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まるでRPGが現実の世界に『夏だ!はねだ江戸まつり』を見てきた ~東京国際空港・国際線ターミナル~

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東京国際空港(羽田空港)国際線ターミナルで8月30日(日)まで開催されている「夏だ!はねだ江戸まつり2015」を取材した。
このイベントは今回で4回目となり、ターミナル内のレストランやショップが並ぶ「江戸小路」、「TOKYO POP TOWN」を中心として、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような演出と体験ができるもの。
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開会式では、花魁(おいらん)ショーをはじめとする各種演目が披露された。
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花魁道中で街中を練り歩く太夫(たゆう)や禿(かむろ)たちが、見事なパフォーマンスを演じ、続々と観客が集まってきた。
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フォトセッションでは、報道関係者を「瓦版の人たち」、テレビカメラを「活動写真」と紹介され、若干時代考証が甘いものの、報道陣も江戸市中に引きずり込まれた格好になった。
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メインステージで催しがある以外の時間は、江戸庶民や武士たちは市中を自由に歩き、来場者に語り掛けたり、記念撮影に応じたり、それぞれのアプローチでそこにいる人を構わず江戸市中に引きずり込む。
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奉行所の町方与力と思しき役人が観光客に盗人の疑いをかけ、危うくお縄を頂戴しそうになるものの無事に疑いを晴らして、めでたく記念撮影となる場面も。
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メイン会場は4階であるが、5階送迎デッキの前では「寺子屋わーくしょっぷ」が開催され、無料で様々な体験をすることができる。
これは、折り紙で作る金魚と水。
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浴衣等の江戸市中関連のコスプレで来場した人には、縁日で遊べるチケットがもらえる。
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これは紋切うちわを製作したところ。特に年齢制限はないので、誰でも楽しむことができる。
ちなみに英語対応だ。
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縁日会場では、昔ながらの遊びができて景品がもらえる。
これは巨大な紙相撲。お姉さんと子供が真剣勝負。だが、子供の気が散ってしまって、大相撲ではありえない勝負なしとなったようだ。
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大道芸も見もので、これは、あごで数メートル上空の皿を回している最中。
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縁日のチケットは先述の通り、江戸コスプレをするか、ターミナル内の買い物や食事レシートを合算し、500円につき1枚もらうことができる。
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ターミナル内に「はねだ日本橋」という立派な橋が架かっている。京都の宮大工に作らせた本格的なもので、イベント用ではなく常設のもの。
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チンドン屋がイベントの告知で練り歩いているが、江戸時代にサックスはないだろうという野暮なことは言わないでおく。
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記者が「このはしわたるべからずとは書いてないんですか?」というと、担当者は「この橋にとんちはいりませんよ」と返され、報道陣爆笑のプレスツアーとなった。
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毎日変わる尋ね人。相撲取りの雷電がどこかにいるらしい。声をかけると、何かがもらえるという。
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橋のたもとでは、普通に武士が歩いており、あっけにとられる。
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橋の下は茶屋風の休憩所になっている。
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いきなり現れた大岡越前と名乗った武士にお付きのものか?しかし、後に花魁道中で留袖新造に変わっていたのを記者は見逃さなかった。
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雷電が食事中。
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怪しげな小判で買っているのを見ることができるのはごくまれなので、ラッキーだった。
ちなみに、この日は雷電に決められた声をかけると小判型の意外と立派な金属製ストラップがもらえた。
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壁に紛れる忍者と、それを見て「何か壁の色が違うようじゃがおぬしには何か見えるか?」といきなり声をかける旅の武士。
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町衆は道端でけん玉をして遊んでいる。子供が欲しいと言えば、親子をお店に連れて行くというサービス?も。
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野菜売りの町娘はスタンプを持っていて、この子を見つけてスタンプを押してもらうと何かいいことがあるかもしれない。
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そして花魁道中が始まった。
最前列は禿(かむろ)。10歳までの太夫付きの見習い遊女。
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そして振袖新造か。将来太夫を約束されたエリート遊女。
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そして、いわゆる花魁(おいらん)と呼ばれた太夫(たゆう)。
27歳で引退したという。大名道具とも呼ばれ、殿様が花魁に入れ込んで国を滅ぼしたという例えから傾城(けいせい)とも呼ばれた。
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最後は留袖新造と遣手(やりて)か。
遣手は現在で言うマネジャーのようなもの。業界きってのヤリ手、ヤリ手婆とはここからきている。

では、花魁道中の模様を少しだけご覧いただこう。
■夏だ!はねだ江戸まつり ~花魁道中~
https://youtu.be/ohaWo4fVVts

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「書いた起請(きしょう)も あてにはならぬ 筆に狸(たぬき)の 毛が混じる」
江戸の男たちは、廓(くるわ・遊郭のこと)でのやり取りはだまされたふりをして遊ぶのが粋だったとか。
「口説く」という言葉は現在はもっぱら男から女への愛のささやきのことを指すが、本来は遊女が客に関心を示すための口先だけのささやきのことで、口説(くぜつ)からきている。
指切という現在でもよくやる小指を重ね合わせるあのしぐさは、遊女が客に約束をするときに指を落として誠意を示す、壮絶な約束の証だったことからきている。時代が時代なら安易に指切をするととんでもないことになっていた。
今も昔も男女の仲は難しいものである。
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さて、ターミナル内の各所にはスタンプを押す場所が隠されていて、この「銭形平次すたんぷらりー」を終えた人には手拭いがプレゼントされる。
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メイン会場では殺陣の実演が行われていた。もっとも、子供たちには「チャンバラ」と説明されていたが、よく時代劇で武士が無礼をはたらいた町人に対して「手は見せぬぞ!」と脅しているのは、このこと。
写真は1/250秒で撮影したものだが、手がブレてよく見えない。つまり、手が見えぬほどの早業で切り捨てしまうぞという意味。
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今回初の試みとなる、盆踊りも大盛況のようだった。
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メインステージで簡単な振り付け指導があり、町衆がその辺を歩く人をところかまわず盆踊りの中に引きずり込んでいく。
簡単な振り付けなので、意外とみなさん楽しく踊っていたようだった。
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出国する人だけではなく、このお祭りのためだけに来た人が大半で、基本的に無料で、楽しく江戸体験ができるので多くの人が集まったようだ。記者の感覚では、ちょうど一昔前のRPG(ロールプレイングゲーム)をそのまま現実の世界に持ってきたようだった。

同イベントは8月30日(日)まで、羽田空港国際線ターミナル4階と5階で開催。
取材者の東京国際空港ターミナル株式会社の話では次回は来年1月の開催を目指しているという。

「傾城に誠無しとは誰(た)がゆうた 誠あるほど通いもせずに ふられて帰る野暮なお客の憎手口」
「はねだの江戸」では、花魁も気軽にお話ししてくれるかもしれないので、振られても野暮な憎まれ口はたたかずに、気軽に記念撮影を申し込んでみてはいかがだろうか。もしかしたら初回なじみで主(ぬし)と呼ばれるかもしれない。

※写真はすべて記者撮影

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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