲法9条は、つまりあれは占領軍が日本を弱くするために作った。だから憲法9条はともかくとして、とにかく自分たちの憲法を自分たちで作ろうではないかというのがある。それと(別に)、やっぱり自衛隊では問題があるから軍隊を作らなければならない。それには憲法9条は邪魔という(考え方がある)。石原さんはどっちなのか?

石原: それはどういうことか。憲法9条はもちろん変えなくてはいけないし、(自衛隊を)集団自衛権をちゃんと持てるような合法的な組織に・・・。

田原: 集団的自衛権は今の憲法でも持てる。それは(内閣)法制局がNOと言っているだけ。

石原: だから法制局そのものの制度もおかしいが、そんなことこんなことの前にちょっとおさらいをすると、僕の友人だった(評論家の)村松(剛)という男がね、三島(由紀夫)さんと共通の友人だった。彼がカナダの教授を辞めて(日本に)帰ってくる途中、ニューヨークに寄って『ニューヨーク・タイムズ』の新聞の切り抜きを持ってきた。それは日本が降伏したときと、その数ヶ月前にドイツが降伏したときの論説。これが全然違う。

田原: どう違う?

石原: 「ドイツは優秀な民族で、ナチスに誤魔化されていたんだ」と。「これは立派な国を作るぞ。我々は挙げてこれを協力して、ドイツを1日でも立派な国にしないといけない」と。

田原: 『ニューヨーク・タイムズ』が。日本は?

石原: 日本の場合には漫画があって、ナマズの化け物か巨大なクジラぐらいの大きな怪物がひっくり返って口を開けている。そこにGI、アメリカの兵隊が鉄兜を被って、大きなヤットコで牙を抜いている(絵が描かれている)。

田原: 牙を抜いている。

石原: そこに論説があって、「この怪物は倒れはしたが、いまだ生きている」と。「我々はアメリカの平和のために、世界の平和のためにこの怪物を徹底して、どれだけ時間がかかってもいいから、解体しなくてはいけない」と。

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