奇才アファナシエフが68歳にして初めて取り組んだベートーヴェンの名曲盤、堂々の初登場第1位
今週のBillboard JAPAN Top Classical Albums第1位は、現代クラシック・ピアノ界の鬼才(奇才)と称されるヴァレリー・アファナシエフが、68歳にして初めて取り組んだベートーヴェンのソナタ「悲愴」「月光」「熱情」を一挙録音したアルバムになっている。ピアニストだけでなく作曲家、文学者としての顔も持つアファナシエフは6月に来日、6月13日の高崎公演を皮切りに4公演開催する。「史上最高のクオリティだと自他ともに認めるまでは弾かない」としていたという、「悲愴」「月光」の演奏も予定されている。本録音とは、また全く違う緊張感で奏でられる、史上最高のベートーヴェンに出会えるチャンスとなるだろう。
第2位は名匠・清水靖晃率いるサキソフォネッツによる新譜、ゴルトベルク変奏曲の全曲録音盤だ。2010年に行われた「ゴルトベルク変奏曲」の初演は、5本のサキソフォンと4本のコントラバスという斬新な編成で聴衆を驚かせたが、それから5年。長期間におよぶリハーサルと、大胆な楽曲再構成、そして録音に最適な音響を持つホールの検討と試奏を経てじっくりとレコーディングされた、希有な作品となっている。アルバム発売を記念して5月24日にコンサートが開催された。
第3位は五嶋龍の2年半振りとなる最新アルバムがチャートイン。ベートーヴェン「クロイツェル・ソナタ」、フランク「ヴァイオリン・ソナタ」という大曲に加え、ヴィエニャフスキ「創作主題による華麗なる変奏曲」、マスネ「タイスの瞑想曲」を収録した。本録音と同じピアニスト、マイケル・ドゥセクと共に、5月15日の函館公演を皮切りに日本全国ツアーを行う。クロイツェルとフランクのソナタ、両方を披露するダブル・メインの聴き応えのあるプログラムとなっている。
text:yokano
関連記事リンク(外部サイト)
6月8日付 Billboard JAPAN Top Classical Albums
ザ・フラテリス デビュー作を手掛けたトニー・ホッファーを迎えた待望の新作を日本先行発売
Album Review: ジョアン・ドナート ブラジルの天才ピアニストによる名演が凝縮されたスタンダード集
国内唯一の総合シングルチャート“JAPAN HOT100”を発表。国内外のオリジナルエンタメニュースやアーティストインタビューをお届け中!
ウェブサイト: http://www.billboard-japan.com/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。