男女の組み合わせで並ばずに肉がもらえる婚活ファストパスに!『肉フェスコン』 ~東京・駒沢公園~
駒沢オリンピック公園で開催された肉フェスTOKYOでその名も「肉フェスコン」という婚活イベントが開かれるというので取材した。
食事スペースのテントを一部貸切にして、婚活イベント専用のスペースにし、およそ2時間を肉を食らいながらの出会いの場を提供するとのこと。
肉フェス自体は誰でも肉を食べられるイベントだが、料理とドリンクはこのイベントの肉で提供する。しかし、人気のブースは並び方が半端ではないので時間がかかる。そこで、女性には通常の食券、男性にはプライオリティパスを配布して、男女のチケットが組み合わされてファストパスになり、並ばずに肉がもらえるという仕組みだ。したがって、何が何でも男女の組み合わせが必要なので、しゃべらないわけにはいかない。ここがミソだ。
しかし、いわゆる街コンの類でいい話はあまり聞かない。
いわく「値段の割には料理がちゃちで損した気分。」
いわく「男女の人数差が無茶苦茶で酷い。」
いわく「サクラばかりでさっぱり出会えない」等々…。
確かに、そんな話はよく聞く。取材してそれでは意味がないので、イベント開催前に新宿にある主催会社に直接伺って聞いてみた。
対応していただいたのは、広報担当の嶋岡紀美江さん。上記3つの質問をぶつけてみた。
「規模によっても違いますが、店を使う街コンの場合は1店舗で男女の人数差を最大3名様差までになるよう、慎重にご参加枠の調整を実施しています。今回は比較的大きな規模ですし、当日キャンセルもまったくないわけではないので、多少の誤差は出るかもしれませんが、だいたいそのような差になるはずです。」
「また店舗ともご協力が決まった時点で、しっかりと料理内容も打合せのもと選定していますので。ご指摘のような、コスパが低いものが出るようなことはありません。」
「今回はイベントの中の貸切スペースですので違いますが、お店を貸し切る場合は”女性に優しい街コン”をコンセプトにチェックリストを用いて厳選した店舗で開催しています。」
とのことだった。果たしてその通りなのか、準備段階から取材させてもらった。
参加者はいい出会いを求めて負けてはいられないが、記者は記者で日本を代表する大手マスコミも取材に来ていたので、こちらも負けてはいられないと勝手に闘志を燃やす。
18時30分からの受付だが、スタッフは準備に余念がない。
事前取材に対応してくれた嶋岡さんも肉チケットの準備中。
会場では、主催者スタッフと肉フェススタッフが最終の打ち合わせ中だ。
これが食券とプライオリティパス。男女で組み合わせないと肉をもらう間にイベントが終わってしまう。
さぁ、受付が始まった。参加費は男性:7,500円(早割:7,000円)、女性:4,000円(早割:3,500円)だが、事前決済のため当日キャンセルはあまりないという。
本日の支払い済み予約者は男性66名、女性59名でその差は7名。まずまずの比率だろう。
続々と男女が集まり、男女それぞれ5名ずつの10名のグループに分けられてテーブルに着席する。早く来た方が開始までの時間を使って会話を始めることができる。
スタッフの海老谷春江さんが本日の会場責任者。柵の向こうは一般来場者用スペース。一般来場者も興味津々だ。
何とか盛り上がってもらおうとルールを説明したり、声を掛けたりと、ホスト役に徹する。
遅れてきた人にもルールを説明しながら、出遅れの無いように気を配る。
肉そのものは一流の店舗が出しているブースのものだけに、おいしそうだ。男女が鍋料理のように肉をつつく。
1回目の男女そろっての肉取りと、おしゃべりが終わったら、男性陣が列ごと強制席替え。その際に連絡先を交換し合うようにスタッフが促す。ほとんどがLINEでの連絡先交換のようだったが、短い時間でQRコードを読み取ったり、読み取られたりと忙しい。しかし、あとあと連絡が取れるようにしておくと続きやすいので便利な手段だ。
そして、胸に付けられた番号札の同じ異性を探すゲーム。ペアになったら受付に急ぐ。
相手が誰なのかはわからないが、ペアになって受付で確認してもらうと先着25組に肉チケットがもらえるのだから、みんな大騒ぎ。
話してもない人を探してペアになって肉券をもらいに行く。はたから見たら立派な恋人同士だ。
惜しくも25組に入らなかった場合は、オリジナルのスマホケースがもらえる。
さて、記者は女性参加者に話を聞いてみた。33歳と34歳の女性会社員。主婦の友達がFMラジオでこのイベントのことを聞いて、行ってみればと教えてくれたという。初参加で勝手がわからずめぼしい相手がいなかったということだったが、話を聞いている途中でこの女性に関心を持つ男性が現れたので席を譲った。うまくいけばと心から願う。
21時をむかえて1本締めでイベントは終了するが、肉フェスそのものは22時までやっているので、気の合う人がいればここでそのまま過ごすのもいいし、場所を変えて飲みなおすのもいい。さすがに2時間の短い時間でカップルがいくつも誕生するのは難しいとしても、連絡先を教えあい、連絡を取り合うなどすれば発展する可能性は大きいはず。少なくとも、思っていた酷い街コンではまったくなかった。参加者がそれぞれの思いを胸に、帰路についたであろう。
主催者では様々なコンセプトで年齢層も多様な婚活イベントやお見合いのセッティングをしているので、興味があれば問い合わせ欲しいとのこと。
※写真は記者もしくはカメラマン小野寺稔昭撮影。取材については主催会社「総合婚活サービスのIBJ」(http://www.ibjapan.jp/)の協力により許諾を得て掲載。
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(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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