なぜ?売上好調、残業ゼロでも社内の雰囲気が暗くなる要因
ホワイト企業でも社内の雰囲気が暗いのはなぜか?
近年、「ブラック企業」という言葉を聞くことが珍しくなくなってきました。ブラック企業とは、主に長時間労働で社員を酷使し、残業代を支給しない企業のことを指します。このような企業では離職率が高く、社内の雰囲気も暗くなりがちです。長時間の残業でプライベートな時間もなく、お金も支払われないのであれば、そう呼ばれても当然といえるでしょう。
しかし、ブラック企業と対極に位置するホワイト企業でも、社内の雰囲気が暗くなっているケースがあります。長時間残業もなく、残業があってもその報酬が支払われている会社にも関わらず、なぜ雰囲気が暗いのでしょうか。さまざまなパターンが想定されますが、今回は代表的な2つの例を紹介します。
既存の業務だけで十分に収益を上げているケース
きちんと収益の柱が安定しており、また、その柱となる業務も反復継続するような企業の場合、社員はある業務をひたすら回していけばよいという雰囲気になり、マンネリ化する場合があります。
例えば、ニッチな分野でシェアが1位(ライバルが不在)の企業において、そのような傾向が見られます。朝礼をしたとしても、既に解決策は過去にあり、新しく考えようという社風が失われ、とても暗い雰囲気。このような場合、新規事業にチャレンジするなど、社員のモチベーションをアップさせる業務や雰囲気づくりが大切です。
社長がすべて決定し、社員は作業者でしかないケース
創業社長の企業に多いパターンですが、全ての企画や決定権が社長にあるケースです。このような会社では、業績が好調な一方、社員は指示されたことを行う作業者でしかなく、モチベーションが低いことがあります。社員が意見を述べたとしても、社長の一存で全てが決定されるため、やがて誰も意見を発しなくなります。
2つのパターンに共通しているのが、社員が会社に認められていないと感じていることです。人のモチベーションは給与だけで上げることはできません。給与とはあくまでも不満を抑えるものであり、満足に通じるものではありません。承認されること、自分で何か変化を起こせることがモチベーションアップの要因なのです。
自社を振り返り、朝礼や普段の何気のない瞬間、社内の雰囲気をあらためて感じてみましょう。暗いなと思うようなことがあれば、まずは社員のマネジメントを変え、やりがいのある職場づくりを目指す必要があるかもしれません。
(植田 健太/社長専属カウンセラー)
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