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フラット35利用状況まとまる。ダブルフラットなどで使い勝手も向上

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住宅金融支援機構が2014年度の「フラット35」利用者調査の結果を公表した。中古を購入した利用者の割合が増える傾向が見られるなど、これまでと違う利用者像もうかがえるが、実は2015年度になってから使い勝手も向上している。「ダブルフラット」などのフラット35の新しい活用方法を紹介しよう。【今週の住活トピック】
「2014年度フラット35利用者調査」結果を公表/住宅金融支援機構フラット35の利用者で、中古住宅の利用割合が増加。40歳以上で顕著

「フラット35」は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している、35年など長期間にわたって金利を固定する住宅ローン。公的機関が介在することで、民間金融機関が苦手とする長期間金利を固定するローンを可能にする一方で、良質な住宅を普及させる目的から住宅の構造や広さなどに条件が付いているのが特徴。

この調査は、2014年度(2014年4月~2015年3月)のフラット35の利用者の属性を分析したもの。2014年度は、40歳以上の割合が増加し、平均年齢は40歳を超える40.4歳となった。一方、30歳代の割合は44.3%と最大ではあるが前年度より2.5ポイント減少。30歳未満も減少した。

また、2012年度の下半期以降、中古住宅(マンション・一戸建て)の利用割合が増加傾向にあり、特に40歳以上で利用割合が高いことが注目点だ。

一方、世帯年収を見ると、最も多いのは400万~599万円で、2014年度上半期は39.9%だったが下半期で39.0%に減少。399万円以下の割合も上半期の25.0%から下半期は23.3%に減少した。600万円以上の割合が増えた結果、世帯年収の平均は、上半期の591万円から下半期は609万円に上昇した。

【画像1】時系列・年齢別の融資区分(出典:「2014年度フラット35利用者調査」住宅金融支援機構)「フラット35」の組み合わせができる『ダブルフラット』

フラット35の利用者の状況に変化が見られる一方で、2015年度からフラット35の種類が増えている。「ダブルフラット」と「リフォーム一体型」だ。いずれも取り扱う金融機関は限定されるが、フラット35を柔軟に活用できる点で、注目したい。

まず、「ダブルフラット」とは何か?
“ダブル”と言っているとおり、「フラット35」の住宅ローンを2本組み合わせて借りられる利用方法だ。

「フラット35」は、最長35年の固定金利のローンではあるが、基本となる返済期間21年以上35年以下の場合と返済期間15年以上20年以下の場合で金利が異なる。この15年以上20年以下のものを通称で「フラット20」と呼んでいる。金利はフラット20のほうが低い。

2015年6月の適用金利の場合を例にすると、フラット35で1.54%~2.15%(金融機関で金利は異なり、最頻金利は1.54%)、フラット20で1.31%~1.92%(最頻金利1.31%)になる。
※いずれも融資率9割以下の場合。9割を超える場合は金利が高くなる。

これまでは、フラット35の借入額すべてが同じ返済期間でしか借りられなかったが、ダブルフラットを取り扱う金融機関であれば、フラット20とフラット35を組み合わせたり、同じフラット35でも返済期間を25年と35年で組み合わせたりといったことが可能になる。

メリットは、一定期間経過後の住宅ローンの毎月返済額を軽減することにある。
例えば30歳で子どもが生まれたばかりという人が、1本のフラット35で全額35年返済にするのではなく、ダブルフラットを利用して一部を15年返済にするとしよう。返済開始後の15年間は毎月返済額が多くなるが、15年返済分が完済される16年目以降は毎月返済額が減るため、子どもの高校進学以降の教育費に回すことができる。

また、前述の調査結果のとおり40歳以上の割合が増加傾向にあるが、40歳で全額を35年で返済するとなると75歳まで返済が続くことになる。借入額の一部を20年返済にすれば、その分は60歳で完済するので、定年以降の返済額を抑えることができる。

15年返済や20年返済の借入にはフラット20の金利が適用されること、返済期間が短いほど利息が少なくなることから、利息削減効果が大きいというメリットもある。住宅金融支援機構の試算で後者の例を見ると、総返済額は約231万円も少なくなる。
※借入額3000万円全額をフラット35で借りる場合とフラット35とフラット20を半額ずつ組み合わせた場合の差額。2015年3月時点の融資率9割以下の最頻金利の場合

【画像2】フラット20とフラット35を組み合わせた場合の試算(出典:フラット35サイト)

デメリットは、ローンを2本組むことになるので、手数料などの一定の諸費用が2倍かかることだ。また、フラット20で借りた分の返済期間は、返済途中で20年を超えて延長することはできないといった注意点もある(返済期間が15年の場合は20年まで延長することは可能)。住宅購入とリフォーム工事の資金をまとめて借りられる「リフォーム一体型」

次は、「フラット35(リフォーム一体型)」。
フラット35の利用者で中古住宅の割合が増化傾向にあるが、中古住宅の購入時にリフォームをしてから入居する事例が増えている。中古住宅の購入資金とリフォーム工事の資金をひとつにまとめて、フラット35で借りられるというものが、リフォーム一体型だ。
詳しくは、筆者の記事「“購入もリフォームも”まとめてフラット35を利用できる!」を参照してほしい。

気になる金利は、2015年2月の金利(基本となるフラット35の最頻金利1.37%)を底に、上がったり下がったりしている。この状況はしばらく続くと思われるが、依然として史上最低水準にある。

中古住宅の流通活性化が求められるなか、フラット35のリフォーム一体型に注目が集まったが、ほぼ同時期にダブルフラットの取り扱いも開始されていた。フラット35には、長期固定金利という安心感があるだけでなく、融資基準が明確であったり、万一の救済措置の選択肢があったりと、民間金融機関の住宅ローンとは異なる魅力がある。一方、融資額や借り方の柔軟性などで使い勝手が悪い点はあるが、バリエーションが増えたことで一定の改善がなされた。
利用する方もローンをよく研究して、ライフプランに合った借り方をしてほしい。●参考
・住宅金融支援機構「ダブルフラットのご案内
・住宅金融支援機構「フラット35(リフォーム一体型)のご案内
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/06/24/92609/

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