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知れば知るほど納得 日本語のもつ「奥深さ」とは

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 普段何気なく使っている日本語。小さい頃から慣れ親しんでいる私たちは、その存在を当たり前のように使いこなしているものの、日本語は漢字、平仮名、片仮名が入り混じった複雑なものです。

 たとえば、
① きょうはあめがふっていたのでえきからばすにのってきた
② キョウハアメガフッテイタノデエキカラバスニノッテキタ
③ 今日は雨が降っていたので駅からバスに乗ってきた

 上から順に、平仮名だけの表記、片仮名だけの表記、そして漢字や平仮名、片仮名の入り混じった表記。並べてみると、日本語に慣れ親しんだ者にとっては、③が読みやすいことがわかります。

 こうした複雑な構造をもつ、日本語とはどのような言葉なのか。本書『日本語の風景 文字はどのように書かれてきたのか』では、2011年に開催され好評を博した、専修大学図書館企画展「和うるわし――日本の文字と書物の歴史」を基とし、企画展に関わった研究者を中心に、その際の講演、図録の解説やギャラリートークを踏まえた、日本語にまつわる分析がなされていきます。

 たとえば、外国人が日本に来て日本語を学ぶとき、苦労するという漢字の読み方。「山」という字ひとつとってみても、訓読では「やま」、音読では「サン」「セン」と呼ぶことも。

 そこで少し歴史を辿ってみると、元々中国語で、土地のなかで他よりも高くなっている部分のことを「サン」といい、この言葉を表す文字として古代中国人は「山」という漢字を作ったのだといいます。そして、その「山」という漢字を見た古代日本人は、中国語で「サン」と発音する「山」の字は、自分たちが「やま」と言っているものを表しているようであったため、「山」の字を「やま」を表す文字として使おうと考えたのだそうです。

 こうして、中国語と同じ意味、あるいは似ている意味の日本語の言葉が漢字に引き当てられていき、この漢字に引き当てられた日本語の言葉、ここでいう「やま」は「和訓」と呼ばれることになったのだといいます。

 この和訓ですが、たとえば平安・鎌倉時代には、「上」という漢字にも「カミ、ウへ、アグ、タテマツル、ノボル、ススム、マへ、タカシ」といったように、18個もの和訓があったのだそうです。しかし次第に和訓は固定化していき、現在では「カミ、ウへ(ウエ)、アグ(アゲル)、ノボル」の4個に。

 普段当たり前のように使っている日本語。改めてその歴史に触れてみると、日本語のもつ奥深さに驚くことになるかもしれません。

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