音楽ストリーミングの著作権料めぐる裁判、控訴なるか
米オーディション番組『アメリカン・アイドル』の関連レコードレーベルである19 Recordingsが5月18日、ケリー・クラークソン、クレイ・エイケン、キャリー・アンダーウッドら所属アーティスト達の音楽ストリーミング収益をめぐる紛争が控訴裁判所へ行くことを承認するよう、ニューヨーク連邦裁判所判事に求めた。ハリウッド・リポーターが伝えている。
19 Recordingsは2014年2月にソニー・ミュージックを訴え、ストリーミング音楽が“放送”というより“販売”として扱われていると主張。Spotifyのようなプラットフォームからの収益をこの扱いで計算しているため、ソニーからの支払いが相当すべき著作権使用料よりはるかに少ないとしている。
同訴訟では、契約違反と公平取引義務の不履行を主張している。ソニー側はこの申し立ての棄却要求が認められず3月に再審を求めたところ、今月初め、ニューヨーク連邦裁判所は19 Recordingsの主張を支持せず、棄却を決定したのだ。
300万ドル(約3億6,000万円)の損害をもたらしたとする契約違反についての主張は引き続き存続するものの、再審をもう一度望む19 Recordingsは、択一的に抗告が認められる形での要請を行った。もしこれが認められれば、“2つの異なる分類から選ぶ自由裁量と、現実の搾取構造とは関係ない2つの異なる著作権構造”とされるものがソニーにあるのかどうかの判断を第2巡回控訴裁判所に持っていくことができ、19 Recordingsの目論見どおりとなる。
ストリーミングは音楽の楽しみ方の主流となっていくため、結果がどうなるかアーティストたちにとって注目すべき審理となるだろう。
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