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【連載】 国家戦略特区シンポジウム(6月26日) その1 地方行政・地方議会関係者必見 「地方が本気になって提案してきてほしい」

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2015年6月26日、内閣府の主催で、「国家戦略特区シンポジウム」が開催されました。

<内閣府ホームページより>
【趣旨】
~国家戦略特別区域法が施行されてから、1年あまりが経過しました~
アベノミクス第3の矢である「国家戦略特区」。法施行から1年経過したことを受け、この度、国家戦略特区の成果を発表するシンポジウムを開催いたします。
シンポジウムでは、各指定区域の首長達が自ら成果のレビューを行い、現状での課題、問題点を踏まえながら国家戦略特区のこれからを考えます。

当日プログラムは下記参照のほど
国家戦略特区シンポジウム 内閣府地方創生推進室ページ

当日は虎の門ヒルズの400人規模の会場の席がほぼ埋まったほか、ニコニコ動画の生放送は2万人以上が視聴し、国家戦略特区への注目度の高さが改めて示されました。

特区とは、地方から国を突き動かそうという仕組みです。これまでも、特区の制度を使って、地方発でさまざまな新たなチャレンジがなされてきました。
昨年からスタートした国家戦略特区は、現時点では6か所ですが、さらに追加が予定されています。その意味で、国家戦略特区は、現時点で特区になっていない全国のほとんどの自治体にとって、決して他人事ではありません。

このシンポジウムでは、全国の自治体職員、地方議員、地方行政に関心のある方々にとって必見といってよい情報や視点が、少なからず提示されました。
今回から数回にわけて、シンポジウムのポイントをお伝えしていきます。
まず今回は、冒頭の石破茂大臣の開会あいさつと、締めくくりの小泉進次郎政務官と竹中平蔵氏(国家戦略特区諮問会議有識者議員)の発言からお伝えします。
最初の石破大臣のあいさつでは、そもそも国家戦略特区とは何なのかがわかりやすく示されます。

戦略特区担当大臣の石破です。本日のテーマは国家戦略特区です。いままでも特区はいろいろとありました。今回の国家戦略特区はいままでと何が違って何をやろうとしているのか、どうすればいいのかがどうもよくわからない、というのが国会の議論でもよく出ております。

国家戦略特区とはどのようなものなのか、これをつかってこれからの日本はどうなるのか、いろんな自治体はこれから先どう対応してゆけばよいのか、というのをわかりやすく説明をしたいということで大勢の方にご助力をいただきこの会を開催する運びとなりました。

この国家戦略特区というすごい名前がついているというのは難の所以なのかということです。

まず第一に強力に規制改革を進めるための二つの仕組みが備わっています。 いままでいろいろなことをやりたいといっても中央官庁は「それはいままでの考え方に合いません、規制に合いません、ダメでございます。」ということでいろいろなアイデアが陽の目を見ないまま終わってきたということは事実です。入り口の段階でダメですといわれなんだかつまらないなあといったことでした。今回は私が担当大臣です。この後お話をします副大臣の平さん、政務官の小泉さん、補佐官の伊藤さん、政務を預かる者が自ら現場に出向いてお話を聞く、という仕組みを作っております。区域会議はこのようなものです。私どもが現場に出向きいろんな議論をする仕組みになっております。この区域会議のメンバーは担当大臣の私、関係自治体の市長さん、知事さん、首長さん、それと民間代表者、この三者をもって区域会議が構成されております。そもそも役所のやる会議というのは決まったシナリオを 読んで「はい時間です、おしまい」というのが多いのでありますがこの区域会議は実際に濃密なディスカッションが行われ高い頻度で開催をして大胆な規制改革を実行する、と言った計画が今まで多く決定をされたところです。

第二の特徴は内閣総理大臣のリーダーシップで規制改革を実現するという仕組みを伴っています。すなわち内閣総理大臣安倍晋三さんが議長で私を含めた関係閣僚、そして本日もお越しいただいている民間有識者の皆様。合計11名をメンバーとするとっく諮問会議を作りまして規制担当大臣をよんでオープンな場で規制改革の是非を議論した上で最後に内閣総理大臣がそれを決断する、という仕組みをとっております。したがっていままでのように入り口でハネるというようなことはいたしません。それができないならなぜ出来ないのかという説明責任はそれぞれの大臣が負っています。そして改革をしようということになれば内閣総理大臣の責任でそれを決定するということでいままでとは全く違う仕組みです。もう7月になりますが今年度末までを集中取組期間としましてすべての岩盤規制分野に突破口を開くというお話になっております。どうして私が担当大臣をやっているかというと岩盤を突破するということと石破とは字が似ているではないか、といわれ本当かどうかはわかりませんがそういった仕組みになっております。

一昨年の年末に国家戦略特区法というのが成立し、昨年の1月から特区諮問会議を立ち上げて5月に本日お越しの皆様方に関係する6つの地域を国家戦略特区として指定いたしました。一年あまりでこれまでに6つの地域で17回の区域会議と13回の特区諮問会議を開催しました。そして大胆な規制改革を伴う合計50におよぶ具体的事業を決定したところです。これらは医療、雇用、農業、都市再生など非常に幅広い分野に及んでおります。

改革は目に見える形、スピードを伴わなくてはなりません。それを念頭におきながらここまで来ました。これから先、規制改革のメニューを大幅に追加することも念頭において取り組んでまいりたいと思います。

提案を受けまして公設民営学校の設置、家事支援外国人材の受け入れ、都市公園内の保育園の設置など追加の規制改革事項を盛り込んだ改正特区法案を今国会に提出をし、まさに議論をしているところです。

国会で「これはいったい何のためにやるのか、問題点はなんなのかこれをどのようにして解消するのか」 というのを国会でわかりやすく説明したいと思います。

昨年度の6地域に加えまして今年3月には、規制改革により地方創生を実現したいという熱意にあふれた自治体を地方創生特区として国家戦略特区の第一次指定区域に決定しました。本日秋田県仙北市を始めとする地域が追加になっております。追加はこれで終わるわけではありません。地方創生特区の第二弾、すなわち国家戦略特区の第三次指定についても年内できるだけすみやかに行いたいと考えております。多くの規制改革パッケージが実現できる特区という地域をさらに拡大したいと考えているところです。

これらの仕組みを最大限活用し、改革を目に見える価値へスピード感をもって進めてゆきますが今日の会に参加を頂いた皆様方には本日お越しの特区指定を受けた首長の方々、有識者の皆様方のお話を通じまして国家戦略特区の基本的な考え方仕組みというものをご理解いただき新しい事業のアイデアなどに活かしていただきたいと考えております。特区指定された首長の方々もすんなりとここまで来たわけではなりません。山あり谷ありいろいろな難題に直面して指定を受けたのであります。どうして特区に指定されたか、指定された鍵はなんだったのかということもお聞き取りいただきたいと思います。このような先進的地域をうちでもやってみたい、それももちろんありがたいお話です。それを横展開と申しますがそれにとどまることなく「こんなことが出来るのではないか?あんなことが出来るのではないか?」というアイデアは地域から出てくるものです。単に真似れば良いというものではなく地域を活性化するためにこのような規制改革ができないか?という、アイデア、提案をしていただきたい。私どもとしてもメニューの追加を通じて特区での取組をさらに進化をさせたい、区域の拡大をはかりたいということを考えているわけでございます。すでに認められた改革事項を速やかに全国に適用するためにそして改革のメリットを大勢の方が享受できるように努めてまいりたいと思います。私どもの説明の仕方もなおしてゆかないとならない点がたくさんあろうとおもいますが、こういった取組を通じて日本国中に「これをやってみよう、あれをやってみよう」ということが広がることを心から願っております。私が就任した時も申し上げましたが我々霞ヶ関というものは「出来ません、なぜならば」というのをいうのが仕事ではございません。出来るためにはどうすればよいかというのを国民の皆様、自治体の皆様とともに考えて行き、実現をするということであります。

地方創生というのはそんなにのんびりした取組ではありません。一方において人口は急減をしておるわけです。オリンピックもあります。このまま放っておけばまた東京への一極集中が加速をすることになります。東京はエネルギーも人口も食料も再生産することが厳しい状況に置かれているわけです。東京は東京の良さを最大限伸ばしてゆかねばなりませんが、エネルギーや食料や人口を作ってゆく地方が衰退をするのを止めるためにこの特区というものを最大限活用し、この国が次の時代に残ってゆくことが出来るように皆様とともに努力してまいりたいと思います。本日は宜しくおねがい申し上げます。

次に、締めくくりでの小泉進次郎政務官と竹中平蔵氏の発言です。
ここでは、地方自治体が何をすべきか、というメッセージが、わかりやすく示されています。

小泉進次郎政務官
地方創生特区と近未来技術実証特区、国家戦略特区、全てにおいて言えるのは、鍵は民間と地方ということです。アベノミクスの成長戦略の中でも今回あまり玉がないとか言われていますが、いくつかの大玉が仮にないとするとそれは一言でいうと意識改革です。長年はびこったデフレマインドをどうやって払拭しリスクテイクを出来るように民間の活力と地方の威力を活かすような環境整備をやってゆくかです。その中では民間のみなさんの力を変えないと出来ません。そして地方が本気になってあれやりたいこれやりたいと言ってきてもらいたい。
いろんな特区の規制に向き合ってゆくと国の規制と思われていたものが実は県の規制だったりすることがよくあります。たとえば猟師さんが「鳥獣被害でなんとか山のイノシシや鹿を取りたい」とおっしゃいます。その時の 罠の数、罠の直径、これは県の規制で決まっています。罠は31個まで。直径は13センチまで、そして道路の近くで撃ってはダメ、日の出から日の入りまでしか撃ってはダメ、いろんな規制があります。ただしこれは国の規制ではありません。
これからの規制改革のテーマは国もそうですが県やそれぞれの自治体で課している条例、こういったものでいかにビジネスチャンスを阻んでいるものがあるか、これは実は意外に厄介です。この鳥獣対策の規制緩和と向き合って兵庫県のあるところから「罠の数と直径をなんとか(おおきいものでもOKに)してほしい」といわれましたが「申し訳ないですがそれは国ではなくて県の規制です」ともうしましたらその地域の人達が行った言葉は「そりゃもっとたいへんだなあ」と。こういったことは井戸(兵庫)知事、やっていただきたい。
鯉渕さんが先ほどおっしゃったように大変だと思っていたこともやってみたら意外に通り抜けることがあります。そういったチャレンジ精神を活かすのもこの特区の役割だとおもうのでしっかりと後押しをしたいと思います。これからの特区の取組みにご注目いただいて今日いらっしゃっているなかに自治体関係者がいればさきほど竹中先生がおっしゃったように特区はメニューの中は何でも使えます。民間の中の皆さんも事業の提案が出来ます。活用していただけるようお願い申し上げます。ありがとうございます。

竹中平蔵氏(国家戦略特区諮問会議有識者議員)
ありがとうございます。おそらくみなさん質問などあると思いますが、最近聞いた話ですと特区ビジネスコンサルティングという会社ができているそうです。
特区をどうつかったらよいのかということについて提案をする、先ほど小泉さんがおっしゃったように我々の意識を変えなくてはならない、そしてその触媒になるような会社も出来てきた。そしてその触媒としての役割をパンフレットにもある内閣府の地方創生推進室がやるわけです。問い合わせや提案をどんどんやっていただきたい。ありがとうございました。
(内閣府パンフレット)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/sympo_naikakufu.pdf

次回以降は、各セッションの議論のポイントを順次お伝えしていきます。

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