ウィリアム・ベル初来日、スタックスとオーティスに捧ぐ正統派ソウル・レビュー
1960年代後半に隆盛を極めた米・メンフィスの名門レーベル「スタックス」のシンガーであり、ソングライターとしても活躍したウィリアム・ベルの初来日公演が3月28日、29日、ビルボードライブ東京にて行われた。
ホーン・セクションを含むバンドメンバーのもとに、白いスーツに身を包んだサザン・ソウルのレジェンドが軽やかに登場し、記念すべき日本初演の幕が開ける。「イージー・カミング・アウト」を皮切りに、スタックスのレーベル・メイトであったジュディ・クレイとのデュエット曲「プライベート・ナンバー」、ベルのデビュー曲でありサザン・ソウルを代表する名曲として多くの人に歌い継がれているバラード「ユー・ドント・ミス・ユア・ウォーター(恋を大切に)」など、代表曲が早々に飛び出し、会場は歓喜の渦に包まれる。
さらに、スタックスで最も成功を収めたシンガーであるオーティス・レディングが、この世を去る直前となる1967年にレコーディングしたナンバー「ハード・トゥ・ハンドル」、彼の突然の死を悼んで同年にベルが発表した哀悼のバラード「ア・トリビュート・トゥ・ア・キング(オーティスに捧げる歌)」を立て続けに歌い上げ、感動を誘う一幕も。そして、クリームやRCサクセションによるカバーでも知られる「ボーン・アンダー・ア・バッド・サイン(悪い星の下に)」、間髪入れずに行われたアンコールでは、アップテンポなダンス・ナンバー「ハッピー」を披露し、しっとり歌い上げるバラードとは一転、豪快なシャウトでショーを締めくくった。
往年のソウル・ファンにとって、まさに“聞きたかったあの曲”のオンパレードとなった28日の1stステージ。今回の来日公演はステージごとに異なるセットリストが用意されており、他のステージでは玄人好みの隠れた名曲やオーティスの別ナンバーなども披露された模様。今年75歳を迎えたサザン・ソウル=スタックスの生き証人、ウィリアム・ベルの愛と情熱溢れる正統派ソウル・レビューに心底酔いしれる春の一夜となった。
◎公演情報
日時:2015年3月28日(土)~3月29(日)
会場:ビルボードライブ東京
http://www.billboard-live.com
◎アーティスト情報
ウィリアム・ベル オフィシャルサイト
http://www.williambell.com/
ウィリアム・ベル 日本レーベル公式サイト
http://wmg.jp/artist/williambell/
関連記事リンク(外部サイト)
ウィリアム・ベル 来日記念特集
MIKA 5月に来日公演を控えるポップ・プリンスが新曲を解禁
ケンドリック・ラマー 全世界待望の2ndアルバムで米ビルボード・アルバム・チャート堂々の首位デビュー
国内唯一の総合シングルチャート“JAPAN HOT100”を発表。国内外のオリジナルエンタメニュースやアーティストインタビューをお届け中!
ウェブサイト: http://www.billboard-japan.com/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。