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「介護離職」防止に向け厚労省研究会が提言 介護休業の取得率アップへ「使い勝手」改善

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8月7日に厚労省がまとめた「今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会報告書」は、働く男女が家庭と仕事を両立するために、国がどのような支援策を講じるべきか、幅広い提言を行っている。

主なテーマとなっているのは、仕事と「介護」および「育児」の両立支援で、特に前者については「介護離職」を防止するために、「介護休業の分割取得」や「介護休暇の取得単位の見直し」などを行うべきとしている。
「介護休業の分割取得」や「介護休暇の時間単位取得」など

報告会資料によると、2012年度に介護を理由に会社を辞めた人は、全国で9万4900人にものぼり、現在では10万人を超えていると見られる。離職者数に占める男性の割合も増加傾向にあり、働き盛りの団塊ジュニア世代もこの問題に直面している。

では、なぜ介護を理由に離職しなければならないのだろうか。報告書は、その背景には介護休業等の制度が十分に活用しやすいものになっていない点があると指摘し、改善の方向性について提言している。

法律では労働者が申し出ることにより、介護休業や介護休暇を取得することができることになっている。しかし2012年の調査では、介護をしている雇用者239万9000人のうち、「介護休業」の利用者は3.2%にとどまっている。

その理由には、介護休業・介護休暇制度が周知されていないとともに、制度自体の使い勝手の悪さもあるようだ。現行の介護休業は対象家族1人につき要介護状態に至るごとに1回、通算して93日まで休業が可能だが、同一の要介護状態では介護休業を分割して取得することができない。

このため、介護がより大変な状況になる時期に備えて、介護休業を取り控え、年次有給休暇などで対応する傾向があるという。厚労省の調査でも介護休業を分割で取得できるように望む人が93.4%に上っており、研究会でも分割取得を認めるよう提言している。
「短時間勤務制度」の義務化も検討

また、現行の介護休暇は、対象家族が1人であれば年に5日、2人以上あれば年に10日まで1日単位で取得可能だが、報告書ではこれを時間単位や半日単位で取得できるようなフレキシブルな仕組みにするとともに、日数の延長を提案している。

さらに、介護をする労働者に対して時間外労働を制限したり短時間勤務制度を導入したりするなどの配慮を行う事業所では、継続就業率が高い傾向にあることが分かっており、育児を行う労働者と同様に事業主に義務付けることも提言している。

介護の問題は誰もが直面する可能性があり、仕事との両立支援を行うことは超高齢化社会において重要な課題となることだろう。

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